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食の変態

2023年10月31日

食の変態

後編 「汁」をめぐる冒険

著者: 稲田俊輔 , マキタスポーツ

「エリックサウス」総料理長・稲田俊輔さんの新刊『お客さん物語 飲食店の舞台裏と料理人の本音』(新潮新書)の刊行を記念して、芸人・俳優・文筆家として活躍中のマキタスポーツさんとの対談が、青山ブックセンター本店にて行われました。

 たくさんの共通点が見つかった前編に続き、「10分どん兵衛」「汁への偏愛」「バイキングは難しい」など、まだまだ話の尽きない「食の変態対談」後編をお送りいたします。

マキタスポーツ氏(左)と稲田俊輔氏(右)

「10分どん兵衛」vs.「10分満水どん兵衛」

稲田 マキタさんと言えば、忘れてはいけないのが「10分どん兵衛」ですね。話題になってすぐに僕も真似をしました。

マキタ 経緯は連載にも詳しく書きましたが(「第2回 『10分どん兵衛』の誕生」)、あれはもともと恥ずかしいものだったんです。山梨から上京したての1988年、大学に馴染めず、引きこもりの状態。当然貧乏でした。仕方ないから、親に持たされたインスタント麺をどうにかして嵩増しできないか―そう考えて編みだした苦肉の策です。そんな恥ずかしい記憶とともに封印していたのですが、30年近く経ってラジオで話したら、バズっちゃった。でも、今でも恥ずかしいという感覚を拭えません。

稲田 僕はあれに勇気をもらいました。すぐに真似をして「これはいいものだ」と思ったのですが、さらに勝手に改造しました。

マキタ 稲田さんならば、改造するでしょうね。

稲田 お湯を規定の量ではなく、縁のギリギリ、表面張力が生じるぐらいまで入れて10分待つ。名付けて「10分満水どん兵衛」。

マキタ やっぱり「食の変態」だ(笑)。

稲田 麺がふやける上に、スープの量も増えるから、ますますお腹がいっぱいになって大満足です。どん兵衛はカップラーメンからの派生という出自もあってか、味の濃さがラーメン的なんです。なのでお湯をめいっぱい増やすことで、本来の関西うどん的な薄さに勝手に調整しています。どん兵衛のスープは優秀なので、薄めてもダシ感は充分すぎるくらいだし、味のバランスも崩れないんですよね。

マキタ なるほど。

稲田 同じ日清のカップ麺に「チリトマトヌードル」があるじゃないですか。あれも「10分+満水」にして、さらにパクチーとタバスコを足す。

マキタ ああ、いいですね! 

稲田 そんなこんなで大変お世話になっています(笑)。それにあの現象によって、日本人がやたら麺のコシにこだわる「共同幻想」みたいなものに一石を投じたじゃないですか。「麺は硬ければ硬いほどいい」という信仰に対して、「王様の耳はロバの耳」と叫んだような、そんな痛快さを僕は覚えました。柔らかい麺があったっていいじゃない、コシがない麺を好きな人間もいるんだよと。

マキタ なるほど。それはあったかもしれませんね。

稲田 名前は伏せますが、名古屋に「10分どん兵衛」とそっくりの味がする、きしめん屋さんがあるんです。そこのきしめんは、一般のものよりやや幅狭で、どん兵衛の麺に近いと言えば近い。さらに乾麺を茹で置きにしているから、タイミングによっては麺がグズグズになっていて、箸で持ち上げられないぐらい柔らかい。

マキタ へー、それはすごい。

稲田 必然的に「10分どん兵衛」に似てくるわけです。ツユも、あえて寄せたんじゃないかって思うぐらい似ています。さらにそこの名物は、から揚げを載せたきしめんで、その油がツユに染み出してきます。どん兵衛の麺も揚げてあるので、トータルとしてそっくりなんですよ。

マキタ それは食べてみたい。

稲田 マキタさんにあのきしめんを召しあがっていただいて、感想を聞きたい。

マキタ あとでこっそりお店の名前を教えてください。

稲田 はい。でも誤解のないように言うと、めちゃくちゃ褒めていますからね。大好きなお店のひとつです。

マキタ さすが。ちゃんとフォローしている(笑)。

「汁」を愛しすぎるふたり

稲田 以前、水道橋博士さんの番組に出演したことがあるのですが、そのときにマキタさんの話にもなって、博士さんから「稲田さんは、マキタスポーツと絶対会ったほうがいいよ」と言われたことがあります。

マキタ そうだったんですか。

稲田 理由は「マキタスポーツは、汁芸人だから」って(笑)。

マキタ 聞こえが悪すぎるよ(笑)。

稲田 だからというわけではないのですが、今日マキタさんと「汁」についても話をしたいと思っていました。

マキタ まさか稲田さんと汁の話をするとは思いませんでした。自分が好きなのは、汁は汁でも「残り汁」なんです。これも自分にとっては恥ずかしいことで…。

稲田 なるほど。

マキタ そうやって大きくうなずかれるのも恥ずかしい(笑)。レバニラ炒めでもパスタでも、家で料理をすると必ず汁が残るじゃないですか。僕はそれを一滴も無駄にしたくない。例えば、煮魚の汁が残るとするじゃないですか。それをみなさんは捨ててしまいますか? 僕は絶対捨てません。迷わずタッパーに詰めて、冷蔵庫に保管します。我が家の冷蔵庫には、それがいつも港のコンテナのように積み上がっています。

稲田 わかります。

マキタ わかるんですか!? 参ったな。それを後日、うどんやおじやの「原資」にするわけです。そこにグルーヴを感じていて、そのグルーヴが最高で、尊いんです。

稲田 かつての自分も全く同じで、冷蔵庫には残り汁があふれていました。ブリ大根の汁から牛丼の汁まで、所狭しと並んでいました。

マキタ ここにもそんな人がいましたか。

稲田 ただ、残念ながら自分はそれをマネージメントしきれなかったんです。

マキタ 問題はそこなんですよ! 取っておいても、忘れちゃうんです。

稲田 容器に日付まで書いて保管していたのですが、それが逆によくなかったのかもしれません。飲食業界には、「先入れ先出し」という古いものから順番に使用するという原則があって、それに囚われてしまった。その日に食べたいものから食べればいいのに、先入れ先出しの原則に従うとそうはいかなくなって、「うーん…」とスタックしてしまう。結局、冷蔵庫をバーンと閉めてなかったことにする、というのを繰り返していました。自分にはマネージメント能力が根本的に欠けていることを思い知らされて、徐々に残り汁のストックを諦めるようになったのです。

マキタ 哀しい現実ですね。

稲田 でも、その問題をブレイクスルーする方法を編み出しました。それが、汁の「全て飲める化」です。つまり、「汁を残す」のではなく「汁を全部飲めるようにする」です。

マキタ すごい! それは汁界のコペルニクス的転回ですね。

稲田 そこから研鑚を積みに積んで、2年前の大晦日、ついにブリ大根の「汁の飲める化」に成功したんです。これは自慢したい(笑)。

マキタ あの汁は、濃いですよ。

稲田 そう。ブリ大根の汁といえば、醤油、酒、みりんに砂糖、そこにブリの脂が加わったテッカテカに黒光りしたものをイメージするじゃないですか。しかし、それは全くの先入観ではないかと疑うところから始めたんです。そんな思い込みから脱却することが、かつて残り汁を諦めた自分に課せられたノルマというかカルマというか。

マキタ 誰もそんなノルマを課してない(笑)。

稲田 その先入観から脱却した結果、「八方だし」と呼ばれる関西風の薄口の汁を用いることを閃きました。それをもってブリと大根を炊き、最後は一滴も残さず飲み干す―これが「汁の飲める化」です。

マキタ お見事!

稲田 さすがにこのときばかりは、自分で自分を「さすがプロ!」と褒めました(笑)。

マキタ すごい執念ですね。確かに汁をその日のうちに飲み切ったほうがいいのは間違いない。2日置いたら、もう「冷蔵庫のレガシー」になりますからね。箱物行政もびっくり、地方の無駄に豪華な公民館と同じです。

稲田 「レガシー」になる前に、予算を使い切るわけです(笑)。

マキタ そうすれば日本の財政も健全化するのに(笑)。自分も残り汁のプレッシャーと日々戦っているのでよーくわかります。それと残り汁は、何も自宅だけの話じゃないですよね。

稲田 それも頭の痛い問題です。外食先で、残り汁を有効利用したいと思っても、まさか持ち帰るわけにはいかないし、店員さんが皿を下げるのをやめさせるわけにもいかない。

マキタ 僕は、今は消えてしまったサイゼリヤの「真イカのパプリカソース」、とりわけあの残り汁が大好きでした。イカを食べ終えて汁だけになった皿を店員さんが下げようとすると、「ちょっと待て! まだ何も始まってないだろう」と抵抗していました。あとは、名古屋の台湾料理「味仙」のコブクロ。

稲田 あの汁はヤバいですね! 僕はチャーハンにかけるのが好きなのですが、マキタさんはあの汁をどうしてやりますか? 

マキタ まずその汁を小皿に移して、自分だけの小宇宙を作ります。そこに餃子を半分に切って浸したり。そうすると、今度は餃子の汁や油がそこに染み出してきて、自分だけの汁が出来るんです。

稲田 「自分だけの汁」って(笑)。

マキタ そうやってエイジングを重ねていくと、どんどん「自分だけの汁」になっていく。そのプロセスがたまらない。そこを拠点にして、それこそチャーハンにかけたり。いろいろ融合というかケミストリーが生じていくわけです。その時の自分は、食卓というフロアを盛り上げるDJの気分になっています。

稲田 「わかりみ」しかないですね。ただ、ちゃんと言っておかなければいけないのは、我々が吝嗇というわけでも、ましてやSDGsでもないということ。

マキタ 「汁を残さないなんてエコですね」なんて言われた日には、恥ずかしくて耐えられない。

稲田 ただ、それぞれ運用法が違っても、「汁を主役にしたい」という気持ちは共通しています。そこには、世の中で軽んじられている汁に対する判官びいきのような感情があるかもしれません。

マキタ たしかに。いやー面白い。まさかプロの料理人がここまで言うとは思いませんでしたよ。

「稲田さん、あなたは食の変態です」とマキタスポーツ氏

バイキングは人生だ!

稲田 バイキングというかビュッフェの話もしたいですね。

マキタ バイキングも難しい。これは一生の問題だと思っています。

稲田 いつのまにか日本のバイキングは、取り皿が3×3のスペースに分けられたものになっていますよね。まずあれが納得いかない。

マキタ ひとつのスペースが小さいということですか?

稲田 はい。だから僕は、それに抵抗するように3×3のうち2×2のスペースにまとめて同じ料理を載せます。

マキタ やっぱり変態だ(笑)。稲田さんもレギュレーションを遵守できないタイプ。

稲田 残り5つのスペースには、料理ひとつずつを行儀よく取り分けますけど。

マキタ その9つのスペースに料理をどう埋めていくかというのは、まさに人生なんですよ。いつも僕はバイキングに対して冷静でいたいと思っています。けれど、会場に着いて料理を眺めた瞬間、ダメなんです。野に放たれた獣みたいになっちゃう。もう53歳ですよ。それなのに、やれ数の子だとかイクラだとかが目に入った瞬間、53歳の心は千々に乱れるわけです。地方の「ドーミーイン」とかヤバいでしょう。

稲田 それで結局、最後はカレーに辿り着いてしまうわけですね(笑)。

マキタ 数々の誘惑から逃げて逃げて逃げまくっている先に、カレーの匂いがプーンと漂ってくる。そうすると「やっぱりカレーにしよう」なんて、最終的にはカレーに全部持っていかれちゃうわけです。53歳、惑わされてばかりです。

稲田 これまでにカレーを我慢できたことはあるんですか?

マキタ 7勝8敗ぐらいですかね…。

稲田 負け越していますね。

マキタ 残念ながら。ただ稲田さんを前にして言うのは憚られるのですが、世の中にひとつとして同じカレーというのはないじゃないですか。だから、その微妙な違いみたいなところを「どんなものか?」という探究心をもって試してみたくなるんですよ。ただ、カレーを食べてしまうとそれだけで満腹感が襲ってくる。カレーって本当に魅力的じゃないですか。その魅力に抗することができないんですよ。

稲田 某国のハニートラップみたい(笑)。

マキタ 本当にそうですよ。ロングドレスに深くスリットが入っちゃって。こっちは単身赴任の真面目な商社マン気分でいるのに、ついつい誘惑にね…。とにかくカレーは、エロい。

稲田 他を圧倒する支配力がありますからね。

マキタ だから、グッと我慢する。「落ち着け、落ち着け」と心のなかで唱えながら、コーヒーを飲んで冷静になる。僕はバイキングの料理が並んでいるところを「パドック」と呼んでいるのですが、そこを周回しながら馬の毛並みや仕上がり具合を確認するわけです。

稲田 毛並み(笑)。

マキタ とにかく冷静に組み立てを考える。昨晩飲み過ぎたからとか、血糖値を下げるためにサラダから行こうかとか。

稲田 僕もパドックを最低3周はします。

マキタ 3周は必要ですよね。

稲田 はい。逆にすごいと思うのは、みなさんいきなりスタートラインに並び始めるじゃないですか。あの3×3の皿を持って。それを見て、「ええーっ、いくらなんでもそれは無謀でしょう!」といつも思っています。

マキタ 人生設計がなっていない(笑)。バイキングは人生そのものですからね。稲田さんは、バイキングに臨むにあたってどんな戦略を立てているんですか?

稲田 僕はまずテーマを決めます。良いホテルやレストランに行けば行くほど、必ず和食と洋食の両方があるじゃないですか。それをあえてどちらかに絞る。

マキタ それは相当勇気がいることですよ。

稲田 パンを食べたければ米を諦める。そうすると味噌汁も諦めるべきなんだけど、これは「味噌汁」ではなくて「ミソスープ」であると、そんな言い訳を挟みつつ。でも、最終的にカレーに引っ張られてしまう気持ちは僕にもよくわかります。

マキタ 引っ張られますよね。カレーも納豆もおかゆも麺もパンもあって、一体どうすればいいの?と、最終的には訳がわからなくなる。

稲田 ただ、そうした「カレー欲」を最小限に抑える方法はあると思います。どこでも必ずスクランブルエッグがあるじゃないですか。そのスクランブルエッグに、大匙一杯だけカレーをかける。そうすることで「カレー欲」を抑えるわけです。

マキタ なるほど。そうやってハニートラップを回避するんだ(笑)。

稲田 「昨日いたしたばかりだから必要ありません」という顔をして(笑)。ウインナーでもいいですよ。そうすれば、ドイツ名物の「カリーヴルスト」になりますから。

マキタ さすがですね。知識や経験の賜物というか、少量でも「これはカリーヴルストです」と脳が納得すれば、それでカレー欲は収まるという。闇雲にカレーとウインナーを両方いただきたいと思っている人間とは違うわけです。稲田さん、やっぱりあなたは「食の変態」です。

稲田 その言葉、そっくりそのままマキタさんにお返しします(笑)。

 

(了)

*2023年10月3日、青山ブックセンター本店において

撮影:平野光良(新潮社)

お客さん物語 飲食店の舞台裏と料理人の本音

稲田俊輔

2023/9/19発売

公式HPはこちら

稲田俊輔

料理人・飲食店プロデューサー。鹿児島県生まれ。京都大学卒業後、飲料メーカー勤務を経て円相フードサービスの設立に参加。和食、ビストロ、インド料理など、幅広いジャンルの飲食店の展開に尽力する。2011年、東京駅八重洲地下街に南インド料理店「エリックサウス」を開店。現在は全店のメニュー監修やレシピ開発を中心に、業態開発や店舗プロデュースを手掛けている。近年は、食についての文章も多く発表しており、最新刊『おいしいものでできている』(リトルモア)が話題に。著書に『人気飲食チェーンの本当のスゴさがわかる本』(扶桑社新書)、『南インド料理店総料理長が教える だいたい15分!本格インドカレー』『だいたい1ステップか2ステップ!なのに本格インドカレー』(いずれも柴田書店)がある。Twitter: @inadashunsuke

マキタスポーツ

1970年生まれ。山梨県出身。芸人、ミュージシャン、俳優、文筆家など、他に類型のないエンターテインメントを追求し、芸人の枠を超えた活動を行う。俳優として、映画『苦役列車』で第55回ブルーリボン賞新人賞、第22回東スポ映画大賞新人賞をダブル受賞。著書に『決定版 一億総ツッコミ時代』(講談社文庫)、『すべてのJ-POPはパクリである』(扶桑社文庫)、『越境芸人』(東京ニュース通信社)など。近刊に自伝的小説『雌伏三十年』(文藝春秋)がある。

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 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう―。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか―手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
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著者プロフィール

稲田俊輔

料理人・飲食店プロデューサー。鹿児島県生まれ。京都大学卒業後、飲料メーカー勤務を経て円相フードサービスの設立に参加。和食、ビストロ、インド料理など、幅広いジャンルの飲食店の展開に尽力する。2011年、東京駅八重洲地下街に南インド料理店「エリックサウス」を開店。現在は全店のメニュー監修やレシピ開発を中心に、業態開発や店舗プロデュースを手掛けている。近年は、食についての文章も多く発表しており、最新刊『おいしいものでできている』(リトルモア)が話題に。著書に『人気飲食チェーンの本当のスゴさがわかる本』(扶桑社新書)、『南インド料理店総料理長が教える だいたい15分!本格インドカレー』『だいたい1ステップか2ステップ!なのに本格インドカレー』(いずれも柴田書店)がある。Twitter: @inadashunsuke

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1970年生まれ。山梨県出身。芸人、ミュージシャン、俳優、文筆家など、他に類型のないエンターテインメントを追求し、芸人の枠を超えた活動を行う。俳優として、映画『苦役列車』で第55回ブルーリボン賞新人賞、第22回東スポ映画大賞新人賞をダブル受賞。著書に『決定版 一億総ツッコミ時代』(講談社文庫)、『すべてのJ-POPはパクリである』(扶桑社文庫)、『越境芸人』(東京ニュース通信社)など。近刊に自伝的小説『雌伏三十年』(文藝春秋)がある。

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