音楽とは不思議なもので時に人の人生を変えてしまうものである。
まさに僕もその一人であり、小学生の頃に父が好きで聴いていたレコードがこのエリック・クラプトンというギタリストだった。
初めて”いとしのレイラ”を聴いた時の衝撃は凄まじかった。ギターという存在をよくわかっていない年頃でも"とにかくこのフレーズかっこいい!”と思ったのを覚えている。
そんなギタリストを教えてくれた父とこの”ギターヒーロー"がいたからこそ、僕も同じギタリストとして信念を持って活動している。
彼のような偉大なミュージシャンもステージで華やかなアーティストも様々なバックボーンを持っていて、順風満帆な人もいれば、波乱万丈な人生の中で音楽活動をしている人もいる。
エリック・クラプトンは後者にあたるだろう。数々の名曲を出してきた彼の過去には、親友の妻に恋をし結婚後早くに離婚。また薬やアルコール依存症にもなり、そして息子を幼くして亡くす。と、本当に驚く程に数々の困難があり、その度音楽に助けられながら復活していく。だからこそ、そのとてつもないパワーを音楽に込め、それを世に出し人々を感動させたのだろう。
自分はバンド解散が決まった時にこの本を読んで、"生きていく中で様々な壁にぶつかり、とても辛い出来事にも直面する。でも決して諦めてはいけない。仮に負けたっていい。その次勝てばいい。その悲しい気持ちや悔しい気持ちを大きなパワーに変えて次に進めばいい。"そう思わせてくれたのも彼であり、この一冊である。
そして彼に心から憧れた偉大な音楽人もこれから出てくるだろうし、自分もそうなりたい。
今はCDが売れない。音楽業界は厳しい。なんてよく耳にするし僕も実際にそう思う。でもだからと言って音楽がなくなることは絶対にない。なぜなら"本物の音楽"は人を助け、励まし、共感させ、感動し、奮い立たせる。
時代が変わっても音楽にはそうであって欲しいし、そう心から信じている。
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エリック・クラプトン自伝
エリック クラプトン/著
2008/04/01発売
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RENO
2011年ロックバンドViViDのギタリストとしてデビュー。2012年に日本武道館公演を成功させるが、2015年バンド解散。バンド解散後はソロギタリストとして活動。「GUITAR LIFE」というテーマを掲げギターインストのCDリリース、ライブ活動を活発的に行っている。RENOのギターインストライブは聴けて、踊れて、拳を上げるギターインストの概念を覆すような独自の新しいギターインストの形を生み出している。
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とは
はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう――。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか――手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
「考える人」編集長
金寿煥
著者プロフィール
- RENO
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2011年ロックバンドViViDのギタリストとしてデビュー。2012年に日本武道館公演を成功させるが、2015年バンド解散。バンド解散後はソロギタリストとして活動。「GUITAR LIFE」というテーマを掲げギターインストのCDリリース、ライブ活動を活発的に行っている。RENOのギターインストライブは聴けて、踊れて、拳を上げるギターインストの概念を覆すような独自の新しいギターインストの形を生み出している。
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