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小林秀雄賞

2019年8月23日 小林秀雄賞

第18回(2019年度)小林秀雄賞 受賞作決定のお知らせ

著者:

8月22日午後、一般財団法人 新潮文芸振興会主催による「小林秀雄賞」「新潮ドキュメント賞」選考会がホテルオークラ東京にておこなわれ、小林秀雄賞受賞作品が決定しましたので、ここにお知らせいたします(新潮ドキュメント賞についてはこちらをご覧ください

■受賞作品■

江藤淳は甦える

(2019年4月 新潮社)

■著者略歴■

平山周吉

(ひらやま・しゅうきち)
1952年東京都生まれ。雑文家。慶應義塾大学文学部国文科卒業。出版社で雑誌、書籍の編集に従事した。著書に『昭和天皇「よもの海」の謎』(新潮選書)、『戦争画リターンズ 藤田嗣治とアッツ島の花々』(芸術新聞社)がある。

■授賞理由■

文芸批評的な手法ではなくジャーナリスティックに周到な取材を重ね、江藤淳の謎に迫った1500 枚。その結果、戦後日本と日本人のリアルで猥雑な自画像を浮かび上がらせた労作。

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考える人とはとは

 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう―。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか―手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

「考える人」編集長
金寿煥

著者プロフィール


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