「ルポ」一覧
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いつかの”シリアあるある”
時折、戦場と化す前のシリアを訪れたことがある、あるいは暮らしていたことがある方々と集うと、「シリアってよくこういうことが起きたよね!」という話題が尽きない。私……
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花が咲いている方がいいね
国道を絶えず、巨大なダンプカーが行きかっていた。海からは金属や岩がぶつかるような音が陸地まで響く。「まるで外国の海みたいね。このフロートとか、おっきな船の群れ……
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おはよう、コバニの街
朝、体の芯までじわじわと届く寒さで目を覚ます。シリア北部、トルコ国境を目の前にするコバニの街は、天気がいい日は雪を被った山の頂が望める。電気の供給が安定せず、……
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平成とは何だったのだろう
1月6日、いつもお邪魔しているテレビ番組「サンデーモーニング新春スペシャル」で、VTRと共に平成の30年間を振り返った。いよいよ、平成が終わる。昭和の終わりに生まれ……
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「後ろめたさ」から逃げない
年末年始、久しぶりに日本で過ごせることもあり、岩手、福島の沿岸の街を巡った。東日本大震災から間もなく8年。変わらず受け継がれてきた宝物もあれば、あの日から時が……
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- 世の中のうごき
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何がなくても覚醒葉っぱ
アラビア半島南端のイエメンでは、覚醒作用のある木の葉「カート」が好まれている。葉っぱを噛んでその汁を吸うのだが、それで「気分が良くなる」のだという。昔から常用……
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断崖絶壁バーミヤンのナン
アフガニスタンの首都カブールからバーミヤン石仏に行く途中、運転手のアトム君が道を間違えた。幹線道路から西に入る谷を、一本手前の谷で曲がってしまったらしい。 ……
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ジャーナリストは「危険」「辛い」「苦しい……
シリアで3年4カ月にもわたり拘束されていた安田純平さんが解放され、帰国した。様々な声が飛び交っているものの、まずはご家族との時間を大切に、ゆっくり心と体を休めて……
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イランからのミサイル、爆撃の爪痕
ブルドーザーが瓦礫の中に食い込む度、爆撃直後の独特の臭いが砂ぼこりと共に立ち込めた。汚泥のような、生ごみのような、なんとも言えないこの臭いを、イラクに通いはじ……
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「生産性」と、無知は差別を呼ぶこと。
大学に入学して間もない時だった。新入生同士が一人一人自己紹介をし、和気あいあいとした空気の中、一人の男の子がふざけ半分にこう言った。「俺、男が好きやからー!」……
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- くらし
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故郷シリアを、日本から想うとき
昼の日差しの熱気が残る夕暮れ時、いつものようにネオンのきらびやかな光の中を、せわしなく人々が行き交う。そんな東京の喧騒を眺めながら、「日本の人々はいつも忙しそ……
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昼食はパパイヤだけです。
無政府状態のソマリアだが、とにかくホテルはあった。「サハフィール」という名前だった。2003年、ソマリアの首都モガディシオに入ったときのことだ。 武装した護衛団……
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カラシニコフ氏の冷凍ピロシキ
カラシニコフ自動小銃は世界中に2億丁あるといわれる。世界でもっとも大量に出回っている銃だ。その開発者、ミハイル・カラシニコフ氏は、ロシア・ウラル地方の都市イジ……
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シリアから帰国、共に生きる道
3月に続き、5月頭に渡航したシリア北部は今実質、クルドの人々が統制する自治区となっている。この国でクルドの人々がたどってきた歴史は熾烈なものだった。一部の人々は……
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- くらし
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震災から7年 「明るい話題を」に思うこと
東日本大震災から間もなく7年という月日が経とうとしている。「東北の報道をするなら明るい話題を」「前向きなニュースを」という声は、月日を経るごとに増えていった。……
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沈黙ではない道を選ぶ
静まり返った小路に、時折遠くから爆発音が鋭く響いてくる。爽やかな晴れの日の午後に不釣り合いな緊張感が、街を覆っていた。ヨルダン川西岸パレスチナ自治区の最大都市……
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- くらし
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人間である限り、争いはなくならないのか
上越から東京への帰り道。どこまで南下しても真っ白に染まった景色が広がり、今自分がどこにいるのかわからなくなるほどだった。柔らかな雪に包まれた街を見つめながら、……
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チョコレートは誰のために
畑の間を潜り抜けるような赤土の道は至るところがへこみ、車は激しく揺れながら奥地へと進んでいく。両側に生い茂る少し背丈の低い木々は、よく見ると黄色いふっくらとし……
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- くらし
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性被害の”当事者”は誰か
#MeToo というハッシュタグを、Twitterのタイムラインで頻繁に目にするようになった。思えばこの一年国内外問わず、とりわけ性被害や犯罪に対して声があがった年だったの……
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- 思い出すこと
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“伝える”よりも、“届ける”を目指して
風が木々の葉を揺らす音だけが、静かに響いていた。耳を澄ませても、波音は聞こえない。けれども目の前の校舎の柱は無残にへし折れ、黒板や辛うじて残る可愛らしい絵が描……
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- ことば
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桐生――上州の風にのって その4
映画「フリーダ・カーロの遺品」の上映後、石内とアーティスト・片山真理との対談が行われた。 片山は一九八七年埼玉で生まれ、群馬県太田市で育った。先天性の四肢疾……
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- こころ
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桐生――上州の風にのって その3
新桐生駅に到着して、迎えの車に乗った石内都と私は、市街へと向かった。ほどなく、渡良瀬川に架かる橋を通り抜けるとき、石内は「錦桜橋。普通の橋になってしまったわね……
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- 思い出すこと
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沖縄の奄美人
(前回までのあらすじ)「チャーリー」こと勝田直志さんは、コザの有名なタコス専門店の創業者。沖縄戦の生き残りでもある。奄美群島の喜界島に復員できたが、1950年、再び……
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- 思い出すこと
- こころ
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U.S.A.――POSTWAR SHAD……
オープニングの翌日、石内は映画監督・脚本家・プロデューサーのウィラード・ハイクと妻のグロリア・カッツが主催する自宅でのランチパーティに招待された。夫妻は「アメ……
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MAIL MAGAZINE
とは
はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう――。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか――手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
「考える人」編集長
金寿煥
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「考える人」から生まれた本
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