2023年11月9日
岸政彦『にがにが日記』刊行&サイン本プレゼント!

岸政彦さんの人気連載「にがにが日記」が完結し、単行本『にがにが日記』として発売されました。
人生は、にがいのだ。大阪で36年、猫と暮らして22年。7年間の人生の記録。
生活史研究で知られ、大阪と沖縄、そして音楽に魅せられた社会学者が綴る、発見と内省、諧謔と哀切に満ちた日記。ウェブマガジン「考える人」の人気連載に、最愛の猫とのかけがえのない日々を書き下ろした「おはぎ日記」を併録。連載時から好評だった「おさい先生」こと齋藤直子さんによるイラストも収録しています。
刊行を記念して、岸政彦さんのサイン入り『にがにが日記』を抽選で5名様にプレゼント。こちらからご応募ください。締め切りは2023年11月30日(木)23:59!
連載の一部は下のバナーのリンク先からお読みになれます。
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MAIL MAGAZINE
とは
はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう――。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか――手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
「考える人」編集長
金寿煥