ネットやITの世界は、変化や技術革新のスピードが速く、「ドッグイヤー」と言われますが(犬の1歳分は人間の7歳分に等しい、つまり成長が早いこと)、最近はさらに加速しているのではないかと思われます。
「考える人」2009年秋号が発売されてから(10月3日)、一週間もしないうちに、アメリカ国内でしか使うことができなかったKindleが日本を含めた100以上の国と地域で使うことができるようになると、Amazonが発表し(10月7日)、それから約10日後には利用可能となりました。「マウスイヤー」と言っても過言ではないでしょう。

前回の「考える人」の「日本の科学者100人100冊」で100人選定の中心を担った山本貴光さんは新しいものへの好奇心が旺盛です。注文したKindle2が手元に届いたのは、10月21日夕方でした。以下、山本さんのtwitterでのTL(タイムライン)から、その使い勝手を追ってみましょう。

Amazon.comよりKindle来たる。明日の講義の準備中に、なんというタイミング。ンもう。

ガジェット・フリークの悩む姿が眼に浮かびます。簡単にダウンロードできるので、

どんどん「ぽちっとな」をしてしまいそうで怖いですw

ちなみに「ぽちっと」というのは、ボタンを押すとさっくり買えてしまう感覚を表現しているようです。Kindleは驚いたことに面倒な設定は必要なく、すぐに使えるようです。

Amazon.comに登録している名前(など?)のデータが、最初からキンドルに入っているので、あれこれ事前に登録したりする手間もないようです。とりあえずドーキンスの新作をダウンロードしてみました。

山本さんの初DLは、『利己的な遺伝子』の著者、生物学者リチャード・ドーキンスの新作でした。そんなに簡単に購入できるとは驚異的です。

もう使えるんですか。英書とはいえ、日本国内で。

山本さんはtwitterでこう質問されると、

そうなんです、スイッチを入れるだけで、あとは特別な手続きなしでネットにつながって、ショップから本や雑誌や新聞をダウンロード購入できます。こんなに便利でいいのかと思うほどです。新聞はフランス語、ドイツ語、その他のものが用意されています。

という答えが。確かに、英語だけでなくアルファベットを使う言語は楽ですよね。翌日、山本さんはKindleと共に街へ。こんな感想を山本さんは感慨深く呟いています。

たかだか読書装置じゃないかという話もありますが、なぜだか、久しぶりにディジタル・ガジェットを使ってときめきました。気持ちよく使えるように、よく設計されているからかもしれませぬ。

蔵書の多い山本さんにとっては、本がデータとして中に保存されるメリットがあります。検索可能なのでなくなることがありません。

小生にとってKindleのいいところは、少なくとも気づくと昨日手に入れた本が、魔窟の闇に消え去ったりしないことだ。ただし、Kindleが魔窟に消えない限りは(iPodで前科あり)。

もう一つの利点は、液晶でなくe-インクなので、電池の持ちがよく、目にも優しいこと。

やはり発光しないディスプレイは目が疲れなくてうれしい。読書に没頭しやすい。まだるっこしいとはいえ、アンダーラインの機能とメモを入力する機能を使えば、それなりに書き込む読書もできる。

使い始めて1週間。山本さんは、すっかりKindleの魅力にはまってしまったようです。

Kindleを使い始めてそろそろ1週間。この装置のおかげで、一度に持ち歩ける書物が飛躍的に増えたのは嬉しい限り。毎日鞄に放り込んで持ち歩いているのだけれど、カヴァーをしたほうがよいような気がしてきました。

とはいえ、iPhoneのタッチパネルに慣れると、こんな改良点も頭に浮かびます。

インターフェイスに改善の余地があるとすれば、頁をめくるところでしょうか。もう少し自在にあちこちめくれると嬉しいです。紙で読むときには、あちこち行ったり来たりして読むことが多いこともあって。

アメリカでの受けとめられ方や背景については、シリコンバレー在住のジャーナリスト瀧口範子さんの詳細なレポートが「考える人」最新号に掲載中です。また、この「考える人」HPではその全文を掲載しています。ここで紹介した現在進行形の山本さんのKindleレポートは以下のURLで見ることができます。#kindleで、Kindleについての話題も検索可能です。
http://twitter.com/yakumoizuru