「安田菜津紀の写真日記」一覧
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“最終”報告、という暴力
3月6日、スリランカ出身のウィシュマ・サンダマリさんが、名古屋出入国在留管理局で亡くなってから、5ヵ月以上が経った。8月10日、入管庁は「最終報告書」を公表したもの……
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「JAPANESE ONLY」という言葉
赤坂エクセルホテル東急が、館内のエレベーター前にそれぞれ「日本人専用(Japanese Only)」「外国人専用(Foreigner Only)」と掲示していたことが報じられた。ホテル……
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「大義」と「リスク」
迫害から日本へと逃れ、難民認定を待つ女性を取材した時のこと。個人が特定されないよう、家族の職業を極力ぼかしたつもりだったものの、連携して取材している支援団体か……
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入管法を考える――命を奪われていい人などいない
スリランカ出身のウィシュマ・サンダマリさんが名古屋出入国在留管理局の収容施設で亡くなってから、2カ月以上が経った。亡くなる直前には歩けないほど衰弱していたとさ……
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生きた証を遺すこと
小さな靴の先には、わずかに擦れた跡が残されている。1歳2か月であれば、きっとまだおぼつかない足取りで、けれども懸命に、歩く練習をしていたのだろう。 2016年3月11……
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10年前からの「恩送り」
むごいことが続いている。ミャンマーでは2月のクーデター後、軍による市民への凄惨な暴力が繰り返されている。現地から届く映像の数々を見ていると、10年前、戦火が広が……
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森喜朗氏の発言の「土台」は至るところに
東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が2月3日、JOC(日本オリンピック委員会)の臨時評議員会で、「女性っていうのは競争意識が強い。誰か1人が手をあ……
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「正論」って何だろう
「くたばれ、正論。」という、エナジードリンクの広告のキャッチコピーが注目を集めた。成人の日に新聞に掲載されたもので、若者を意識して目を引こうとした言葉……
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命の線引き
抜けるような青空の午後、太陽の光が柔らかく降り注いでも、吹きつける風はもう冬の香りだった。私は木々に囲まれた、国立療養所多磨全生園の敷地内を歩いていた。ちょう……
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「小さな女の子」たちに、社会の可能性を示せるか 大統領選……
「私はこの職で初の女性かもしれませんが、最後ではありません。これを見ている小さな女の子たちが、この国は可能性に満ちていると知ったから」 日本時間の11月8日、朝……
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「名前を変えればいい」という声に
「福島という名前を変えたらどうか」という声を、時折耳にすることがある。福島第一原発とこの地名が結びついて世界に伝わり、深刻な風評被害も起きている。だからいっそ……
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報道は次期総理の「素顔」を伝えるためのものなのか
私の出身の街、神奈川県横須賀市は、小泉純一郎氏、進次郎氏の地元でもある。小泉純一郎政権が誕生した時、中学生だった私は最初、無邪気に報道をうのみにしていた。「自……
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「シンボル化」ではなく、共に歩むこと
香港の現地紙の創業者である黎智英氏や、民主化運動で声をあげてきた周庭さんたちが国家安全維持法違反の疑いで逮捕され、日本でも大きく報じられた。私自身もはらはらと……
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「外出自粛」で気づいた、大切なもの
新型コロナウイルスの感染拡大から3カ月近く。緊急事態宣言が解除になったものの、移動やイベントはいまだに、慎重に検討せざるをえない状況だ。これまで国内外、取材や……
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「怒りでは何も変わらない」という声に
ミネソタ州ミネアポリスで5月25日、黒人男性ジョージ・フロイドさんが警官に膝で首を押さえつけられて亡くなった。この事件を受け、アメリカ各地で警察の対応に抗議の声……
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「なぜ政治に発言をするのか」という政治的発言
#検察庁法改正に抗議します というハッシュタグとともに、多くの声がSNS上であがっている。黒川弘務東京高検検事長の不可解な定年延長、議事録さえ残されていない法……
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「緊急時なのだから批判をするな」に思うこと
今暮らしているコミュニティは、私にとってとても居心地がいい場所だと思っている。お店とお客さんの距離がとても近い。「今日はまっすぐ帰る」と心に決めていても、なじ……
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自分の「加害性」と向き合うとき
3月11日、東日本大震災から9年。この日を過ぎるとぱったり、東京のメディアでは東北の被災地のニュースを目にしなくなる。地続きの街と街の間に、まるで見えない亀裂が幾……
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今の恐怖にとらわれそうなときほど、過去の声に耳を傾ける
「ま、コロナかしら?」 スーパーで買い物をしようとレジで会計を待っているとき、軽く咳き込んでしまった私の後ろで、ひそひそと話すそんな声が漏れ聞こえてきた。新型……
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生き延びるため、描き続ける 「イスラム国戦闘員」たちの刑……
冷え切った鉄格子を押すと、ぎいっと鈍い音が薄暗い廊下に響いた。更に奥の鉄扉を開けようとすると、監視兵が私に改めて釘を刺した。「囚人たちにこの二点は絶対に言わな……
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中村哲さんの活動に触れて――「私たち」の幅を少しずつ広げ……
12月4日、アフガニスタンで長年活動を続けてきた中村哲さんが銃撃され、亡くなりました。当初の報道では「命に別状はない」と伝えられていた中の訃報。親しい人々の悲し……
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「自分さえよければ」ではなく NPOを立ち上げてみて
10月、私や同じくフォトジャーナリストの佐藤慧、そして仲間たちと共に、NPO法人Dialogue for Peopleを立ち上げました。ジャーナリズムや写真だけではなく、法学や音楽、……
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命を頂くということ
10月頭、イラク取材のパートナーの実家に一年ぶりにお邪魔した。8人きょうだいとさらにその家族、両親が集まって暮らす大家族で、ありがたいことに私たちが泊まった日の……
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MAIL MAGAZINE
とは
はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう――。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか――手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
「考える人」編集長
金寿煥
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「考える人」から生まれた本
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