養老孟司さんと内田樹さん。おふたりの共通項といえば?

もちろん数多くあるのですが、「身体についての深い考察」ではないでしょうか。解剖学の視点から、ひたすら身体を観察し、考え抜いていらした養老さんと、合気道など実践することで身体を感じ、言葉にしてこられた内田さん。

『考える人』ではそれぞれ、ドイツ、オーストリア、チェコをめぐる養老さんの旅を「ヨーロッパの身体性」(2012年春号~2014年冬号)として、また、内田さんが12人の身体の達人に話を聞く連続対談を「日本の身体」(2008年冬号~2011年冬号)として、おふたりの長年の連載を通して、この「身体性」を追ってきました(ちなみに、養老さんの連載は、第二弾「ヨーロッパの墓地めぐり」が引き続き掲載中です)。

充実した連載を終え、単行本としてまとめたのが、『身体巡礼―ドイツ・オーストリア・チェコ編―』(養老孟司著)と、『日本の身体』(内田樹著)です。

どうせなら一緒に刊行して語り合いましょう、とその同時刊行を記念して、「未知の身体世界へ」と題してトークイベントを開催いたしました。

司会は、本誌2013年春号特集「数学は美しいか」で「数学と情緒」を寄稿いただいた、独立研究者の森田真生さんです。ちなみに、森田さんには、『新潮』誌上においても、「数学する身体」(『新潮』2013年9月号)、「計算と情緒」(同2014年1月号)、「零の場所」(同10月号)と、不定期ですが連載をいただいております。

席数を大きく上回るお申し込みを頂戴したこのイベント、誌面で読みたいというリクエストを頂戴し、一部をまとめて掲載することにいたしました。
あっという間に過ぎた90分。会場でお会いできなかった方々も、ぜひ臨場感を味わっていただければ幸いです。