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8月21日(月)
考える猫のその日暮らし」という連載ページをはじめてくださったイラストレーター大高郁子さんに神保町の喫茶店ではじめてお目にかかる。明日より、東京イラストレーターズ・ソサエティ(TIS)の展覧会が、銀座のクリエイションギャラリーG8 で開催される、という忙しいさなかだった。

「考える猫」のモデルの愛猫の写真を見せてもらった。見事な色彩の三毛猫。

大高さんは、昨年、ひょんなことから、久保田万太郎を勉強し、全集もすべて読み、私家版で『久保田万太郎の履歴書』という本も書いたという。久保田は、大正から昭和を生きた浅草生まれの江戸っ子小説家で、「湯豆腐やいのちのはてのうすあかり」などで知られる俳人でもある。大高さんの話を聞いているとこの小説家がどんどん興味深く感じてくる。

8月22日(火)
声優でエッセイストの池澤春菜さんの新刊『最愛台湾ごはん』を読む。

星雲賞をとった『SFのSは、ステキのS』もSF小説への愛情あふれる濃い本だったが(「こんな風に育てたつもりはないが、SF界の彼方にワープして去った娘の後ろ姿を電波望遠鏡で見る今日このごろ。」という父の池澤夏樹さんの推薦文も最高)、台湾の方向に情熱を傾けたこの本も異常に濃い。本屋で手にとって、さっと眺めて、声優さんの台湾ガイド本か、と思った人はもったいない。写真に添えられた小さなキャプション一つ一つにも、40回以上現地に訪れている池澤さんの情報の優先順位や本音が透けて見える。店も地元民に人気の店ばかり選んでいるようだ。

また、魯肉飯のレシピも数多あるものと違うらしい。ツイッターより。

「日本のどこで食べても魯肉飯が魯肉飯じゃない……上品な肉そぼろなのです。何か違う、物足りない。魯肉飯は脂と醤油とお米、この組み合わせじゃないと。秘密は○○と○○にありました。私のレシピなら間違いなく罪深い美味しさになりますよ」

日本で台湾の味を再現するためにわざわざ現地の大同電鍋を手持ちで持って帰ってきたそうだ。

8月23日(水)
上田岳弘さんの『塔と重力』、滝口悠生さんの『茄子の輝き』の刊行記念、下北沢B&Bの公開対談「塔の輝き、茄子と重力:時代を貫く文学」に行く。50人入れば満員の客席に60人のお客さんがいてすごい熱気。前日に、サプライズゲストとして同じく新潮新人賞出身で『日曜日の人々』を刊行したばかりの高橋弘希さんが来ることをツイッターなどで告知したせいでもあるのだろうか…。(サプライズゲストだけど前日に告知!)

上田さんは1979年生まれ、2013年に「太陽・惑星」で新潮新人賞でデビュー。滝口さんは1982年生まれ、2011年に「楽器」でデビュー。高橋さんは1979年生まれ。2014年に「指の骨」でデビュー。

上田さんが声をかえて三人ともプライベートでよく会っているせいか、かなり普段着なトーク、お互いに「くん」付けで呼び合うのもまるでジャニーズみたいでいい感じだった。 客席には新作「ナイス・エイジ」が評判の昨年の作家、鴻池留衣さんの顔もあった。お互いに刺激を与えあって、みんな新作をどしどし書いている。「新潮」に18年もいるからか、こういう状況がうれしくてたまらない。

8月24日(木)
昨日の夜にひきつづき、昼に下北沢。「岡倉天心」の連載を再開した、若松英輔さんと久々に話す。選書編集部のKさんと。「新潮」でときどき仕事をしていただいていたが、「Webでも考える人」でもお付き合いできることをうれしく思う。若松さん、ほかの仕事も持ちながら、月に200枚以上の原稿を書いているという。すごい、と驚いたら、「尊敬する柳宗悦や鈴木大拙や内村鑑三と比べたらまだまだです」と。

近刊『言葉の羅針盤』は、小さいけれど重要な言葉が詰まっている本だと思う。

8月25日(金)
午前中、中野で「安田菜津紀の写真日記」を連載していただいているフォトジャーナリストの安田菜津紀さんにごあいさつ。月の半分以上は自宅にいない生活らしい。東北、熊本、中東、ヨーロッパ、東南アジアと飛び回る。その中で、生放送のJ-WAVE「JAM THE WORLD」水曜日ナビゲーターや、TBS系「サンデー・モーニング」のコメンテーターをこなす。ラジオで話しながら、同時にツイッターのタイムラインも見る。超人的な生活だと思った。

昼過ぎ、東京大学駒場キャンパスで「おかぽん先生青春記」を連載中の生物心理学者・岡ノ谷一夫さんと初対面。研究者にいくつも楽器が転がっていて、1500年代の形を復元したルネッサンスギターや、美しい鳥の模様の入ったウクレレの響きを聞かせてくれた。これから描かれる大学時代篇に、これらの楽器のこともかかれるのかもしれない、と思いながら心穏やかに聞いた。
 
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