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小林秀雄賞

2025年8月29日 小林秀雄賞

第24回(2025年度)小林秀雄賞 受賞作決定のお知らせ

著者: 考える人編集部

 2025年8月28日午後、一般財団法人 新潮文芸振興会と新潮社の主催による「小林秀雄賞」「新潮ドキュメント賞」選考会がオークラ東京にて行なわれ、受賞作品が決定しましたので、ここにお知らせいたします新潮ドキュメント賞についてはこちらをご覧ください

受賞作品

荷風の昭和 《前篇》関東大震災から日米開戦まで
荷風の昭和 《後篇》偏奇館消失から最期の日まで

(2025年5月 新潮社)

著者略歴

川本三郎(かわもと・さぶろう)

1944年東京都渋谷区生まれ。著書に『大正幻影』(岩波現代文庫、サントリー学芸賞受賞)、『荷風と東京』(岩波現代文庫、読売文学賞受賞)、『林芙美子の昭和』(新書館、毎日出版文化賞・桑原武夫学芸賞受賞)、『白秋望景』(新書館、伊藤整文学賞受賞)、掌篇集『遠い声/浜辺のパラソル』(ベルリブロ)など多数。訳書にカポーティ『夜の樹』、『叶えられた祈り』(共に新潮文庫)など。

授賞理由

荷風とともに散歩をするかのように、文学史や映画史を参照しながら、「荷風の昭和」に注釈をつけていく。よどみない筆運びで、最後には荷風と著者が一体化する。(文責・新潮文芸振興会事務局)

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考える人とはとは

 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
 「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
 どうして自分が「考える人」なんだろう―。
 手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか―手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
 それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

「考える人」編集長
金寿煥

著者プロフィール

考える人編集部
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2002年7月創刊。“シンプルな暮らし、自分の頭で考える力”をモットーに、知の楽しみにあふれたコンテンツをお届けします。


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