シンプルな暮らし、自分の頭で考える力。
知の楽しみにあふれたWebマガジン。
 
 

「エッセイ」一覧

分け入っても分け入っても日本語
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「ムショ」

 「ムショに入る」「ムショ暮らし」「ムショ帰り」などと使う「ムショ」。一般に、「刑務所」の略だと考えている人が多いはずです。  意味は「刑務所」でいいのですが、語……

安田菜津紀の写真日記
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8月の七夕

 七夕、と聞くと、多くの人がきっと、7月7日を思い浮かべるだろう。かつては私もそうだった。あの東日本大震災が起こるまでは。  縁あって通うようになった岩手県陸前高……

最後の読書
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03 子ども百科というテーマパークで

 はじめてはいった書店の平台に分厚い伝記の本が積んであった。A5判で500ページもある大きな本で、『子どもの本のよあけ――瀬田貞二伝』というタイトルがついている。  ……

考える四季
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国家の壁とパスポート

 あなたはパスポートを持っているだろうか? 持っているなら、それは〝自分のモノ〟だと思ってはいないだろうか?  あまり知られていない事実だが、私たちが持つ自分名義……

分け入っても分け入っても日本語
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「恋・愛」

 「恋」と「愛」はどう違うか、という議論によく出合います。両方ともloveと訳して問題ないのに、何となく使い分けているらしいところが関心を呼ぶのでしょう。  日本テレ……

村井さんちの生活
  • 思い出すこと
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  • こころ
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途中下車

 私の住む琵琶湖周辺も、先日梅雨入りした。今のところ湿度、気温ともに低めで、梅雨とはいえ快適な日々を過ごしている。家族はそれぞれ皆元気にしているし、愛犬のハリー……

御つくりおき――京都のひととモノとのつきあいかた――
  • こころ
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02 ゲイパレードで歩くための浴衣を、裏……

 PRIDEは毎年6月末から7月頭にかけて、いずれかの週末に行われる同性愛者(LGBT)のパレード。ゲイやレズビアンたちと一緒に大勢のドラァグクイーンたちが華やかに着飾っ……

安田菜津紀の写真日記
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闇の中を生きながら

 のろのろと進む車の群れ、クラクションの間を駆けていく人々。フィリピン、マニラはいつものように喧騒に包まれていた。きらびやかなネオンから隠れた路地裏の暗闇に、彼……

分け入っても分け入っても日本語
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「イマイチ」

 私が「イマイチ」ということばに初めて接したのは、小学校高学年か中学生の頃、つまり1970年代の終わりから80年代の初めで、場所は近所の歯科医院の待合室でした。……

随筆 小林秀雄
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十八 平野屋の鮎

 鮎の季節がきた。春の桜が終わり、新緑の候となると、小林秀雄先生の心は西へ向かった。毎年六月、鮎漁が解禁となるや、真っ先に「平野屋」へ走った。  「平野屋」は、京……

分け入っても分け入っても日本語
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  • エッセイ

「アラサー・アラフォー」

 30歳前後を「アラサー」、40歳前後を「アラフォー」という呼び名は、すっかり定着した観があります。年齢をぼんやり指す言い方として重宝されるためでしょう。単なる「30……

暮らしのサウンドスケイプ
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  • エッセイ

童謡の動揺

 小学生のころ、NHKの「みんなのうた」に「コンピューターおばあちゃん」というのがあった。いまならスマホやパソコンのスーパーユーザーを連想するのではないか。この……

分け入っても分け入っても日本語
  • ことば
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「ピンクい」

 日本語の基本的な色名である「あか」「あお」「しろ」「くろ」には、「みどり」「むらさき」など後発の色名にはない特徴があります。それは、「赤い」のように「い」をつ……

ソマリ人のきもち
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  • エッセイ

ランボーはなぜ放浪をやめたのか?

 19世紀(明治時代)にソマリ世界を訪れた最も著名な人物である、詩人のアルチュール・ランボー。彼の生涯は謎に満ちているが、最大の謎はそれまで狂ったように放浪を繰り……

最後の読書
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02 わたしはもうじき読めなくなる

 幸田文に「勲章」という比較的よく知られた文章がある。半世紀以上まえに書かれたものだが、その文章を20世紀末に、老年後期に足を踏み入れた鶴見俊輔が読み、ここにはい……

随筆 小林秀雄
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十七 考える葦

 人生いかに生きるべきか、人生の意味とは何かを死ぬまで考え続けた小林秀雄は、考えるということ自体についても徹底的に考えた。その最後の到達点が前々回、前回と二回に……

安田菜津紀の写真日記
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写真があってよかった

 光の寿命はとても短い。特に朝日や夕日が大地を包みこむとき、光の様相は刻一刻と変わっていき、シャッターを切る度にファインダー越しに見える風景が変わっていく。カメ……

御つくりおき――京都のひととモノとのつきあいかた――
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01 英国、コーニッシュウェアのティーポ……

 最初に直面した離婚の危機でした。  英国人のツレにとって器というものは食事のためのツールでしかなく、言えども言えども扱いが雑。そんなに高価な食器を普段から使っ……

おかぽん先生青春記
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青春と読書 2

 やれやれ、前回は眠いのを押して無理矢理エッセイを書いたら「青春と読書」のつもりが「青春と涜書」になってしまったよ。でもむしろそのくらいのほうが人気が出るようで……

暮らしのサウンドスケイプ
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現場の音スナップ

 テレビのニュースでインタビューが放送されるとき、私には注意して聞く音がある。それは、背後の音だ。街の喧騒、子供たちの歓声、人々の足音、鳥や動物、虫たちの鳴き声……

随筆 小林秀雄
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十六 身交う、とは……

 小林秀雄の名講演のひとつに、「信ずることと考えること」(「新潮CD 小林秀雄講演」第二巻所収)がある。この講演は、昭和四十九年(一九七四)八月、鹿児島県霧島での……

安田菜津紀の写真日記
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大熊へ

 抜けるような青空だった。駆け抜ける風が微かに汐の香りを帯びている。波音が近い。時々木々の彼方から、穏やかな鳥たちのさえずりに交じって、短く鋭い鳴き声がこだます……

分け入っても分け入っても日本語
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「青信号」

 子どもの時、「どうして緑色の信号を『青信号』と言うの?」と、誰しも大人に尋ねたことがあるでしょう。小学校高学年の娘も、ある日、私にそう尋ねてきました。「娘もよ……

最後の読書
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01 読みながら消えてゆく

 鶴見俊輔は晩年のほぼ20年間、「もうろく帖」と名づけた手控えのノートをつけていた。合わせて23冊――。  興味はありましたよ。でも私的なノートだからね、とうぶん読む……

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考える人とはとは

 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう―。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか―手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

「考える人」編集長
金寿煥


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