シンプルな暮らし、自分の頭で考える力。
知の楽しみにあふれたWebマガジン。
 
 
廣瀬通孝
廣瀬通孝
(ひろせみちたか)

東京大学先端科学技術研究センター教授。同大学院情報理工学系研究科教授兼務。1954年神奈川県生まれ。東京大学卒業、同大学院博士課程修了。バーチャル・リアリティの先駆的研究で知られる。共著『シミュレーションの思想』で大川出版賞受賞。著書に『バーチャル・リアリティって何だろう 仮想と現実のあいだ』『空間型コンピュータ 「脳」を超えて』『いずれ老いていく僕たちを100年活躍させるための先端VRガイド』などがある。(雑誌掲載時のプロフィールです)

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考える人とはとは

 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう――。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか――手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

「考える人」編集長
金寿煥


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