Webマガジン「考える人」

シンプルな暮らし、自分の頭で考える力。
知の楽しみにあふれたWebマガジン。
 
 

安田菜津紀の写真日記

2019年4月19日 安田菜津紀の写真日記

満員電車の話をウガンダの友人にしたところ……

著者: 安田菜津紀

J-WAVEのスタジオからの眺め。忙しい帰宅ラッシュの時間がはじまる。

 多くの人が新生活をはじめる4月。慣れない通学路や通勤、都市部では満員電車に悩まされている人たちも少なくないはずだ。
 ある時、日本を訪れたウガンダの友人に、こう尋ねたことがある。「日本はどう? 特にあの満員電車、びっくりしない?」。するとその友人、ちょっと考えて「そうだなあ。ウガンダだったらね、あの空間にあれだけの人がいたら、多分皆で歌っていると思うんだよ」と真面目に返してきたので、思わず吹き出してしまった。「そんな発想、私の中に浮かんだことない!」と。
 それから色々思いを巡らせてみた。例えばぐるぐる回る山手線、五本に一本くらい「音楽列車」に指定してみて、色んな世代が楽しめるように「J-POP車両」「洋楽車両」「昭和歌謡車両」「演歌車両」を並べてみる、静かに過ごしたい人は「クラシック車両」、「ヘビメタ車両」や「テクノ車両」は車両ごと揺れ動きそうなので要検討、なんて一人で考えているだけで楽しくなってしまった。
 もちろん想像の中の世界、けれどもそんな発想を頭の中で持っているだけで、毎日の見え方が少し変わってくるかもしれない。それとも、本当にいつか、そんな車両が実現したりして?

ウガンダ、ナンサナの朝。歌声と共に一日がはじまる。
君とまた、あの場所へ―シリア難民の明日―

君とまた、あの場所へ―シリア難民の明日―

安田菜津紀

2016/04/22発売

シリアからの残酷な映像ばかりが注目される中、その陰に隠れて見過ごされている難民たちの日常を現地取材。彼らのささやかな声に耳を澄まし、「置き去りにされた悲しみ」に寄り添いながら、その苦悩と希望を撮り、綴って伝える渾身のルポ。

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考える人とはとは

何かについて考え、それが「わかる」とはどういうことでしょうか。

「わかる」のが当然だった時代は終わり、平成も終わり、現在は「わからない」が当然な時代です。わからないことを前提として、自分なりの考え方を模索するしかありません。

わかるとは、いわば自分の外側にあるものを、自分の尺度に照らして新しく再構成していくこと。

“Plain living, high thinking”(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)*を編集理念に、Webメディア「考える人」は、わかりたい読者に向けて、知の楽しみにあふれたコンテンツをお届けします。

*産業革命後に急速な都市化が進むロンドンで、イギリスの詩人ワーズワースが書き遺した言葉。

 

 

「考える人」編集長
松村 正樹

著者プロフィール

安田菜津紀

1987年神奈川県生まれ。Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル)所属フォトジャーナリスト。16歳のとき、「国境なき子どもたち」友情のレポーターとしてカンボジアで貧困にさらされる子どもたちを取材。現在、東南アジア、中東、アフリカ、日本国内で難民や貧困、災害の取材を進める。東日本大震災以降は陸前高田市を中心に、被災地を記録し続けている。著書に『写真で伝える仕事 -世界の子どもたちと向き合って-』(日本写真企画)、他。上智大学卒。現在、TBSテレビ『サンデーモーニング』にコメンテーターとして出演中。

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