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雑誌「考える人」に連載されていた苅部直氏の「『文明』との遭遇」が、11章中の4章を大きく加筆のうえ、『「維新革命」への道——「文明」を求めた十九世紀日本』のタイトルで先月末に新潮選書より刊行されました。
刊行を記念して、苅部直さんのサイン本を抽選で1名様にプレゼントいたします。ご応募はこちらから、7/3(月)が締切です。ふるってご応募ください!

また、先週の土曜日に第9回AKB48選抜総選挙で見事15位に輝いた高柳明音さんと、『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』が評判となっている川上和人さんのトークイベント再録、先週の前半に引き続き、昨日後半を配信しました


以下、いつものように、先週の日記です。

6月12日(月)
橋本治+橋爪大三郎の『だめだし日本語論』を読む。橋本さんも橋爪さんも、常識とされるものから解き放って、ものごとを巨視的に捉える方法を私に教えてくれた恩人である。その二人が、「日本語というものは、そもそも文字を持たなかった日本人が、いい加減に漢字を使うところから始まった」と混沌だらけの日本語の謎を体験的に解き明かそうと試みる対談本。二人の推理は、さまざまなヒントに満ち満ちていて、まだまだここから話が広がっていきそうな気がする。正解の出ないことを考えることこそが一番面白い。

ところで、この本ではじめて知ったのだが、橋本さんと橋爪さんは、東京大学時代からの顔見知り(友人とまではいかない、と橋爪さん)だそうである。同じクラスだったら、アイウエオ順で隣だろうか。その後の二人の歩みと功績をたどると、まるでアメリカドラマのミニシリーズにでもなりそうなエピソードではないか。

6月13日(火)
兼任している「新潮」新人賞の編集者5人の最終選考がはじまった。ここから1ヶ月強で一人当たり30作強を読み、2回の会議を経て、最終候補を決めていく。さらに、下読みをしている小林秀雄賞の最終候補も7月上旬に決定予定。毎年、この6月半ばから7月半ばまでが一番忙しくて、たびたびピンチに陥る。「Webでも考える人」編集部のみんなに迷惑をかけないだろうか。不安だ……(という日記を、編集部Sさんにメールして予防線をはる)。

6月14日(水)
仙台へ日帰り出張。打ち合わせのあと、一人で「新潮」編集長の矢野が感激したという文化横丁の古い居酒屋「源氏」にはじめて立ち寄る。思ったより小さな店。コの字型のカウンターを割烹着を着た女将さん一人が仕切る。千円ぐらいの日本酒の貼り紙がいくつかあって、それを頼むとつまみも一杯に一つついてくる。二杯呑んで、さらにホヤの塩麹漬けを注文した。女将さんの立ち振る舞いと、渋い店内で静かに呑む常連が作る、特別な空間と時間。新しい店には絶対に作れない空気が流れている。閉店した野毛の武蔵屋を少し思い出す。そして、古い日本映画の登場人物になったような気持ちで内省的になる。

6月17日(土)
昨日から三軒茶屋シアタートラムで東京公演がはじまったチェルフィッチュ『部屋に流れる時間の旅』(25日まで)。昨年3月に京都で初演され、「新潮」にも岡田利規さんの戯曲を掲載したが、東京での上演は今回がはじめて。震災と原発事故にインスパイアされた、生者と死者の関係の物語である。ホームページに書かれた岡田さんの言葉は胸にせまる。
 

「震災と原発事故が起こった直後の数日間に、わたしに押しよせてきた感情のなかには、悲しみ・不安・恐怖だけでなく、希望も混じっていた。これだけの未曾有の出来事が起こってしまったことは、そうでなければ踏み出すことの難しい変化を実現させるためのとば口に、わたしたちの社会を立たせてくれたということになりはしないだろうか。そう思ったのだ。あのときは。未来への希望を抱えた状態で死を迎えた幽霊と、生者との関係を描こうと思った。死者の生はすでに円環を閉じ、安定している。生き続けているわたしたちはそれを羨望する。わたしたちは苦しめられ、そこから逃げたくなって、忘却をこころがける。」

はたして、私たちは忘却に抗えるのだろうか。
久門剛史さんの舞台美術の中に、青柳いずみさんら三人の役者の精緻なアンサンブルがはまる。
 
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