センセイの鞄』をはじめ、川上弘美さんの小説には、さりげなく、質実で、なんともおいしそうな酒の肴の数々が登場します。読んで想像するとおり、川上弘美さんは料理の名人。そしてもてなしの名人です。『考える人』の料理特集を企画するにあたり、まっさきに思い浮んだのが川上さんのお宅でご馳走になったおいしい料理のあれやこれやのことでした。幸い、ご登場いただけることになり、8月の半ばのある日、写真家の日置武晴さんと編集スタッフとで、都内のお宅におじゃましました。

川上弘美式「もてなし料理」はいったいどのように生まれてきたのか。その秘訣はどこにあるのか。お母さまから拝借した秘蔵のノートや、専業主婦時代につくられた料理カード、20数年分のお客さんカード(いらした方と料理名、日付が書いてある)を拝見しながら、たっぷりとお話を伺いました。詳しくは掲載号をごらんいただくとして、ここでは、その夜いただいたお料理のメニューをご紹介しましょう。

当夜のメニュー
 えだまめ
 谷中生姜の糠味噌漬け
 丸干しオイルサーディン
 ブルーチーズ入りポテトサラダ
 パルミットサラダ
 蒸し鶏
 焼豚
 うなぎめし

川上さん直伝のレシピも掲載。記事をお読みになったら、ぜひ実際におつくりになってみてください。どれも簡単で、とびきりおいしいお料理ばかりです。

photographs by 日置武晴