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シンプルな暮らし、自分の頭で考える力。
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安田菜津紀の写真日記

2018年9月10日 安田菜津紀の写真日記

雨にも負けず? いや、休もう。

著者: 安田菜津紀

雨季のカンボジア滞在中、一日一度はスコールに見舞われる。止むまで木陰で、雨宿り。

 まずは台風21号、そして北海道での地震の被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。関西での台風通過が日中だったこともあり、次々とネット上で拡散されていく動画はどれも、目を疑うようなものばかりだった。浮き上がり、道路を引きずられるように飛ばされていく車、崩れ、舞っていく家々の屋根……。同時にSNSをたどっていくと、違った意味で気がかりな書き込みも見受けられた。「当店は台風でも休まず営業しております」「この雨の中で出勤中」、と暴風雨の中でも働く人々の存在が窺えた。
 「台風なのに頼もしい」と思えるだろうか。むしろ安全管理や従業員さんを守る体制は大丈夫?と心配になる。「とにかく出勤」という会社も同じだ。
 「自分だけ休むのも……」と躊躇してしまうのかもしれない。あるいは「行かないといけない」というような“不健全”な力関係があるのかもしれない。しかしどれも、人命を上回る“大義”ではないはずだ。もう一つ気になったのが、「〇〇ピザ配達頼んだら届けてくれた」といった、他者を確実に巻き込んでいるであろう書き込みだった。この豪雨の中、ピザの宅配を頼む側は、「配達の方がもし事故に遭ったら?」とどこまで想像したのだろうか?「うちに食料がなかった」ということなのかもしれない。けれども台風の場合は、事前に警戒が幾度も呼びかけられている。「お店がやってなくて困る」とならないよう、各家庭での備蓄が欠かせないはずだ。
 こうしたサービスを提供する側も、それを受ける側も、「安全を第一にお休み」が当たり前となっていくことで、救える命があるのではないだろうか。

雨上がり、朝焼けの湖へ。
君とまた、あの場所へ―シリア難民の明日―

君とまた、あの場所へ―シリア難民の明日―

安田菜津紀

2016/04/22発売

シリアからの残酷な映像ばかりが注目される中、その陰に隠れて見過ごされている難民たちの日常を現地取材。彼らのささやかな声に耳を澄まし、「置き去りにされた悲しみ」に寄り添いながら、その苦悩と希望を撮り、綴って伝える渾身のルポ。

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考える人とはとは

何かについて考え、それが「わかる」とはどういうことでしょうか。

「わかる」のが当然だった時代は終わり、平成も終わり、現在は「わからない」が当然な時代です。わからないことを前提として、自分なりの考え方を模索するしかありません。

わかるとは、いわば自分の外側にあるものを、自分の尺度に照らして新しく再構成していくこと。

“Plain living, high thinking”(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)*を編集理念に、Webメディア「考える人」は、わかりたい読者に向けて、知の楽しみにあふれたコンテンツをお届けします。

*産業革命後に急速な都市化が進むロンドンで、イギリスの詩人ワーズワースが書き遺した言葉。

 

 

「考える人」編集長
松村 正樹

著者プロフィール

安田菜津紀

1987年神奈川県生まれ。Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル)所属フォトジャーナリスト。16歳のとき、「国境なき子どもたち」友情のレポーターとしてカンボジアで貧困にさらされる子どもたちを取材。現在、東南アジア、中東、アフリカ、日本国内で難民や貧困、災害の取材を進める。東日本大震災以降は陸前高田市を中心に、被災地を記録し続けている。著書に『写真で伝える仕事 -世界の子どもたちと向き合って-』(日本写真企画)、他。上智大学卒。現在、TBSテレビ『サンデーモーニング』にコメンテーターとして出演中。

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