シンプルな暮らし、自分の頭で考える力。
知の楽しみにあふれたWebマガジン。
 
 

「生き方」一覧

「答え」なんか、言えません。
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十五、先生、ごもっともです!

 およそ学校と相性の良くなかった私は、懐かしい思い出などひとつもない上に、親が教員だったせいか、小学校から大学まで、「恩師」はおろか、記憶に残る教師もほとんどい……

コンフェッシオーネーーある告白
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6.深まる疑念

陶磁器の街、ノーヴェ  マルコの家と工場があるノーヴェは、陶磁器の生産で知られるイタリア北部の街である。ノーヴェの街を貫くブレンタ川は、レヴィコ湖とカルドナッツ……

山野井春絵「友達になって後悔してる」
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第9回 三度目の絶交宣言 〜おじさんたち……

 医師の森繁さん(61歳)は、中高時代の友人・加藤さんから、これまでに三度「絶交宣言」をされている。一度目は中学時代、ささいな口喧嘩から。二度目と三度目はここ数年……

考える四季
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締め切りと爆弾

 締め切りを守れない、というのが、実はよく分からない。だから、『なぜ人は締め切りを守れないのか』(堀之内出版、2025年10月)という本を書くことになった。 思い返せ……

「答え」なんか、言えません。
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十四、ブッダが「ブッダ」になるとき

 とある水曜日の昼下がり。バスに乗っていると、目の前の「優先席」に坐っていたご婦人ふたりが、 「この時間は空いてるわねえ」 「病院は混んでるのにねえ。私、明日病院……

コンフェッシオーネーーある告白
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5.虚ろな肖像画

14歳の涙と掃除婦ヴィーチェ  話は遡るが、イタリアに渡る3年前の14歳の冬、単身でフランスを訪れていた私は、母の友人が暮らすリヨン近郊からドイツのケルンへ向かう列車……

山野井春絵「友達になって後悔してる」
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第8回 友達は、まぜるな危険 〜I ca……

 「私を介して知り合った2人は、私をすっ飛ばしていつの間にか距離を縮めていきました」。  20代のころ友達2人と同時に距離を置いた経験を持つのは、専業主婦の志麻さん(3……

「答え」なんか、言えません。
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十三、「自分」はむずかしい

 この前、恐山の受付に坐っていたら、信楽焼の狸にちょっと似た雰囲気の、丸刈りでポロシャツ&ジーンズ、大きい鞄ナナメ掛けの「オニイサン」推定30歳くらいがニコニコし……

コンフェッシオーネーーある告白
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4.ロセッラはご機嫌ななめ

「異端の私」に戻る場所はない  当時のイタリアには、まだ高速鉄道というものは存在しておらず、ローマから530キロ離れたヴェネチアまで列車で移動するのに8時間は必要だ……

山野井春絵「友達になって後悔してる」
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第7回 さようなら、先輩ママ。「良かれと……

 地方都市の郊外に暮らす亜季子さん(40)は、夫婦でベーカリーを複数店舗営んでいる。マッシュルームカットがよく似合う、童顔の女性だ。小学生の子どもを2人育てている……

「答え」なんか、言えません。
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十二、母は「命の恩人」にして「最高の教師……

 本を書いたり原稿を書いたり、世間に文章を出すようになってから、かれこれ30年になる。そうすると、ありがたいことに、ご覧の通りの愚考・駄文の類でも、継続的に読んで……

コンフェッシオーネーーある告白
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3.終着駅のミネストローネ

胃腸の拒絶  ヤギ肉の串焼きに塩漬けの豚肉、中東産の珍しい香辛料を塗(まぶ)して調理された猪肉、鶏肉や兎の肉にバターと蜂蜜――。16世紀後半、天正遣欧少年使節の4人がイ……

山野井春絵「友達になって後悔してる」
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第6回 1999年7の月、恐怖の大王とと……

 弁護士資格を持ち、企業の法務部に勤務する浩一さん(47)は、男の子2人のパパ。子どものころ仲良くしていた、忘れられない友達がいるという。秀明さん(ヒデ君)とは幼……

「答え」なんか、言えません。
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十一、信じるか、賭けるか

 今から20年ほど前、私はまだ修行道場に在籍したまま、寺の住職になった。檀家が30軒ほどで、浄土真宗の金城湯池(きんじょうとうち)とも言われる北陸の地、本山のお膝元で……

コンフェッシオーネーーある告白
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2.暗夜のローマ、17歳の憂愁

「アウェイ」の解放感  中学生のころ、所属していたブラスバンド部でリーダー格の女子と彼女の取り巻きが、突然私と口を利いてくれなくなったことがあった。理由は、リー……

山野井春絵「友達になって後悔してる」
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第5回 ハンドメイドマルシェの相棒は“フ……

 40代で美術作家に転身した咲子さん(50)。毎年個展を開催し、インテリア会社とコラボするなど、順調に活躍の場を広げている。足がかりは、地元のハンドメイドマルシェだ……

「答え」なんか、言えません。
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十、平たいファンがいい

 私のようなものでも、それなりの年月、人前で話をしたり、本を書いたりしていると、中には「面白かった」とか、「勉強になった」と言って下さる方がいる。恥ずかしさ半分……

コンフェッシオーネーーある告白
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1.「全ての道」が通じる場所へ

1584年のリスボン、1984年のローマ  1584年8月、天正遣欧使節団を乗せたサンティアゴ号は、長崎を発ってから2年半の時を経て、漸くポルトガルのリスボンに到着した。  目……

山野井春絵「友達になって後悔してる」
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第4回 「ニューノーマル」の彼方に消えた……

 <藤山家>と<田中家>は、ともに一人息子を育てる共働きファミリーで、子どもが0歳児のときからの保育園仲間。一緒に初めての子育てを楽しみながら、心地よい関係を続け……

「答え」なんか、言えません。
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九、小指の折れたダースベイダー

 肋骨を2本、折ってしまった。面目ない話である。  この原稿を書いているのは5月15日、今のところ、額を畳に着けての、正式な礼拝ができない。情けないことである。  骨……

山野井春絵「友達になって後悔してる」
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第3回 「優しさの毒」が全身に回るその前……

 実年齢を聞いて、その若々しさに驚いた。艶やかなロングヘアが印象的な百合さんは55歳。現在NPOの仕事で日々忙しくしているが、結婚後は20年近く専業主婦だった。  転機……

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八、親の「良かれと思って」は逆効果?

 時は5月、ゴールデンウィーク。新入社員や新入学生が、新しい環境に少しは馴染んできて、ここで一段落、と思いたいところなのだが、一昔前から言われ続ける「5月病」は今……

山野井春絵「友達になって後悔してる」
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第2回 もしも人生をやり直せたら、親友を……

 都内で企業のPR職に就いている美紀子さん(38)は、5歳の女児を育てるワーキングマザー。紺ブレにボーダーTシャツ、スカートに厚底スニーカー。すらりと背が高く、女性誌……

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七、ご長寿万歳!

 坊さんというのは、どうしても年輩の人との付き合いが多くなる。しかし当節、いったいどの辺から「老人」「高齢者」としてよいのか、よくわからない。  私が子供時代の……

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考える人とはとは

 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
 「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
 どうして自分が「考える人」なんだろう―。
 手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか―手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
 それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

「考える人」編集長
金寿煥


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