シンプルな暮らし、自分の頭で考える力。
知の楽しみにあふれたWebマガジン。
 
 

連載一覧

私の同行二人――ふたたびの四国遍路

私の同行二人――ふたたびの四国遍路

黛まどか

俳人・黛まどかは、とてつもなく「歩く人」だ。これまでも国内外の巡礼の道をいくつも歩いてきた。これという定かな理由はない。ただ、仕事と暮らしに追われる日常の中、ときに無性に歩きだしたくなる。旅に出たくなるのだ。今回は二度目の四国八十八ヶ所霊場に加えて別格二十霊場、併せて百八か寺・1600キロを二か月かけて歩く。ときに躓き、道に迷いながらも、歩いて詠む、歩いて書く「同行二人」の日々――。

住職はシングルファザー!

住職はシングルファザー!

池口龍法

28歳で結婚。2児の父となったお寺の住職が、いろいろあって離婚。シングルファザーとしての生活が始まった。読経はお手のものだが、料理の腕はからっきし。お釈迦さまも、オネショの処理までは教えてくれない。一体、どうやって住職と父親を両立すればいいのか!? 「浄土系アイドル」「ドローン仏」などが話題の、京都・龍岸寺の住職によるシングルファザー奮闘記!

土俗のグルメ

土俗のグルメ

マキタスポーツ

書を捨て、メシを食おう――。有名店を食べ歩くのでもなく、かといってマニアックなジャンルを掘るだけでもなく、たとえ他人に「悪食」と言われようとも、あくまで自分の舌に正直に。大事なのは私が「うまい」と思うかどうか。情報や流行に背を向けて、己の「食道」を追究する――これ即ち、土俗のグルメである。自称「食にスケベ」な芸人が「美味しい能書き」を存分に垂れるメシ論。

ロビンソン酒場漂流記

ロビンソン酒場漂流記

加藤ジャンプ

どの駅から歩いても遠く、「なぜこんな不便な場所に?」という立地に忽然と現われる、それが「ロビンソン酒場」だ! 絶海の孤島で知恵を振り絞って生き延びたロビンソン・クルーソーさながらに、コロナ禍を生き延びる赤提灯を目指して今夜も訪ね歩く。笑いと涙と好奇心が詰まった「ディスタンス」居酒屋漂流記。

あなたには世界がどう見えているか教えてよ 雑談のススメ

あなたには世界がどう見えているか教えてよ 雑談のススメ

桜林直子

お悩み相談やカウンセリングでもなく、かといって、ひとりでああでもないこうでもないと考え続けるのでもなく。誰かを相手に自分のことを話すことで感情や考えを整理したり、世の中のできごとについて一緒に考えたり――。そんな「雑談」をサービスとして提供する“仕事”を2020年から続けている桜林直子さん(サクちゃん)による、「たのしい雑談」入門です。

ロベスピエール 民主主義の殉教者

ロベスピエール 民主主義の殉教者

高山裕二

フランス革命において「真の民主主義」を追求したがゆえに、次々と政敵を処刑する「恐怖政治」の権化となり、自らもまたギロチン台の露と消えたロベスピエール。その生涯を辿り直し、民主主義に内在する「魔性」を浮き彫りにする。

まだ間に合う!2023年総まとめ

まだ間に合う!2023年総まとめ

考える人編集部
#タナカヒロカズを探して

#タナカヒロカズを探して

田中宏和

「同姓同名の人間で集まろう!」。ただそれだけを目的として始まった「タナカヒロカズ運動」。徐々にその輪を広げ、2022年10月末にはついにギネス記録に挑戦、世界にその名が轟くことになった。世にも不思議な運動を立ち上げた「ほぼ幹事」の田中宏和さんが、運動の歴史や苦労、舞台裏をレポート。「名前」とは何か? 同姓同名の面白さとは? かつてなかった「名前の不思議」をめぐるノンフィクション。

にがにが日記―人生はにがいのだ。

にがにが日記―人生はにがいのだ。

岸政彦

『街の人生』や『断片的なものの社会学』という、マイノリティーへの長年の聞き取り調査を軸とした著作が話題になる一方、小説「ビニール傘」は芥川賞候補作に。いま一番注目されている社会学者の多忙な日々の記録。

マイ・フェア・ダディ! 介護未満の父に娘ができること

マイ・フェア・ダディ! 介護未満の父に娘ができること

ジェーン・スー

思わぬ理由で、突然の独り暮らしとなった82歳の父。幸い心身ともに健康だが、それまでは他人任せの家事全般に疎いため、その生活に黄色信号が灯る。離れて暮らす娘は多忙の身だが、「私がやらないでどうする」と一念発起。「お互いにとってのベストは何か?」を探りつつ、父の生活再建を計画する――。
 父と娘の一筋縄ではいかない関係を描いた『生きるとか死ぬとか父親とか』に続く、“父娘サーガ”の第2弾は、介護未満の父を娘が支える現在進行形ドキュメント!

たいせつな本 ―とっておきの10冊―

たいせつな本 ―とっておきの10冊―

各界で活躍する方々に、それぞれのテーマに沿って紹介していただく特別な本。新しい本、古い本、日本の本、外国の本、小説も絵本も専門書もあります。書店とも図書館とも違う、魅力的な書棚に触れてください。

私、元タカラジェンヌです。

私、元タカラジェンヌです。

早花まこ

合格倍率は約25倍、なるだけでも相当難関な「タカラジェンヌ」という職業がある。青春を捧げ、常に自分を磨き、仲間と競い、舞台に立つ苦しみと喜びの日々から卒業した「彼女たち」は、今何を思うのか――。元宝塚雪組・早花まこが、元タカラジェンヌにインタビュー。彼女たちの“その後”に迫るドキュメント。

小林秀雄賞

小林秀雄賞

新潮文芸振興会が主催する、「自由な精神と柔軟な知性に基づいて新しい世界像を呈示した作品」に与えられる小林秀雄賞。第1回から最新回までの受賞者インタビューと選評を掲載する。

河合隼雄物語賞・学芸賞

河合隼雄物語賞・学芸賞

考える人編集部

一般財団法人河合隼雄財団が主催する「河合隼雄物語賞・学芸賞」についてのお知らせを掲載します。

歴史むし探偵

歴史むし探偵

養老孟司

 養老孟司さんといえば、今では誰もが知る稀代の虫好きだ。中でもライフワークはゾウムシの分類で、日本はもとより世界中を飛びまわってこの小さな六本脚を採集して研究している。そんな養老さんが今回、台湾を訪れた。いつものように山へ直行して昆虫採集かと思いきや、向かったのは台湾の中部にある農業試験所と大学の昆虫標本室。台湾には戦前の日本人昆虫学者が集めた謎多き虫の標本が大量に保管されているのだという。ちょっとマニアックな謎解きの旅のリポート!

北島三郎論 艶歌を生きた男

北島三郎論 艶歌を生きた男

輪島裕介

2022年にデビュー60周年を迎えた北島三郎。日本の演歌界をリードしてきた不世出の歌手の名前と、「函館の女」「与作」「まつり」といった代表曲を知らぬ人はいないでしょう。しかし、そのキャリアや音楽的功績について、どれだけの人が正しく認識しているでしょうか――。著書『創られた「日本の心」神話』で、演歌というジャンルの“起源”に鋭く斬り込んだ音楽学者が、「北島三郎とは何者か」という壮大な問いに挑みます。

考える四季

考える四季

さまざま分野で活躍する方々とふと立ち止まって考えてみたい、あんなことやこんなこと。

堀部安嗣「建築の対岸から」

堀部安嗣「建築の対岸から」

堀部安嗣

数々の住宅や公共施設を手がけてきた建築家・堀部安嗣さんが、「つくることありき」の建築の世界を抜け出て、文学、医療、経済、政治……など、建築外のジャンルの人々に、「いま、なぜ建てるのか?」という根源的な問いをぶつけます。より有機的な、持続可能な建築や住まいのあり方を探るヒントがここに――!

まだ間に合う!2022年総まとめ

まだ間に合う!2022年総まとめ

考える人編集部
文学は予言する

文学は予言する

鴻巣友季子

私たちはこう言おう。文学にはつねに「これからの世界」が書き込まれている、と。独裁政権やポピュリズムの台頭、疫禍、女性問題、格差、移民、人種……世界が対峙する諸問題について、言語を超えて書かれ、読まれる文学の現在を、数々の作品を手掛ける翻訳者が丹念な〈読み〉の力で繙く。

よりみち日記2

よりみち日記2

道草晴子

波瀾万丈な半生を綴った『みちくさ日記』で話題を集めた道草さん。漫画家として歩き出した矢先、コロナウイルス感染が拡大し、外出もままならない状態に。気軽に街に出かけ、人々と触れ合えた日々を振り返ると――。泣き笑いエッセイ漫画。

おかぽん先生青春記

おかぽん先生青春記

岡ノ谷一夫

ジュウシマツの歌やハダカデバネズミの行動を研究し、動物と人を比較しつつ言葉と感情の起源を探る岡ノ谷教授が、ユーモアたっぷりに青春時代を振り返ります。

虎屋のようかん

虎屋のようかん

最後の読書

最後の読書

津野海太郎

「幻想抜きの老人読書の現実」を伝えた「百歳までの読書術」の連載から5年。津野さんは齢79歳となり、本の読みかた、読みたい本に思いがけない発見が……。筋金いりの本読みがリアルタイムで綴る、人生最後の読書術。

ふしぎな中国語――日本語からその謎を解く

ふしぎな中国語――日本語からその謎を解く

橋本陽介

日本にとって、歴史的にもっとも縁の深い外国語である中国語。それは、文字や語彙など日本語と多くの共通点もありながら、発音や文法などの異なる面も持つ「近くて遠い言語」――。これから勉強する人にも、すでに勉強した人にもおすすめの語学案内!

まだまにあう!2021年総まとめ

まだまにあう!2021年総まとめ

考える人編集部
没イチ、カンボジアでパン屋はじめます!

没イチ、カンボジアでパン屋はじめます!

小谷みどり

突然の夫との死別で「没イチ」になって8年、50歳を区切りに25年以上務めた会社を退社。東南アジアで人助けをしたいという夢のために、カンボジアでベーカリー開店に挑む! 「亡くなった人の分まで二倍人生を楽しもう!」――自身が率いる「没イチ会」のテーマを胸に再出発、笑いと涙のドタバタ奮闘記!!

お客さん物語

お客さん物語

稲田俊輔

提供した料理の数だけ、通った店の数だけ、そこには「お客さん」がいた――。ある時はレストランの店主として、ある時は自ら「お客さん」として飲食店に足を運び、そこに集うさまざまな人間模様を見聞してきた料理人による、本邦初の「お客さんエッセイ」。飲食店を華やかに彩る「お客さん」たちの物語。

封印された分断 ブラジル勝ち負け抗争――小説『灼熱』刊行記念

封印された分断 ブラジル勝ち負け抗争――小説『灼熱』刊行記念

葉真中顕

フェイクニュースと、それによる人々の分断――。それは今に始まった問題ではありません。
戦後ブラジルの日本移民の間で起きた、「勝ち負け抗争」もそのひとつ。「日本が戦争に勝った」と信じる人が多数を占め、敗戦を認識した少数との間で抗争が勃発、多くの死傷者が出ました。この抗争をもとに、小説『灼熱』を著した葉真中さんは、調べを進めるうち、事件の様々な側面や要因を知ることに。現代にも繋がる問題として、そして小説の副読本としてもお読みいただける「勝ち負け抗争」について解き明かす短期連載です。

安田菜津紀の写真日記

安田菜津紀の写真日記

安田菜津紀

東日本大震災の被災地やシリアをはじめとする中東の紛争地、あるいはアジアの貧困の現場で、レンズを通して人々の生きる姿を温かく見守るフォトジャーナリストのフォトエッセイ。

考える猫のその日暮らし

考える猫のその日暮らし

大高郁子

拾われてきた三毛猫は隅っこが好き。でも、ソロソロと明るいところに出てみると、塀で休む鳥や闊歩する野良猫など世間はおもしろいものだらけ。好奇心いっぱいの子猫のひとコマ成長日記。

お坊さんらしく、ない。

お坊さんらしく、ない。

南直哉

出家から27年。日本有数の霊場の住職代理をつとめ、多くの著書で「仏教とはなにか」を問い続けてきた禅僧は、それでも自らを「お坊さんらしくない」と語る。
20代でその身を投じた仏教のこと、「死者に出会う場所」恐山のこと。禅僧の眼に、この国や世界はどう映るのか――。「恐山の禅僧」によるエッセイ。

おかしなまち、おかしなたび 続・地元菓子

おかしなまち、おかしなたび 続・地元菓子

若菜晃子

銘菓から袋菓子まで。お饅頭からケーキまで。旅先で出会うのは、暮らしに根付き、人々に愛される地元のお菓子たち。編集者の若菜晃子さんが、そんな知られざる〝地元菓子〟と旅の思い出をつづり話題となった本『地元菓子』。その続編がいよいよ始まります!

分け入っても分け入っても日本語

分け入っても分け入っても日本語

飯間浩明

「このことばはどうして生まれたのだろう?」 そんな疑問がふと頭をよぎったことはありませんか。膨大な日本語と日々向き合う国語辞典編纂者が、気になることばの由来を解き明かしていきます。毎日の日本語をナットクして使うことができるようになるかも!?(ROLAから引っ越してきました!)

山と食欲と私 日々野鮎美の山歩き日誌

山と食欲と私 日々野鮎美の山歩き日誌

日々野鮎美
イラスト・監修 信濃川日出雄

大人気漫画『山と食欲と私』による公式登山ガイド。主人公の鮎美(27歳・会社員)が実際に歩いたオススメの山を、写真とイラスト付で紹介します。山でご飯を食べる幸せもお裾分け、山歩き初心者も山登り好きも、さあ、山へ出かけよう!

亀のみぞ知る―海外文学定期便―

亀のみぞ知る―海外文学定期便―

柴田元幸

名翻訳家・柴田元幸さんが紹介する、まだ翻訳されていない魅力的な海外作品の数々! こんな本があるのかと驚きながら、あるいは邦訳の刊行を夢見ながら、抜粋の翻訳とともにお楽しみください。新刊やイベント出演など、柴田さんのお仕事の最新情報も掲載しています。

小さい午餐

小さい午餐

小山田浩子

家での仕事が一段落し、ひとりで近所のお店に昼ごはんを食べに出かける小説家・小山田浩子さん。メニューをじっくり選び、料理が運ばれてきて、それを食べ終えるまでが丁寧に詳細に綴られると、その味わいが口の中に広がってくるようです。そして、お店も料理も他のお客さんも、よく見るとどこか様子がおかしい? リアルなのにミステリアスな、異色のランチ・エッセイ。

まだまにあう!2020年総まとめ

まだまにあう!2020年総まとめ

考える人編集部
おんなのじかん

おんなのじかん

吉川トリコ

女性として生きることは、時にとても困難だ。でも、それでも、目を開いて私は行こう――。『マリー・アントワネットの日記』で話題騒然! 注目の作家が綴る、うつろい巡り行く日々の記録。

雑貨の終わり

雑貨の終わり

三品輝起

衣食住のあらゆるものが「雑貨」となり、消費されてゆく――。東京の西荻で雑貨屋を営んで十四年、その移り変わりを眺めてきた店主が「雑貨化」について考現し、「物」と「雑貨」のはざまで揺れ動く人間模様をつづるエッセイ。

やりなおし世界文学

やりなおし世界文学

津村記久子
100%ORANGE

名前だけは知っていたあの名作、実はこんなお話だったとは! 古今東西の物語のうまみと面白みを、小説家・津村記久子さんが存分に引き出します。読むと元気になる世界文学案内。

カラスの悪だくみ

カラスの悪だくみ

松原始

カラスのことなら松原始さんに聞け!
そうなったのは迷著、もとい名著『カラスの教科書』の刊行からでしょうか。
カラスのみならず鳥類全般に詳しい松原さんに、カラスのこと、鳥と人間とのあいだの関係について、など綴っていただきます。ぎっしりたっぷりカァカァと♪

村上RADIO

村上RADIO

村上春樹
「反東大」の思想史

「反東大」の思想史

尾原宏之

なぜ日本には強靭なカウンターエリートが存在しないのか? 「東大」を頂点とする一元化された大学教育システムは、いかなる問題を抱えているのか? 福澤諭吉、三宅雪嶺、原理日本、全共闘……「東大的なもの」に反旗を翻した思想家たちの150年史から、「知の制度」の構造的欠陥を問う。

アクションとポイエーシス

アクションとポイエーシス

東浩紀
まだまにあう!2019年総まとめ

まだまにあう!2019年総まとめ

考える人編集部

2019年もあと少し。2019年に生まれた連載、よく読まれた記事をまとめました!

随筆 小林秀雄

随筆 小林秀雄

池田雅延

1971年から小林秀雄氏の死去まで担当編集者を務めていた筆者が伝える、小林秀雄とその作品。

御つくりおき――京都のひととモノとのつきあいかた――

御つくりおき――京都のひととモノとのつきあいかた――

入江敦彦

「御つくりおき」って何? こういうのほしいな。愛用の品が壊れた。そんなとき京都人は専門店でオーダーします。日用品もあり高価と限らないけれど、わくわく待つ時間も贅沢な買い物。京都でものを買うことは「社交」そのもの、主人と会話し、理解し、仲良くなる――そのとき、あなたは〝自分だけの京都”に出会っているのです。

往復書簡「小説⇔演劇」解体計画

往復書簡「小説⇔演劇」解体計画

滝口悠生
松原俊太郎

『死んでいない者』で芥川賞を受賞した小説家滝口悠生さんと、『山山』で岸田戯曲賞を受賞した松原俊太郎さん。小説と戯曲の境界に生まれる対話は、ジャンルの比較にとどまらず、書くこと、読むこと、聴くこと、演じることをめぐる、新鮮でスケールの大きな思索へと広がっていきます。

平成ベストテン

平成ベストテン

平成30年間のベスト10は何か? 映画を山根貞男さん、アートを椹木野衣さん、演劇を和久田賴男さん、クラシック音楽を片山杜秀さん、Jポップを佐々木敦さん、建築を五十嵐太郎さん、と6つの世界の第一人者に書いていただきました。初出は、平成最後に刊行された文芸誌「新潮」2019年5月号。建築のベスト10は、「新潮」初出時には掲載されなかった、五十嵐太郎さん撮影の写真つきです。

短篇小説を読む

短篇小説を読む

世界で注目される最新の文学作品の中から、選りすぐりの短篇小説をお届けします。まずは短篇小説の名手として知られるアメリカのレベッカ・マカーイと、現代ポルトガル文学の騎手、ジョゼ・ルイス・ペイショットの作品をご紹介しています。短い時間で一息に読める、短めの短篇を選びました。

インドの神話世界

インドの神話世界

沖田瑞穂

「これって、映画『バーフバリ』のこと?」そう思った方は正解です。あの大ヒット映画を、インドの神話で読み解くと違う姿が見えてきます。古くは毘沙門天、新しくはゲームのキャラクター、とインドの神さまたちは意外に日本にいらしているのです。神さまたちの織りなすそんな綾を、専門の神話学者が読み解く新連載、スタートです。

食べる葦

食べる葦

松本仁一

世界一うまい羊肉、チグリス川の鯉、ソマリヤのパパイヤ――世界中を駆け巡るジャーナリストが、戦場で、あるいは平和だったあの街で、口にしたもの。それは「国家」そのものだった。食から見える世界の真実。

緊急寄稿

緊急寄稿

AI時代を生き延びる、たったひとつの冴えたやり方

AI時代を生き延びる、たったひとつの冴えたやり方

竹内薫

そう遠くない未来、人工知能(AI)は人類を超える――いわゆる「技術的特異点」(シンギュラリティ)の到来だ。多くの人が職を失う現実を前に、逃れる術などあるのか? 科学界の導師がそっと教える未来社会の生存術。

石内都と、写真の旅へ

石内都と、写真の旅へ

与那原恵

同じ場所にとどまることなき旅人のように、次々と新たな表現を切り拓いてきた写真家・石内都。その「旅」のひとつひとつを、彼女と親交の深いノンフィクション作家が活写する。

まずは2012年、ある女性画家の遺品が待つメキシコへの旅から――。

チャーリーさんのタコスの味――ある沖縄史

チャーリーさんのタコスの味――ある沖縄史

宮武実知子

メキシコ料理にルーツを持つ「タコス」は、いかにして沖縄に持ち込まれ、チャンプル的発展を遂げて定着するに至ったか。「チャーリー多幸寿」創業者の勝田直志氏の足跡をたどりながら、気鋭の研究者が沖縄戦後史の一面を描き出す。

岡倉天心 日本近代絵画を創った描かぬ巨匠

岡倉天心 日本近代絵画を創った描かぬ巨匠

若松英輔

「アジアは一つ」の言葉で知られる明治期の思想家、岡倉天心。彼は絵画、仏像やその修復、漆などを含めた日本の美を「霊性」の問題と捉え、アジアに流れるそのありかを探求した。近代日本美術を創りあげた描かぬ巨匠の、霊性一代記。

Rhythm & Rhymes

Rhythm & Rhymes

アーティストをはじめとするクリエイターのみなさんにお気に入りの作家さんや本をお聞きしました。愛読している本からインスピレーションを受けた作品、制作していくなかで影響を受けた本とは。その作品の背景とともに、音楽やアートだけでないクリエイターの新たな一面を覗いてみませんか?

暮らしのサウンドスケイプ

暮らしのサウンドスケイプ

三宮麻由子

四歳のときに視力を失ったエッセイストの三宮麻由子さんが、研ぎ澄まされた感覚と選び抜かれた言葉遣いで、さりげない日常から独自の景色を切り出すエッセイ。

地球の音

地球の音

細野晴臣

YMOの初期のアルバムは宇宙人に聴かせたいというロマンチックな気持ちで作ったと語る細野晴臣さんが、いまいちばん興味があるのは「地球の音」。人一倍鋭い耳を持つ細野さんが、様々な音を手がかりに地球の暮らしを考えます。本誌と並行連載。

ソマリ人のきもち

ソマリ人のきもち

高野秀行

『謎の独立国家ソマリランド』『恋するソマリア』を上梓し、今や”ソマリアにいちばん詳しい日本人”となったノンフィクション作家・高野秀行。ソマリア周辺やソマリ人についての日々情報収集を行い、ときには現地に赴くなかで得たソマリホットニュースを逐次掲載。

編集部の手帖

編集部の手帖

考える人編集部
長崎ふかよみ巡礼

長崎ふかよみ巡礼

下妻みどり

長崎って、不思議。日本でいて日本ではないこの街は、たくさんのものを背負ってきた。出島、キリシタン、くんち、原爆……西の端っこの坂の街、長崎に育ち、その地に暮らす下妻さんが伝える、地元巡礼奇譚。

世界一美しい本を作る男 ゲルハルト・シュタイデルに聞く

世界一美しい本を作る男 ゲルハルト・シュタイデルに聞く

もうすぐ「シュタイデルの秋」の到来だ。なにしろ、『Steidl Book Award Japan』(「東京アートブックフェア」主催)、そしてシュタイデル社による『ロバート・フランク展』と続くのだ。ドイツの本社にまで出かけた「考える人」は、「シュタイデル」にいつも興味津々。来日中のシュタイデル氏に直撃インタビューを敢行した。その最新情報をお届けする。

エル・システマジャパン 震災5年  恩返しの旅 相馬からドイツへ

エル・システマジャパン 震災5年  恩返しの旅 相馬からドイツへ

中村真人

音楽の力で人生を変えようというベネズエラの国民的音楽運動にインスパイアされ、東日本大震災の被災地で立ち上げられたエル・システマジャパン。楽器を手にしてわずか数年の福島県相馬市の子供たちが、2016年春ベルリンでベルリンフィルと共演した。その感動の記録を短期集中連載でお届け。

自由と不自由のあいだ

自由と不自由のあいだ

猪木武徳
宇野重規

「もっと自由な社会になればいいのに」と思う人もいれば、傍若無人に振る舞う人々に悩まされ「自由の行き過ぎが問題だ」と考える人もいるでしょう。果たして、今の世は自由が足りないのか、過剰なのか?

株式会社はてな・近藤淳也会長×「考える人」編集長・河野通和対談

株式会社はてな・近藤淳也会長×「考える人」編集長・河野通和対談

近藤淳也
河野通和

「Webでも考える人」の開設を記念して、株式会社はてなの近藤淳也会長と「考える人」編集長・河野通和の対談が実現しました。10年以上前から交流のあるふたりが年代を超えて語った、メディアのありかた、これから考えたいこと、知りたいこと。

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考える人とはとは

 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう―。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか―手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

「考える人」編集長
金寿煥


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