そう、思ったのは、実はこの、懐かしくもスタイリッシュな、「あんコッペ」から。

撮影・広瀬達郎


 新しくできた「トラヤカフェ・あんスタンド」では、これをコーヒーといっしょに味わえます。なんだか不思議な組み合わせです。なにしろ虎屋といえば、羊羹。
 「夜の梅」は誰もが口にしたことがあると思います。

写真提供:株式会社虎屋


 でも、だからこそ、斬新だと感じました。「あんコッペ」のあんこの甘味も「夜の梅」の羊羹の硬さも、どちらも絶妙で、とにかく美味しい。
 なにか秘密を隠しているに違いありません。
 500年の間になにをやってきたのか、ここはひとつ教えてもらわねば。

 そこから始まった今回の特別企画「500年の時が生み出す、虎屋の美」の記事ですが、取材をしているうちに、思いもよらず、時空を超えていきました。

 「虎屋文庫」で教えてもらった和菓子の歴史にうなり、「見本帳(絵図帳)」と呼ばれる江戸時代の商品カタログのような帳面に瞠目し、「みらいの羊羹」という新たなチャレンジに驚き……いつの間にか日本史やデザインの世界にまで、広がっていったのです。詳細は、カラー写真をぎっしり、あんこのように頁につめて、お持ち帰り可能です!

 また、本にもぎっしり、最新情報がまとまっています。

 同じ「老舗」として世界に名だたる、「エルメス」のフランス本社前副社長の齋藤峰明さんと、17代「虎屋」代表取締役社長の黒川光博さんに、何年も時間をかけて対談を続けてもらい、老舗とはなにか、働くことはなにか、を詳しくうかがいました。御殿場の「とらや工房」にもお邪魔し、エルメスのミュージアムにも足を運び、とそれぞれの舞台裏についてもご紹介。『老舗の流儀~虎屋とエルメス』を、ご興味のある方はぜひ。

 

<おふたりのイベントも開催予定です>

11月21日(月)19時~ 神楽坂ラカグにて
虎屋とエルメスに見る『老舗の流儀』とは