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快活だった村井さんの次男くんが、いつしかふさぎこむようになり、母子の関係もぎくしゃく。いったいなにがあったのでしょうか。
ムツゴロウこと畑正憲さんに憧れて動物行動学者になった、岡ノ谷先生。はたして、実際にムツゴロウさんとお会いした時のエピソードが、実にムツゴロウさん的!
小林秀雄はある日学生から「信ずることと考えることは、ずいぶん違うのではないか」と質問を受け、「考えるとは、つきあうことなのです」と答えました。
編集長 今週のメルマガ
 
本日25日(木)から、京都西陣生まれイギリス在住で、新潮社では『イケズの構造』(新潮文庫)、『怖いこわい京都』(新潮文庫)、『英国のOFF』(とんぼの本)の著作のある、人気エッセイスト入江敦彦さんの新連載「御つくりおき」を配信します。

いわゆる「お取り寄せ」ではなく、「こういうものがほしい。あんなときに使うものないかな。形は思い浮かぶけど作れないもの、なくて困ってるものを、かねてからつきあいのある専門店や職人に注文制作してもらう」という、京都に今も残る贅沢なオーダーメイド文化を、毎回一話完結で描きます。

第一回目は「英国・コーニッシュウェアのティーポットの壊れた蓋を、京都寺町の清課堂でこしらえていただく」。老舗名工といわれる店をただ紹介するのではなく、入江さんはご自身の体験を小説のようにモノローグで語り、そのことによって「御つくりおき」とはどういうものか、「京都の職人文化」とはどういうものか、「京都でモノを求める時間の感覚」とはどういうものかを浮かび上がらせます。そしてまた、そこに行間に込められた著者の京都への思いも自然と滲み出てくるのです。入江さんにしか書けない究極の京都エッセイ、毎月一回25日前後に配信の予定です。

文芸誌「新潮」副編集長と兼務で、「Webでも考える人」編集長につきました。46歳、入社25年目。以下は、そんな私の編集長徒然日記です。

5月16日(火)
新潮文芸振興会が主催する三島由紀夫賞・山本周五郎賞の選考会の日。新潮社にとっての芥川賞・直木賞なので、文芸に携わる社員はみんな襟をただす。都内のホテルで選考会がおこなわれるのだが、社員はスーツでいつもより緊張した趣き。おのおの選考委員を迎えにいったり、選考会を見守ったり、候補者と待っている編集部員と連絡をとったり、取材に来られた知り合いの新聞記者とあいさつをしたり、途中経過が知らされたり、とあわただしく時間がたっていく。選考会と授賞式は日常のなかの非日常である。

二時間と少しで選考会は終わり、今年の三島賞は宮内悠介さんの『カブールの園』となった。平野啓一郎さんが強く推して、すぐに記者会見。「新潮」編集部は、毎年ここからほぼ24時間以内に、受賞者の対談やインタビューが出来ないか、交渉することになる。結局、「新潮」の担当編集者が宮内さんにインタビューをさせてもらうことになった。長い一日(山本賞は佐藤多佳子氏の『明るい夜に出かけて』でした)。「カブールの園」は米国での日系人3世を主人公とする小説。おそらく宮内さんの個人的な体験も投影されている。トランプの移民政策が米国の一部で支持される「今」こそ読まれるべき作品だと思う。

5月17日(水)
来週水曜日に選考会がおこなわれる河合隼雄物語賞・学芸賞をいつどのようにサイトで発表するか部内打ち合わせ。過去4年間、季刊誌「考える人」に掲載していた選評、受賞のことばは、「新潮」に掲載するが(今年は7月7日発売「新潮」8月号に掲載予定)、「Webでも考える人」にもこのメールマガジンが出る本日25日中に第一報を載せる予定である。

編集部のSさんが、名前の横に猫のイラストが入ったかわいらしい印鑑を使っていることに気づく。こういうハンコを銀行印として使っても問題ないらしい。編集長や役員がみんな猫や犬の入ったハンコを使い始めたら、経理はびっくりするだろうな……。

なんてことをメールマガジンの日記に書いてもいいかSさんに聞いたら、ディープな追加情報が届いた。

余談ですが、動物のイラストだけでなく、アニメのイラストや日産自動車(!)の車の図版入りハンコなどもありますよ!
邪悪なハンコ屋 しにものぐるい
痛印堂

5月18日(木)
最近、柴田聡子さんというシンガーソングライターの「後悔」という曲(車の窓から顔を出して歌うミュージックビデオも面白い)をよく聞いているのだが、今日発売の「愛の休日」というアルバムについて検索していたら、アートディレクターが知人のサトウサンカイ佐藤亜沙美さんだとわかってびっくり。あ、そうか、柴田聡子さんって去年『さばーく』という詩集を出した方か。この本、今どき、本文も装丁も活版で作られていて、刊行されたとき興奮して装丁を手がけた佐藤さんに思わずメールしたんだった。「クイック・ジャパン」や「装苑」といった雑誌での佐藤亜沙美さんの仕事もすごいが、最近、彼女の仕事で一番しびれたのが坂口恭平さんの『けものになること』の装丁。彼女のデザインは、どんなに文字要素が多くなっても、ごちゃごちゃになりすぎず、まとまりがある。

5月19日(金)
著者の高橋順子さんに送っていただいた『夫・車谷長吉』を読む。二年前に亡くなった車谷長吉さんの思い出を詩人・作家の著者が編年体で綴った書下ろしエッセイ。本の中に私の名前は出てこないが、「二〇〇四年は筆禍事件に苦しんだ。」のころ、私は車谷さんの担当編集者であった。この年、車谷さんが二度、民事裁判で訴えられ、たびたび、一緒に東京地裁に通った経験は一生忘れられないだろう。2010年に自身の全集が刊行されたあたりから、少しずつ車谷さんが生きる気力をなくしていく姿は読んでいてせつない。高橋順子さんの筆致が、文士の末期を正確にとらえる。急に亡くなったわけではないのだ。人は少しずつ衰えていく。われわれもまた、こうしている今も、一歩一歩死に近づいているのだ。
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