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入院生活を終えて取り戻した日常は、こんなにも輝きに満ちたものだった! 「自分を取り戻した」ことの安心感と幸福感を綴った感動的なエッセイが2週連続の第1位。
『スペクタクルさんぽ』の宮田珠己さん、「東京スリバチ学会」の皆川典久さん、「東京別視点ガイド」松澤茂信さん。最強の「さんぽの達人」が集結したトークイベントを採録しました。
ジェノバで橋が落ちたとき、同僚の第一声は「だから新しいものは信用できない」だった。ローマ帝国時代からの建物が超然と建つ地震国、イタリアの人たちの建築観とは。
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9月23日(日)
話題になっていたNHK京都発のドラマ「ワンダーウォール」をやっと見た。

京都の大学の歴史ある学生寮「近衛寮」をめぐる大学側と学生側の壁をテーマにした1時間のドラマ。タイプはまったく違うが、「カメラを止めるな」を見た時にも感じたみずみずしさを感じる。手持ちカメラによって、ほとんど知られてない役者たちが写されているからだろうか。

脚本が「カーネーション」や「ジョゼと虎と魚たち」「天然コケッコー」などで知られる渡辺あや。活き活きとした台詞が書ける優れた脚本家だと思うが、これが4年ぶりの作品だという。日の目をみないのには何か単純ではない理由があるのかもしれないけど、渡辺あや作品をもっと見たい、と改めて思わされるドラマだった。

9月24日(月)
祝日。埼玉・川越のクラフトビールであるコエドビール祭りへ。会場で映画「かぐや姫の物語」の主題歌「いのちの記憶」などで知られる歌手・二階堂和美さんのフリーライブを見る。

様々なタイプの楽曲を歌い、声を楽器として使っている印象が強い歌い手。演歌を歌っても、ワールドミュージックとしての「演歌」を歌っているように感じる。大好きなインディーズレーベル「カクバリズム」のアーティストでもある(カクバリズムの代表・角張渉さんが書いた『衣・食・住・音 音楽仕事を続けて生きるには』を最近読んだが、この本もすごく面白かった)。

陽が暮れていく中、野外でビールを飲みながら、彼女の歌を聞いているのはとても気持ちよかった。ここ一週間、心を覆っていた霧が晴れていくかのように感じる。音楽の力はすごい。

9月25日(火)
「新潮45」休刊。長い一日。このことを冷静に振り返れる日はいつか来るのだろうか。

夜、内田樹さんの『私家版・ユダヤ文化論』を読み返す。

9月28日(金)
新潮」11月号の最終校了日。

校了が終わるのは通常は深夜0時から2時ごろなのだが、今日は深夜5時過ぎまでかかった。家に着いたら、朝6時。もう明るい。今月は長かった。

9月29日(土)
北田暁大さんの『終わらない「失われた20年」』をある苦さとともに読んだ。

サブタイトルに「嗤う日本の「ナショナリズム」・その後」とある。今から読むと、2005年の時点で、『嗤う日本の「ナショナリズム」』は、保守思想とは全く違うネトウヨ的な世界観が広まる世の中の気分をかなり正確に分析していたように思う。

その後、様々なところで書いた文章や対談などを集めた本なのだが、ネトウヨ的な世界観に対抗するものとして、説得力のあることを言うべき左派知識人が、経済のことをあまり語らないことに対しての失望や怒りに満ちている。もっと困窮した人々の声を聴き、「日本型ニューディール」を立ち上げなければならないというのが著者の主張である。中でも、上野千鶴子さんに対する批判はかなり語調が激しい。

ネットで、読んだ人の感想を読むと、「左翼の内ゲバを現代風に見せつけられている」という感じのものがあって、北田さんの切実さはわかるものの、なるほどそういう風に思う人もいるだろうな、とも思う。なかなか難しい。そしてその難しさは決して他人事ではない。トランプ以降のアメリカのように、様々な場所で、分断がすすんでいくのは避けられないのだろうか?
 
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