2021年11月2日
【新連載】稲田俊輔「お客さん物語」
人気インド料理店「エリックサウス」をはじめ、多くの飲食店のプロデュースを手掛け、『おいしいもので できている』(リトルモア)など、食に関する文章も多く発表している稲田俊輔さんの新連載がスタートしました。題して、「お客さん物語」。
提供した料理の数だけ、通った店の数だけ、そこには「お客さん」がいた――。ある時はレストランの店主として、ある時は自ら「お客さん」として飲食店に足を運び、そこに集うさまざまな人間模様を見聞してきた料理人による「お客さんエッセイ」。忘れられないお客さん、苦い思い出のあるお客さん、そして自らはどのようなお客さんでありたいか――。飲食店を華やかに彩る「お客さん」たちの物語。
第1回は「客、お客さん、お客様」です。
月2回の更新予定です。どうぞお楽しみに。
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とは
はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう――。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか――手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
「考える人」編集長
金寿煥
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