左から細野晴臣さん、横尾忠則さん、糸井重里さん(撮影:吉田亮人)


 三者三様の達人たちは自由で、奔放で、厳しくて、朗らかでした――神戸市の横尾忠則現代美術館で開催中(十一月二十七日まで)の「ヨコオ・マニアリスムvol.1」にあわせて開催された横尾忠則さん・細野晴臣さん・糸井重里さんの鼎談は刺激に満ちた贅沢なものでした。あまりにおもしろくて削るのがもったいないため、秋号と冬号の2回にわけてたっぷりお届けすることにしました。秋号には「前編」を収録しています。
 鼎談の冒頭、まず糸井さんが、横尾さんがYMOの幻のメンバーだった話をリクエスト。横尾さんによると、細野さんに誘われた横尾さんは、YMOに参加する気満々でテクノカットにしてタキシードも用意しながら、急ぎの仕事に追われて記者会見に間に合わないとなったとき、「やめようと決めた」というのです。運命の分かれ道でした。もしも横尾忠則さんが参加していたら、いったいYMOってどんな風になっていたのでしょう? 
 そのあと、3人の会話は、細野さんがどれほど音楽を「好きすぎる」のか、子供のころ横尾さんが友達と遊ぶ以上に熱中した模写にどんな意味があったのか、糸井さんはなぜ小学二年生までおもしろさがわからなかった野球に頭を突っ込んだか……話はどんどん広がり、深まっていきました。滋味豊かな大人の会話をぜひ誌上で楽しんでください。そして、つづきは冬号で。

イベント当日の会場は大いに盛り上がった(撮影:吉田亮人)