「最後の読書」一覧
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11 現代語訳を軽視するなかれ
せっかく老人になったのに古典を自在に読みこなす力がない。しかし、そんな私にだって、伊藤比呂美のように、活字化された「説経節」をそれなりに気を入れて読んだ経験が……
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10 古典が読めない!
私がある本をえらぶのか、それともある本が私をえらぶのか。いずれにせよ、近ごろは、じぶんとおなじ年ごろの70代から80代ぐらいの人たちが書いた本を手にとる機会が、め……
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- ことば
- エッセイ
09 それは「歴史上の人物」ですか?
敗戦後の本がない時代にそだったので、子どものころは、本は買ってもらうというよりも、どちらかといえば、友だちの家や近所のお兄さんから借りてくるものと思っていた。……
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- ことば
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08 手紙と映画館が消えたのちに
小説であれ随筆であれ、新しい本がでたと知ると、すぐ本屋に向かう。そんな作家が私にもわずかながらいて、そのひとりが山田稔なのです。 家にもどって、ときには家に……
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- ことば
- エッセイ
07 蔵書との別れ
岡山吉備高原で新しい町の建設がはじまった。そこに書斎と書庫を中心とする新居をもうけて、まず3万冊ある蔵書のうちの1万冊を移し、落ちついたら生活の拠点も、いまの……
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- 思い出すこと
- ことば
- エッセイ
06 本を読む天皇夫妻と私
まもなく明仁天皇が退位の時をむかえる。そのことを知って――いやそれよりも、昨2016年8月、テレビ放送でいわゆる「おことば」にせっして、といったほうがいいかな。 ――……
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- ことば
- エッセイ
05 記憶力のおとろえを笑う
前号で、いまの私はまごうかたなき「落ち目の読書人」だとのべた。ひとつには「目のよわり」のせいだが、かならずしもそれだけではない、ほかにもさまざまな原因がある、……
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- ことば
- エッセイ
04 目のよわり
たしか内田樹だったと思うが、何年かまえ、ある壮年の知識人が、齢をとるにつれて「本を読む人間としてのじぶんがだんだん落ち目になっていく」と新聞かなにかで嘆いてい……
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- ことば
- まなぶ
- エッセイ
03 子ども百科というテーマパークで
はじめてはいった書店の平台に分厚い伝記の本が積んであった。A5判で500ページもある大きな本で、『子どもの本のよあけ――瀬田貞二伝』というタイトルがついている。 ……
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- ことば
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02 わたしはもうじき読めなくなる
幸田文に「勲章」という比較的よく知られた文章がある。半世紀以上まえに書かれたものだが、その文章を20世紀末に、老年後期に足を踏み入れた鶴見俊輔が読み、ここにはい……
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- ことば
- 思い出すこと
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01 読みながら消えてゆく
鶴見俊輔は晩年のほぼ20年間、「もうろく帖」と名づけた手控えのノートをつけていた。合わせて23冊――。 興味はありましたよ。でも私的なノートだからね、とうぶん読む……
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MAIL MAGAZINE
とは
はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう――。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか――手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
「考える人」編集長
金寿煥
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