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「随筆 小林秀雄」一覧

随筆 小林秀雄
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  • 思い出すこと
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十一 味覚の直観

 前回書いた「甚五郎」に、うれしい感想をたくさんいただいた。予期したとおり、どうして小林先生は、外から見ただけでこの店はおいしいとわかったのでしょう、という質問……

随筆 小林秀雄
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十 君、この店、うまいよ

 小林秀雄先生は、講演会が夜になるときは、会場の近くで徳利を傾けながら出番を待たれると前回書いたが、これにも付言しておきたいことがある。先生自身、ある講演のなか……

随筆 小林秀雄
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九 「原始」について

 人間にとって、「あたりまえ」とは何かを知って、「あたりまえ」に還れ、それが人生いかに生きるべきかを考えるための第一歩だと小林秀雄は教えた、そしてその還るべき故……

随筆 小林秀雄
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八 原始人、古代人のように

 本居宣長の学問は、その広大さと言い緻密さと言い、とても一言で括ることはできないが、本居宣長と聞いてまず浮かぶのは、「古事記伝」であろう。「古事記」は、奈良時代……

随筆 小林秀雄
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七 あたりまえのこと

 小林秀雄は、私たちが忘れてしまっている、というより、私たちにはいつのまにか見えなくなってしまっている「あたりまえのこと」をその文章で示し、人間にとって「あたり……

随筆 小林秀雄
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六 いかに生きるべきか

 小林秀雄の言葉は、それを話題にする側が、入試問題や評論文のようにでなく、自分自身の出会いの経験として話しさえすれば、電光石火で相手の胸に届き、波立てると前に書……

随筆 小林秀雄
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五 最後の講演会

 この随筆を、私は私の講演経験から始めたが、小林秀雄先生は講演が嫌いだった。なぜ嫌いかについては、昭和二十四年(一九四九)十月、四十七歳の秋に出した「私の人生観……

随筆 小林秀雄
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四 微妙という事

 小林秀雄先生は、昼間はきわめて寡黙だった。お宅に参上するのは午後の三時が多かったが、その日の相談事がすんでしまうと、後はいつも静寂に領された。こちらが何かを切……

随筆 小林秀雄
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三 批評家・小林秀雄

 小林秀雄は、批評家である。明治三十五年(一九〇二)四月十一日、東京・神田に生れ、昭和四年(一九二九)九月、二十七歳の秋、「様々なる意匠」によって文壇に出、日本……

随筆 小林秀雄
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二 電光石火で波立てる

 仙台との縁は、もう十年になる。東北学院大学で、哲学の佐々木俊三先生が、新入生を対象に「学問のすすめ」と題した講座をひらかれ、その「学問のすすめ」のなかで、ゲス……

随筆 小林秀雄
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一 若い読者からの手紙

 今年の夏も、仙台の河合塾で、小林秀雄のことを聞いてもらう機会に恵まれた。  河合塾といえば、大学受験の大手である。その河合塾で、小林秀雄とは……、と訝しく思われ……

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考える人とはとは

 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう―。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか―手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

「考える人」編集長
金寿煥


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