「エッセイ」一覧
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ランボーはなぜ放浪をやめたのか?
19世紀(明治時代)にソマリ世界を訪れた最も著名な人物である、詩人のアルチュール・ランボー。彼の生涯は謎に満ちているが、最大の謎はそれまで狂ったように放浪を繰り……
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- ことば
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02 わたしはもうじき読めなくなる
幸田文に「勲章」という比較的よく知られた文章がある。半世紀以上まえに書かれたものだが、その文章を20世紀末に、老年後期に足を踏み入れた鶴見俊輔が読み、ここにはい……
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十七 考える葦
人生いかに生きるべきか、人生の意味とは何かを死ぬまで考え続けた小林秀雄は、考えるということ自体についても徹底的に考えた。その最後の到達点が前々回、前回と二回に……
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写真があってよかった
光の寿命はとても短い。特に朝日や夕日が大地を包みこむとき、光の様相は刻一刻と変わっていき、シャッターを切る度にファインダー越しに見える風景が変わっていく。カメ……
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- くらし
- エッセイ
01 英国、コーニッシュウェアのティーポ……
最初に直面した離婚の危機でした。 英国人のツレにとって器というものは食事のためのツールでしかなく、言えども言えども扱いが雑。そんなに高価な食器を普段から使っ……
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- こころ
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- エッセイ
青春と読書 2
やれやれ、前回は眠いのを押して無理矢理エッセイを書いたら「青春と読書」のつもりが「青春と涜書」になってしまったよ。でもむしろそのくらいのほうが人気が出るようで……
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現場の音スナップ
テレビのニュースでインタビューが放送されるとき、私には注意して聞く音がある。それは、背後の音だ。街の喧騒、子供たちの歓声、人々の足音、鳥や動物、虫たちの鳴き声……
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十六 身交う、とは……
小林秀雄の名講演のひとつに、「信ずることと考えること」(「新潮CD 小林秀雄講演」第二巻所収)がある。この講演は、昭和四十九年(一九七四)八月、鹿児島県霧島での……
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大熊へ
抜けるような青空だった。駆け抜ける風が微かに汐の香りを帯びている。波音が近い。時々木々の彼方から、穏やかな鳥たちのさえずりに交じって、短く鋭い鳴き声がこだます……
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「青信号」
子どもの時、「どうして緑色の信号を『青信号』と言うの?」と、誰しも大人に尋ねたことがあるでしょう。小学校高学年の娘も、ある日、私にそう尋ねてきました。「娘もよ……
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01 読みながら消えてゆく
鶴見俊輔は晩年のほぼ20年間、「もうろく帖」と名づけた手控えのノートをつけていた。合わせて23冊――。 興味はありましたよ。でも私的なノートだからね、とうぶん読む……
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ランボー 怒りのソマリランド篇
これまで鎌倉時代のマルコ・ポーロ、室町時代のイブン・バットゥータの見聞きしたソマリ世界を紹介してきたが、今度はずっと時代が下って明治時代にソマリ世界を旅した有……
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十五 考えるという言葉
新潮社の季刊誌『考える人』は、今春、多くの人に惜しまれながら休刊のやむなきに至ったが、創刊以来掲げ続けた「plain living & high thinking」のモットーどおりに、……
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シリアに咲く花
4月、外には美しい風景があふれているのに、心はざわついたままだった。理由ははっきりしていた。シリアで化学兵器が使われ、さらにアメリカがそのシリアを突如空爆、と……
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青春と読書
諸君、本稿は3月中に書かれるべきものであった。学期末・学期はじめの大量の雑用もとい、大学運営の仕事と、3月28日から4月9日までの英国・欧州出張により、執筆する時間……
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急いで大きくならないで
春休みが終わり、息子達は5年生へと進級した。あの幼かった2人がよくぞ成長してくれたと、喜びで震える私であった……はずなのに、いささかショックなできごとが続いたため……
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オフリミッツを乗り越える
(前回までのあらすじ)「チャーリー」こと勝田直志さんは、コザの有名なタコス専門店の創業者。沖縄戦を生き延びて奄美の喜界島に帰ることができたが、1950年、再び沖縄へ……
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十四 桜との契り 第二章
小林秀雄先生の住まいは、鎌倉・鶴岡八幡宮裏手の山の上にあった。庭に面した居間からは眼前はるかに相模湾が光り、右手前の山裾向こうには伊豆大島が浮かんでいるという……
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カメラを持って、街に出よう
いつもの駅で電車に乗り込み、無意識にスマホを取り出す。しばらくしてふと顔を上げる。車窓の向こう側、線路際に咲いている黄色い花たちが一瞬目に入ったかと思うと、あ……
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老人の練習
ずっと前から「老人の練習」を重ねてきた。その甲斐あってようやく完成の域に達しつつある。 そもそも小学生の頃から「おじいちゃん」ぽかった。覚えているのは、町医……
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歓待と無関心のあいだ
小北駅を降りると、道行く人々の多くがアフリカ人だ。ここは、中国の広東省広州市。二〇〇〇年頃から中国に様々な商品を買い付けに向かうアフリカ系交易人達が急増し、広……
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十三 桜との契り
小林秀雄先生は、桜も好きだった。六十歳を過ぎてからだが、ほぼ毎年、花見に出かけた。昭和三十七年(一九六二)、六十歳、長野県高遠城の「血染めの桜」に始まり、三十……
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マルコ・ポーロの見た(聞いた)ソマリ世界
前回まで足利尊氏の一歳年上であるイブン・バットゥータが訪れたソマリ世界を紹介してみたが、今回はさらに時代を五十年ほど遡り、かの有名なマルコ・ポーロ(以下、マル……
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しっぽブンブン
風のなかに春のにおいを感じる。朝晩はまだ冷え込むけれど、日中の数時間はリビングの窓を開け放つぐらいがちょうどいい。熱い珈琲を淹れて、ほっと一息。わが家に来て早……
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MAIL MAGAZINE
とは
はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう――。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか――手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
「考える人」編集長
金寿煥
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「考える人」から生まれた本
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