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田中宏和さんの連載が『全員タナカヒロカズ』として7月16日に発売!

2025年7月16日

田中宏和さんの連載が『全員タナカヒロカズ』として7月16日に発売!

 田中宏和さんの連載「#タナカヒロカズを探して」が、新潮社から単行本『全員タナカヒロカズとして2025年7月16日に刊行されます。

 6歳から82歳まで、同じ名前で集まったら世界が動いた! 年賀はがきや尋ね人広告などを通じて集い、頂点を目指す男たち(赤ちゃん含む)。だが、その行く手に米国のスター、セルビアの伏兵が待ち受ける!! タナカヒロカズ運動を田中宏和が伝える爆笑&興奮のルポ!

 デジタルの時代だからこそ、ランダムな「同姓同名」のつながりが世界を救う(かも)!

 皆さんテレビやニュース報道で聞かれたことがあるのではないでしょうか? 

 こんな時代だからこそ「つながり」を問いかけよう。そんな、小説よりも奇妙な珍道中を行く同姓同名運動についての書籍化です。おもしろ事情から驚愕の暗黒面(ダークサイド)まで、不要不急の名前に関する知識もてんこ盛りとなっています。

田中宏和『全員タナカヒロカズ』(新潮社刊)

本文に書かれている名前マメ知識の例

  •  日本の同姓同名運動は年賀状からはじまった
  •  名前が理由で親殺し事件が起きている
  •  アメリカの「ジョン・スミス」協会の正体とは
  •  夫の姓に改姓するのは世界では珍しい
  •  同姓同名の集い、ギネス世界記録は、マーサ・ステュワート→タナカヒロカズ→ミリツァ・ヨヴァノビッチ(イマココ)となっています。

推薦コメントも続々頂戴しました

糸井重里 「これからさらに重要になる 超マネジメントの教科書である。」
リリー・フランキー「これほど巨大化するとは。。冗談からはじまって、真面目に活動すると、こういう事になるのか。。」
養老孟司 「幼なじみに田中宏和がいましてね」

著者コメントも頂戴しています

 この新刊本を「263人のタナカヒロカズ図鑑」と勘違いしている人がいるとわかりました。
 また「31年になるタナカヒロカズ運動の歴史振り返り書」と思い込んでいる人もいました。さにあらん!
 半分は当たっていますが、この本は人文書でもあります。哲学、人類学、生物学、歴史学、社会学、政治学などの研究に当たり、「人間にとって名前とは何か?」「これからの人間関係とは?」「新しい出会い方とは?」などにも今の私なりに答えを出してみました。
 手にとってパラパラめくっていただけたらうれしいです。

試し読みできます

Amazon、Kindleで無料お試し版をお読みになれます。

著者紹介

ギネス世界記録樹立の際の記念写真。後列で認定証を掲げているのが著者。

田中宏和(たなか・ひろかず)

1969年京都市木屋町生まれ。タナカヒロカズ運動発起人の「ほぼ幹事」。ブランド・クリエイティブ・ディレクター。大手広告代理店を経て2024年に独立、タナカヒロカズ株式会社を起業し、代表取締役社長兼CEOを務める。International Same Name Association(国際同姓同名連盟)共同設立者。渋谷のラジオ・プロデューサー兼パーソナリティ。東北ユースオーケストラ事務局長。著書『響け、希望の音 東北ユースオーケストラからつながる未来』(フレーベル館)、共著『田中宏和さん』(リーダーズノート)、編著『くらしのこよみ 七十二の季節と旬をたのしむ歳時記』(平凡社)など。

本の目次はこちら!

同姓同名ワンダーランドにようこそ!
人名大国ニッポン

その一 やめられない、とまらないタナカヒロカズ運動

1章 あっちこっちに「田中宏和」を発見!
「田中」は京都にいて捨てるほどいる
近鉄バファローズからドラフト1位指名される(別人の話ですが)
多額の借金をしていた(別人)
同姓同名年賀状シリーズは続くよ、どこまでも

2章 他人の「田中宏和」とのファーストコンタクト
同姓同名年賀状を世界に放流
ついに田中宏和が、田中宏和(別人)と会う
タナカヒロカズ族の誕生
田中宏和は固有名でなくなる。では何と呼ぶ?
田中宏和ペアからトリオへ、そしてタナカヒロカズ運動がスタート

3章 田中宏和が男性ボーカルグループに(アイドルではない)
同姓同名における宴会と幹事の心得
「田中宏和」をブランド化、一挙に飛躍の時を迎える
オリジナルソング『田中宏和のうた』をリリース
念願の田中宏和だけの貸し切りバスツアー決行

4章 出版(グラビアではない)、そして全国大会開催に
14人の田中宏和著『田中宏和さん』出版
二人の田中宏和さんの結婚披露宴に出席した
進化心理学の視点からタナカヒロカズ運動の初期発展を考察
田中宏和運動全国大会2010を開催

5章 初のギネスチャレンジに立ちはだかったアメリカの有名人
ヒトは、名づけの儀礼により親族となる
ヒトの名前の起源とは? そしてタナカヒロカズ族の名づけは?
初めてのギネス世界記録挑戦、全国大会2011
ライバル、マーサ・スチュワート現る

6章 2度目のギネス世界記録挑戦、大失敗!
田中宏和運動全国ツアー2012をはじめた
田中宏和店長の居酒屋という拠点
一般社団法人田中宏和の会を設立
田中宏和運動全国大会2017を開催

その二 ヒトの名前をあれこれ調査、ぐるぐる考察

7章 同姓同名が殺人事件にまで至る「名前」の暗黒面
「消えた年金」問題、マイナカード誤発行問題の原因
同姓同名の人違いケース検証(田中宏和篇)
田中宏和の会に入りたい人、入りたくない人
ダークサイド・オブ・田中宏和s
名前負け同盟と、名前が理由の親殺し事件
争いとともに奪われた名前、強制された名前

8章 名前の日本史を追うとキラキラネームのせいすいに至る
「上の名前」の変遷を早わかり解説
「田中」を選んだご先祖様よ、ありがとう
そして、「宏和」と名づけられた
明治、大正、昭和とたどる日本人の名前の流行
平成のキラキラネームの大流行と混迷

9章 なぜ「田中宏和」は大集合ができたのか?
今後もっと「田中宏和」は生まれてくるのか?
同姓同名が出会う確率と感動は?
さとうゆかの会、わたなべゆうこの会の高いポテンシャル

10章 古今東西、世界のお名前と同姓同名事情
先輩、アメリカの「ジム・スミス協会」
鍛冶屋「スミス」より多い、世界の名字
世界の姓の成り立ちには共通パターンがあった
父方のファミリー・ネーム=姓という常識は、世界には無い
世界には同名が多数の社会がある?!
名前の個体指示機能とは? 個人名は「たった独りのための名」たりえない
全員タナカヒロカズの空間に固有名の揺らぎ

11章 そもそも私たちの名前は何のためにあるのか?
哲学は固有名をどのように論じてきたか
固有名が示す「単独性」と「偶然性」
名づける行為の持つ「力」と現代の「あだ名づけ経営」
名前を共同利用するコミュニティ。そして、あらためて、ヒトの名前とは?

その三 社会実験として、みんなが同類でつながれる未来へ

12章 タナカヒロカズ運動は同じでつながる社会実験へ
コロナ禍の出会いと別れ
3度目のチャレンジ、田中宏和運動全国大会2022開催を宣言
ついに漢字が違う「田中尋和さん」と出会う
「タナカヒロカズ運動」にリブランディングする、「新タナカヒロカズ宣言」を公表
「訂正可能性の共同体」として「タナカヒロカズの会」を考える

13章 マーケティングの時代は終わった。その次は?
窮地きゅうちに「尋ね人広告」出稿を思いつく
近代マーケティングの時代が終わる
「コミュニティーイング」の時代へのシフト
「尋ね人広告」を「コミュニティーイング」視点でアップデート
3度目の正直はなるのか?!

14章 幸運が重なって悲願のギネス世界記録達成と大混乱発生
タナカヒロカズ族が全国から、世界から大集結
5分間座っているだけの世界記録挑戦タイム
世界記録達成のニュースが日本を、世界を駆け回った
祭りの後の祭りがはじまった
後の祭りの当日も当然のごとく大混乱に

15章 思いもよらないグローバル化、国際同姓同名連盟を設立
まさか、セルビアで、新記録
転がるように国際平和を謳うNGO設立へ
国境を越えたカップル誕生なるか?!

16章 そして起業、タナカヒロカズカンパニーの挑戦
タナカヒロカズの会の事業化が持ち上がった
タナカヒロカズカンパニーを起業する
おもしろい未来をつくる。

17章 拡張親族というアソシエーションから未来を変えよう
拡張親族の成立条件を考える
あらためて「コミュニティ」を定義する
同類連盟というアソシエーションのつくり方
同類連盟から、国際平和が広がる
「同一性」の「反復」としてのアートへ
人生にもっと偶然性のつながりを
同類連盟の輪を拡げよう

《付録》あなたもできる「タナカヒロカズ運動」のはじめ方
あとがき
参考文献

田中宏和『全員タナカヒロカズ』(新潮社)

2025/7/16

Amazonへはこちらから

新潮社公式HPはこちらへ。

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考える人とはとは

 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
 「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
 どうして自分が「考える人」なんだろう―。
 手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか―手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
 それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

「考える人」編集長
金寿煥


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