「東日本大震災」一覧
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自分の「加害性」と向き合うとき
3月11日、東日本大震災から9年。この日を過ぎるとぱったり、東京のメディアでは東北の被災地のニュースを目にしなくなる。地続きの街と街の間に、まるで見えない亀裂が幾……
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「後ろめたさ」から逃げない
年末年始、久しぶりに日本で過ごせることもあり、岩手、福島の沿岸の街を巡った。東日本大震災から間もなく8年。変わらず受け継がれてきた宝物もあれば、あの日から時が……
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あの日の小学生が、高校生になった
ここには一体、どんな人々が暮らし、どんな営みがあったのだろうか。時折高台からそれぞれの街を眺め、静かに思いを馳せることがある。震災直後の海沿いの街はどこも、累……
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震災から7年 「明るい話題を」に思うこと
東日本大震災から間もなく7年という月日が経とうとしている。「東北の報道をするなら明るい話題を」「前向きなニュースを」という声は、月日を経るごとに増えていった。……
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“伝える”よりも、“届ける”を目指して
風が木々の葉を揺らす音だけが、静かに響いていた。耳を澄ませても、波音は聞こえない。けれども目の前の校舎の柱は無残にへし折れ、黒板や辛うじて残る可愛らしい絵が描……
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8月の七夕
七夕、と聞くと、多くの人がきっと、7月7日を思い浮かべるだろう。かつては私もそうだった。あの東日本大震災が起こるまでは。 縁あって通うようになった岩手県陸前高……
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大熊へ
抜けるような青空だった。駆け抜ける風が微かに汐の香りを帯びている。波音が近い。時々木々の彼方から、穏やかな鳥たちのさえずりに交じって、短く鋭い鳴き声がこだます……
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3月、今を生きる宿題
3月がもうすぐ、終わろうとしている。11日は6年前、東日本大震災が起きた日。同じ日、取材でお世話になった方のお子さんが、保育所で亡くなったことを昨年知った。12日、……
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6年という月日は
6年という月日。早かったのだろうか、遅かったのだろうか。こうして東日本大震災を振り返る度に、直後から感じてきた後ろめたさが蘇る。あの日、東北にも、まして日本に……
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苔にあこがれる
苔のような生活、というのにはまっていた時期がある。日本では一九八〇年代に広がったニューエイジ的カルチャーには有益なヒントがいっぱいあった。そんななかで触れたネ……
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「態度的価値」としての音楽
ドイツ滞在の最終日になってようやく抜けるような青空に恵まれた。 3月14日、この日の午前中はベルリン独日協会の厚意により、市内のガイドツアーが実現した。これまで……
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バッハの聖地で奏でた「アリア」
ベルリンから超特急のICEに乗って1時間少し、ライプツィヒ中央駅に降り立つと、まだ真冬のような寒さだった。 この日(3月13日)の午後、相馬子どもオーケストラがライ……
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震災から5年の日の演奏会で
ドアを開けて中に入ると、モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の勢いあふれる響きが耳に飛び込んできた。 ベルリン・フィルハーモニーでの大舞台を終……
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ベルリンで奏でた恩返しの《運命》
最初は、やはり誰もが心配だったのだ。 今回相馬からドイツに来た弦楽器のメンバー23人のうち15人は、2013年8月に週末弦楽器教室が相馬市内のすべての子どもに開放され……
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音楽の可能性を信じる小児科医
ペーター・ハウバー博士とベルリン・フィルハーモニーの楽屋で向かい合って座る。彼の本業は小児科医で、今日もここに来るまでに診療をしてきたという。この連載の最初で……
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相馬の子どもたち、ベルリンへ
3月9日、ベルリン・フィルハーモニーでの記者会見の場で、ペーター・ハウバーはこう切り出した。 「昨年の6月か7月だったでしょうか、エル・システマジャパン代表の菊川……
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音楽がもたらした地域の連帯
2月13日と14日に行われた「第2回子ども音楽祭」は、パンフレットに書かれている「子どもたちによる子どもたちのための音楽祭」を名乗るにふさわしい堂々とした催しだった……
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エル・システマを支える街の楽器屋さん
仙台駅で借りたレンタカーは、仙台平野を南下しながら常磐自動車道を快調にひた走る。ナビの目的地は相馬市民会館に設定していた。そろそろ平野が終わりに近づいたそのと……
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相馬に生まれたエル・システマジャパン
2012年3月末に一般社団法人エル・システマジャパンが発足すると、5月頭には相馬市との間で協定が結ばれるという驚く早さで事が進んでいった。タイミングも幸いした。震災……
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ドイツからの予期せぬ一言
始まりは1本の電話だった。2012年2月、日本ユニセフ協会の東日本大震災の緊急支援本部のチーフコーディネーターを務めていた菊川穣のもとに電話が届いた。受話器の向こう……
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あかり
北の地にようやく訪れた、春。新しい一歩を踏み出す季節だ。山肌に微かに溶け残った雪が見える陸前高田の街にも、柔らかな風が吹き始めていた。 「ほら、顔固いぞ!」と……
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輝き
3月11日、夕刻の岩手県陸前高田市。暗闇に包まれていく市街地を、小さな灯たちが彩る。「高田に輝(ひかり)の花を咲かせよう」は、今年で三度目の開催を迎えていた。「……
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笑いの不思議、笑いの力
『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)などの著書を持ち、世界のジョークに詳しい名越健郎さんが、最近の秀作を紹介していました(『東京人』四月号)。 まずは金融危……
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「東北」という窓から見る日本
この一年を私たちはどう過ごしてきたのか。過酷な体験を経て、自分たちはどのように変わったのか――これは、三月十一日という節目を迎えて、多くの人々の胸に去来した問い……
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MAIL MAGAZINE
とは
はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう――。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか――手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
「考える人」編集長
金寿煥
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