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 書店回り
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 最新号は年末の二十九日が発売日でした。当日は営業部の担当者と二人、アポイントメントなしで都内の書店を回ってきました。特集「大人のための読書案内」を告知する最新号のポスターと「陳びら」(チンビラ……音が強烈ですが、これは平積みされた雑誌に挟んで垂らす告知用のびらのことです。陳列された雑誌に挟むので陳びらと呼ばれます)を持って、池袋、銀座、新橋、汐留、浜松町、恵比寿、渋谷、新宿と、都内を時計回りに十三軒巡りました。

 書店はつねに忙しく慌ただしい場所です。店長であろうが店員一年生であろう
が店内を忙しく動き回り、お客様への対応に追われます。年末の忙しさも加わり
ますから、火事場のような所へ「編集長がご挨拶に」と事前に連絡をするのはち
ょっと迷惑な話です。書店によっては「おい、どうする? お茶でも出さなきゃ
まずいかな」という展開も予測されないでもありません。私が店員だったら、事
前に雑誌の平積みの状態をチェックして、いつもよりもいい場所に移す、なんて
こともするかもしれず……というわけで、突然アポなしでお邪魔することにした
のです。


「考える人」編集長 松家仁之(まついえまさし)