Webマガジン「考える人」

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2005年3月10日

伊丹十三『問いつめられたパパとママの本』(新潮文庫)

Kangaeruhito HTML Mail Magazine 121
 

伊丹十三『問いつめられたパパとママの本』(新潮文庫)


 前回も伊丹十三の復刊された文庫『ヨーロッパ退屈日記』を取り上げました。「また伊丹さん?」と言われてしまいそうですが、今回は、あれこれ理屈を並べるのではなく、伊丹十三の描くイラストレーションの世界を紹介したかったのです。

 映画監督・伊丹万作の長男として生まれた伊丹十三は、父親から引き継いだ遺伝子がたっぷりと活躍したのか、幼い頃から絵を描く才能に満ち溢れていました。正確なデッサンは几帳面な性格も加わって、「細密画的なものを描かせたら、右に出るものはいない」というぐらい、つまり俳優やエッセイストにならなかったとしても、絵描きとしても充分にやっていける人だったのではないかと思います。

 ところが、本書に添えられた絵は、スーパーリアリズム級の腕からいったん力を抜いて、なんともユーモラスな線画になっているのです。風刺の要素もあり、ちょっとシュールな雰囲気もあり、なんと言えばいいか、イギリスやフランスあたりには存在しているかもしれない、エスプリに溢れたイラストレーターの仕事、というような按配の絵なのです。

 今日は本書のなかから何点かをご覧に入れて、紹介を終えたいと思います。
 
 
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考える人とはとは

何かについて考え、それが「わかる」とはどういうことでしょうか。

「わかる」のが当然だった時代は終わり、平成も終わり、現在は「わからない」が当然な時代です。わからないことを前提として、自分なりの考え方を模索するしかありません。

わかるとは、いわば自分の外側にあるものを、自分の尺度に照らして新しく再構成していくこと。

“Plain living, high thinking”(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)*を編集理念に、Webメディア「考える人」は、わかりたい読者に向けて、知の楽しみにあふれたコンテンツをお届けします。

*産業革命後に急速な都市化が進むロンドンで、イギリスの詩人ワーズワースが書き遺した言葉。

 

 

「考える人」編集長 松村 正樹


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