その人は、歴史学者というより哲学者、あるいは宗教家のような空気をまとった人でした。実際、確認のために原稿をメールすると、アシスタントから丁寧なメールが。「教授は瞑想期間に入って連絡が取れないので、戻り次第お返事します」。取材時に話していたとおり、外部との連絡を遮断して数十日の瞑想に入っていたのです。
 教授とは、話題の世界的ベストセラー『サピエンス全史』の著者ユヴァル・ノア・ハラリ、ヘブライ大学教授です。冬号の特集「ことばの危機、ことばの未来」に掲載中の単独インタビュー記事で教授は、ホモ・サピエンスが習得した「ことば」が人類にとってどれほど大きな意味を持ったかについて詳しく語っています。もうひとつのポイントは「幸せ」について。真の幸せをどう掴むのか、歴史学者の洞察が光ります。さらに新作『Homo Deus: A Brief History of Tomorrow』への他では読めない言及もあり。 (編集長・河野通和)