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「けれども私は、日々美味しく頬張るチョコレートの裏に、人々の計り知れない苦悩が積み重なっていることに対しては無知だった。このカカオ畑で厳しい労働を経てきた子どもたちの多くが、チョコレートを口にしたことさえなかったのだ」
ツイッターでも話題の、こさささこさん『ある日突然オタクの夫が亡くなったら?』をきっかけに、村井さんは「2019年最初の仕事は、私物の整理にしよう」と決意。断捨離をめぐる記事、引き続きよく読まれています。
寒さを乗り越えるために美味しいものをたくさん食べてきたイタリアのみなさん、薄着の季節に向けてスポーツを始める時期だそうです。内田さんはカポエイラに挑戦。
編集長 今週のメルマガ
 
旅や山への愛情の深い若菜晃子さんの連載「おかしなまち、おかしなたび」がスタートしました。

以前、「考える四季」の欄に「綾滝にて」という文章をご寄稿くださった若菜さん。新潮社の「とんぼの本」でもすでに『地元菓子』というかわいくて中味が濃い一冊を出していますが、この新連載はその続編です。

由緒ある銘菓から身近な袋菓子まで。旅先で出会った、暮らしに根付き、人々に愛される地元のお菓子たちの世界を、マニアックに描きます。

文字が中心の回と、写真が中心の回を、ほぼ交互に掲載の予定。初回は文字が中心で、タイトルは「名前が語る、三重の餅文化 やじろとたがね」。お餅の特集です。

2月11日(月)
寒い休日。朝9時から午後2時まで5時間、ずっとWOWOWで第61回グラミー賞授賞式を見る。

今月、宮本理江子さんが演出したオリジナルドラマ「それを愛とまちがえるから」(原作は井上荒野さんの同名小説)が見たくて3年ぶりにWOWOWに加入したのだが、早速、地上波やネットフリックスやAmazonプライムビデオでは見られない音楽ライブや演劇を、飢えを満たすかのように見まくっている。

グラミー賞の中継は、ジョン・カビラとホラン千秋の司会ぶりがとてもいい。仕事というより興味をもってやっているという感じ。流して見ていると祝日ならではの幸福感につつまれる。

一番驚かされたのはスペシャルゲストだった山Pこと山下智久で、“The Middle”がノミネートされた人気DJ、Zeddの自宅を訪れてインタビューするのだが、通訳なしで英語で話す姿が楽しそう。生中継のレッドカーペットでも、山下智久にZeddから抱きついてきて、あー、山Pってこういう人なのか、とあまり普段見せない素顔を見た気がした。

結果は、主要4部門のうち2部門を、授賞式を欠席したチャイルディッシュ・ガンビーノの“This is America”が獲得。ラップをベースにした楽曲がソング・オブ・ザ・イヤーに輝いたのは史上初めてだというが、女性アーティストのノミネートやパフォーマンスが目立ったことも含めて、ポリティカル・コレクトネスを意識した印象の強い授賞式だった。

ドレイクやケンドリック・ラマーより先にチャイルディッシュ・ガンビーノが主要賞を獲得というのは意外な感じもする。

2月12日(火)
翻訳家・鴻巣友季子さんの新潮選書『謎とき「風と共に去りぬ」――矛盾と葛藤にみちた世界文学』の打ち上げに出向く。

鴻巣さんの新訳で『風と共に去りぬ』全5巻が新潮文庫から刊行されたのが2015年。その直後に、「新潮」でこの本の5章に当たる部分を全4回で書いてもらった。

鴻巣さんは、『風と共に去りぬ』は単なる恋愛小説ではなく、著者ミッチェルが当時としてはかなりラディカルな文体を用いて、「壮大なる矛盾のかたまり」を描いた野心的な作品だという。読んでいると、自分がかなり映画の雰囲気に引っ張られ、ミッチェルのテクストを読み込めてなかったこと、さらにミッチェルという小説家とその時代に関してはほとんど何も知らなかったことに気づく。

往年の江川卓『謎とき『カラマーゾフの兄弟』』などに連なる、新潮選書の「謎とき」シリーズの最新刊の一冊としても面白いが、ロマンス小説、大衆小説としてなんとなく軽く考えていた作品の深みを知る面白さは、何にも代えがたいと思う。翻訳家であるだけでなく、批評家・書評家としても視野の広い鴻巣さんにしか書けない一冊だ。

2月15日(金)
橋本倫史さんの『ドライブイン探訪』を読んだ。日本国内のドライブイン22箇所を取材し、浮かびあがってくる店や店主の歴史を描くノンフィクション。

以前、 メールマガジン797号で、野中モモさん、ばるぼらさんの共著『日本のZINEについて知ってることすべて:同人誌、ミニコミ、リトルプレス——自主制作出版史1960〜2010年代』を紹介したが、著者の橋本さんはまさしくそういう世界の人だ。ずっとリトルマガジン、リトルプレス、少部数の自主出版の雑誌を手掛けてきたライター/編集者で、この作品も「月刊ドライブイン」全12号に連載されたもの。

あとがきにこういう文章がある。

そこで聞かせてもらった話を文章にまとめる上で心がけたのは、表現しないということだった。何より記録されるべきは、ドライブインという場所に流れてきた時間であり、店を営んできた方の人生だ。それを僕の表現として描写するのではなく、その時間がそのまま読者に伝わるようにということを考えていた。

なるほどリトルプレスというものは、書き手・作り手と対象との間に、こういう距離感を生むものなのか。NHK「ドキュメント72時間」にも似た空気がとても心地よい。
 
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