最近お邪魔している岩手県岩泉町、中洞牧場の猫たち。ストーブの上がお気に入りの場所。
 

 ラジオなどを通してニュースにかかわる仕事をしていることもあり、とりわけこの1カ月、あまりに慌ただしく、揺さぶられる情報がふりかかってくる日々だった。セクハラ問題、日報、公文書改竄、と国内問題だけを挙げてもきりがない。そんなニュースの目まぐるしさもさることながら、どこかもやもやと煮え切らないものが残るのは、言葉の「質」の問題ではないかと思う。
 何かをさげすむような、嘲笑や冷笑がこもった言動、傷ついた人々を更に追い込むかのような発言、そんな刺々しい言葉が連日報じられている今の社会の中で、子どもたちに「いじめはいけません」と伝えても、大人側にどれほど説得力があるだろうか、とふと不安になってしまう。
 ニュースの中に限らず、身近に起きるあらゆる問題も、突き詰めていけば結局、「人としてどうありたいか」という原点に戻るような気がしている。
 私が尊敬する人があるとき、彼女なりの素敵な大人の条件を教えてくれたことがある。それはとてもシンプルで、「ありがとう」「おめでとう」、そして「ごめんなさい」が言える人。そんな言葉をただ“伝える”だけではなく、相手の心まで届けられる人間になれているだろうか。一人一人がまず“自分から変わろう”と心がければ、社会の空気も和らいでいくのでは、と考えている今日この頃だ。

中洞牧場の牛たち。のんびりするためのヒントを、いつも動物たちに教えてもらっているように思う。