「エッセイ」一覧
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オリンピックが不快だ その2
前回はオリンピックで始まったのに、なぜかバレンタインデーで終わってしまった。まあいいか。オリンピックも終わったし。バレンタインデーが夏だったらチョコが溶けてた……
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「ヤバい」
「ヤバい」という形容詞の由来は、江戸時代の「やば」という語に遡る、ということまでは分かっています。 その「やば」とは何か。滑稽本「東海道中膝栗毛(ひざく……
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ああ、夏休み
始まる前はあれだけ恐れていた息子達の夏休みも、いざ始まってみればあっという間に日々は流れ、いつの間にか折り返し地点を過ぎていた。ジリジリとした厳しい暑さも少し……
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「コンビニ」「ファミレス」
コンビニ 新井素子さんのSFファンタジー「扉を開けて」(1985年)の中で、ヒロインが20世紀当時の東京について語る場面があります。 〈何だかんだ言ってもね、やっ……
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オリンピックが不快だ その1
世界はオリンピックで浮かれているようだが、俺は不快だ。この暑いのに。そもそも、自分が出場するならまだしも、百歩譲って自分の知人・親族ならまだしも、日本人という……
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四季を告げる鳥の声 1 暖かな季節の鳥た……
俳句を作るとき、私は音で聞こえる季語を中心に探しがちになる。中でも、鳥の声は細やかに季節の進行を音に訳してくれる。今回と次回は、暖かな季節から順に、四季の鳥の……
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「どたん場」
「どたん場」は、もと、処刑場のことを言いました。 以前、この語源を調べていて、「へえー」と感心した覚えがあります。でも、普段はそんなことは意識に上りません。と……
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私は武器を持っていた
私は武器を持っていた。 ハサミのような形、小型で一見非力に見えるが、実はとてつもなく強力な武器なのだという。目の前の2人の男性たちが突然、この武器をどちらが手……
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「ふいんき」「サザンカ」
ふいんき 「雰囲気(ふんいき)」のことを「ふいんき」と発音する人がいます。昔、私が学校に通っていた頃の友人にもいました。彼は「正解」を知って、「えっ、『ふんいき……
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懐かしの先生たち 2
私、岡ノ谷一夫、生まれも育ちも北関東、栃木県足利市です。はい、皇室に背いた逆賊の土地で御座います。幼い頃、昭和40年代は、家の前の大きな公道も砂利道で、馬がかぽ……
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老犬、旅立つ
1年前、鼻腔内に悪性の腫瘍があることがわかり、闘病を続けていたわが家の老犬トビーが、先日、静かに旅立った。13歳と6ヶ月だった。本当に安らかな最期で、家族の誰も、……
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「どういたしまして」「何もありませんが」
どういたしまして 学生たちに聞くと、目上の人から「ありがとう」と言われたとき、どう返せばいいか困るそうです。「どういたしまして」と返すのは抵抗があるらしいので……
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体感で聞く音楽
小学校三年生くらいのとき、ピアノ曲「ラ・カンパネラ」と出会ったことで、私の音楽の聞き方が決まったような気がする。 私は四歳で失明した直後から現在まで、ピアノ……
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「ダサい」「トッポい」
ダサい かつて若い世代の男性から絶大な支持を得た週刊誌、『平凡パンチ』。その1974年4月28日号に、興味深い記事が出ています。題して「ダサイもシブイもベシャっ……
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酒はないがカートはある
イスリの食堂は最高である。ただ、たった一つ、大きな問題がある。 酒が置いてないことだ。 食堂の料理はビールやワインがあれば、さぞかし楽しめるだろうというもの……
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「虫が好かない」
漫画の「ドラえもん」に「ニクメナイン」という話があります。この薬を1錠のむと、しばらくとっても感じのいい人物になります。その反対が「ムシスカン」で、のむと誰に……
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おっさんと「かわいい」
数年前から「かわいい」に関する議論が盛んになっているけれども、アニメやキャラクターものに関心のないふつうのおっさんである私はとりたてて注意を払っていなかった。……
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「G」
G(虫の名前) 晴れた日の午後、私は東京・永田町にある国立国会図書館の「音楽・映像資料室」にいました。ここで、ある懐かしいテレビドラマの台本を閲覧しようとして……
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知られざる美食の街「イスリ」
4月下旬、ケニアの首都ナイロビに着いた。宿をとったのは、「イスリ」というソマリ人街だ。 ここはナイロビ屈指のビジネスセンターなのだが、一般のケニア人すら足を踏……
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川のマリンバ
つい十年ほど前まで、川岸に立ったときにどちらの方向が上流なのかということにあまり頓着していなかった。 川の中・上流域には瀬が多く、音は一定の方向からホワイト……
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「つまらない」「くだらない」
つまらない ものが詰まって滞るのはよくないことなのに、その反対の意味であるはずの「つまらない」が、いい評価でなく悪い評価を表すのは不思議だ。どうしてでしょう。……
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ロックの日
認めたくはないが、もう6月である。1年が半分終わろうとしている。すでに全国的に梅雨入りしたとのニュースが流れたが、私が住む滋賀県ももちろん例外ではなく、ジメジメ……
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「ギャフン」「ギョギョッ」
ギャフン テレビの製作会社から、「『ギャフン』の語源について放送したいが、こういう内容でいいか」と問い合わせがありました。テレビで取り上げるには少々古風なこと……
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懐かしの先生たち 1
僕には、「学校の先生」に限定しても、忘れられない先生が何人もいる。忘れられないだけの経験をさせてくれたということだから、幸せなことだ。そのうち何人かの先生たち……
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MAIL MAGAZINE
とは
はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう――。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか――手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
「考える人」編集長
金寿煥
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