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昨年11月の記事がふたたびランクイン。《基本、飼えない。以上。と、これだけで原稿を終えるわけにもいかないだろう。少し説明しよう》。最後の切ない一文にも胸を打たれます。
村井家の息子さんたちの小学校卒業・中学校入学、そして知人のお子さんの受験と合格発表。子どもを見守る桜の季節の感慨を綴ったエッセイが今週もよく読まれました。
イタリア・ストレーガ賞受賞作『帰れない山』の著者が、昨年ヨーロッパ文芸フェスティバルのために来日した際の対談の模様を、2回にわたって掲載しています。
編集長 今週のメルマガ
 
岸政彦さんの人気連載「にがにが日記」、半年ほどお休みしていましたが今週再開しました。

今回で連載8回目。「阪急梅田駅の茶屋町出口んところに『走ると危険です。ご協力ください』って書いてあって、ぜひご協力したいんだけど、何をどうすればいいかわからない。」ではじまる3月末の日々の日記をお楽しみください。

今まで岸さんの撮影された写真を掲載していましたが、今回は文章の末尾に、岸さんの「連れあい」の齋藤直子さん(aka おさい先生)のイラストが載っています。

4月1日(月)
新元号「令和」の発表と同じ日に、「新潮新人賞」も来季2020年の新しい選考委員を発表した。

9年間選考していただいた川上未映子さんと中村文則さんが退き、大澤信亮さん、鴻巣友季子さん、田中慎弥さんの三氏に加え、新たに小山田浩子さん(当サイトで「小さな午餐」連載中)、又吉直樹さんの二氏が加わる。7日発売の「新潮」5月号から、応募要項が新しくなっている。

委員が一人変わっただけでも、選考会の雰囲気は変わるもの。小山田さんと又吉さんが文学賞の選考を務められるのは初めてのことだ。来年の9月からどのように新しい作家が生まれてくるのか楽しみである。こうして、文学者の「精神のリレー」は引き継がれていくのだ。

4月2日(火)
新しい元号「令和」について、昨日、岩波文庫編集部が出典についてこんなツイートをしていた。

新元号「令和」の出典は、『万葉集』の「梅花の歌32首」の序。太宰帥の大伴旅人邸で梅花の宴が開かれ、太宰府官人などが歌を詠んだもの。序は旅人自身が作ったとされています。「あたかも初春のよき月、気は麗らかにして風は穏やかだ。」(『万葉集(二)』

今日は、新潮社広報宣伝がこんなツイート

新元号で話題の萬葉集。小社刊の『新潮日本古典集成〈新装版〉 萬葉集 二』の六一頁から六二頁にかけて、「令和」の典拠となった部分が読めます。中国古典を踏まえたものであることも注でしっかり押えられています。(茶) 書籍情報→https://www.shinchosha.co.jp/book/620803/

古典集成を出している老舗の出版社に自分がいると実感するのは、こういうときだ。昨日の文学者の「精神のリレー」とも通ずるが、会社の大先輩の仕事の上に、我々の今がある。創立123年の会社の歴史のつらなりの中に私たちがいるのだ、と思う。

4月5日(金)
國分功一郎さんと互盛央さんの共著『いつもそばには本があった。』を読んだ。

暇と退屈の倫理学』や『中動態の世界』(小林秀雄賞受賞作、当サイトに受賞インタビューが掲載されています)の哲学者・國分功一郎さんについては説明の必要はないだろう。

もう一人の互盛央さん、面識はないのだが、同世代のもっとも優秀な編集者としてよく名前を聞いている。岩波書店で「思想」の編集長をしていた方だが、現在は講談社に。思想書をほとんど原著で読まれるそうで、著書に『エスの系譜』、サントリー学芸賞を受賞した『言語起源論の系譜』など。新潮選書から出ている『日本国民であるために』もかなりインパクトのある本だった。

この二人が対談ではなく、往復書簡のように、お互いが読んでいた「本」について書く。

「つまり、私は國分さんが書いた文章の向こう側に記憶のネットワークを感じ取り、それを自分のネットワークと交錯させてみたいと思ったのだ。」(互さんの「まえがき」)

互さんは72年生まれ、國分さんは74年生まれ。私は70年生まれということもあって、この二人の間から出てくる書物や著者の固有名詞がとにかくなつかしい。豊崎光一や宮川淳の名前を國分さんが出して、ああ、私も高校や大学の頃、好きだったなあ、と思い出したり。久しく開いてない記憶の扉をあけた。

読書欲を誘う本である。
 
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