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「仏教」一覧

「答え」なんか、言えません。
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二、悩み方がわからない若者たち

 コロナ禍では中止にしていたが、それ以前より私は希望者との面会を続けていた。  面会場所は、私の都合で恐山か東京、福井にある私の寺に限られるが、希望者は圧倒的に……

「答え」なんか、言えません。
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一、仕方がないんだ、人生は

 今年、出家してから40年になった。自分の誕生日さえ忘れることがある人間なので、先だって昔の修行僧仲間からそう言われ、仰天してしまった。    私の得度は1984年の1……

私の同行二人――ふたたびの四国遍路
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最終回 歩き、無になり、仏性を感じる

「ただの極道や……」  三十八番金剛福寺(こんごうふくじ)に到着した。三十七番岩本寺から約80キロ、札所間の距離では最も長い。スーザンと共に読経する。驚いたことに彼女……

私の同行二人――ふたたびの四国遍路
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第12回 遍路とは「辺地」をゆくこと

ロッジカメリア、民宿久百々  翌日は朝から雨になった。最初に入ったコンビニで同世代の女性のお遍路さんと一緒になる。徳島からで、初めての遍路のようだ。この先に長い……

私の同行二人――ふたたびの四国遍路
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第11回 「ありがとう」が湧き出すとき

手許に戻ってきた金剛杖  ほっとしてベンチの方に向かうと、男性のお遍路さんが座っていた。「もしかして大坂遍路道を来ましたか?」。はいと言うと、驚いた顔をした。「……

私の同行二人――ふたたびの四国遍路
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第10回 口実ではない、発心を探し求めて

「四国に試されている」  三十五番清滝寺(きよたきじ)・三十六番青龍寺(しょうりゅうじ)と打ち、宇佐の宿に入ると、元気の良い若女将が切り盛りしていた。最近では大女将……

私の同行二人――ふたたびの四国遍路
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第9回 母のこと、父のこと

計らいは「がん封じ乃椿」  6年前の遍路でも世話になった安芸の友人宅に泊めてもらい、脚を休ませることにした。翌日は朝から篠突く雨となった。休むにはちょうど良い。母……

私の同行二人――ふたたびの四国遍路
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第8回 カイロスと呼べる自分だけの時間

ゴロゴロ浜に山頭火を重ねて  ホテルを出て間もなく、小島と小島の間から朝日が昇りはじめた。朝焼けがしだいに濃くひろがる海を左手に、国道55号を進む。入江で今日も一……

私の同行二人――ふたたびの四国遍路
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第7回 身体を軸にして見、考えること

ふと気づくとそこにいる蜘蛛  スーザンは50代前半、オランダでは禅のインストラクターをしている。これが人生二度目の海外旅行。20年前にニューヨークへ夫と行ったのが一……

私の同行二人――ふたたびの四国遍路
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第6回 「因」があって「縁」が生まれる

「それは自然に逆らっとるわ」  Oさんに蹤(つ)き、慈眼寺(じげんじ)を目指して宿を出た。小学校の校長をされていたOさんは声が大きく、包み込むような温かさで誰とでも接……

私の同行二人――ふたたびの四国遍路
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第5回 光明は苦海にしか射さない

転んだことにも意味がある?  血で汚れた服を洗濯し、シャワーで手足や顔の傷口を洗い手当てをする。布団に寝転がり休んでいるといつの間にか土砂降りの雨になっていた。 ……

私の同行二人――ふたたびの四国遍路
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第4回 歩き遍路が抱えているもの

タトゥーの巨漢の無垢な笑み  終始他者に気を配り、控えめな智恵さん。どれ程の悲しみを抱えて遍路にやってきたことだろう。「お母様が守ってくださっていますよ」「こち……

私の同行二人――ふたたびの四国遍路
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第3回 人生を「どちら側」からながめるか

ズキズキと痛み出した右膝  7世紀後半、修験道の祖とされる役小角(えんのおづぬ)が石鎚山(いしづちさん)で修行をしたことで、四国は山岳信仰の場となり、同じく天平年間に……

私の同行二人――ふたたびの四国遍路
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第2回 遍路という“トポス”

父の供養も目的の一つ  9月17日、徳島市内のホテルに前泊した私は、JR高徳線で一番札所霊山寺(りょうぜんじ)の最寄り駅板東(ばんどう)駅へと向かった。二輌電車の中にたっ……

私の同行二人――ふたたびの四国遍路
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第1回 歩かざるを得ない生

芭蕉、山頭火、寅さん  逍遥する、散歩をすることを英語でsaunterという。  19世紀半ばに『森の生活』を著したヘンリー・ソローによれば、この言葉は「中世に国中を放浪……

住職はシングルファザー!
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1. お坊さんの結婚と離婚

お坊さん、結婚を決意する  「結婚することにした」  27歳のある日のこと。ぶっきらぼうに、両親にそう報告した。  いや、報告したというより、宣戦布告に近かった。  ……

考える四季
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四国遍路を世界遺産に!――札所住職の考え……

白川密成『マイ遍路』 2023/03/17 公式HPはこちら。 四国にある八十八の霊場を巡礼するお遍路。本書は、そのひとつ第五十七番札所・栄福寺の住職が、六十八日をかけてじっ……

五木寛之×碧海寿広「私たちはなぜ親鸞に魅了されるのか」
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私たちはなぜ親鸞に魅了されるのか

『私の親鸞』&『考える親鸞』刊行記念対談

もうひとつの『坂の上の雲』 五木 碧海さんがお書きになった『考える親鸞 「私は間違っている」から始まる思想』を興味ぶかく読ませていただきました。たまたまですが、……

碧海寿広『考える親鸞 「私は間違っている」から始まる思想』試し読み
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なぜ親鸞は、人気なのか?

碧海寿広『考える親鸞』 2021/10/27 公式HPはこちら。 親鸞の人気の理由  なぜ、親鸞は人気なのか。一つの理由として、真宗が日本で広範に普及したことがあるだろう。日本……

横田南嶺ほか『不要不急 苦境と向き合う仏教の智慧』試し読み
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人生に夜があるように

横田南嶺、細川晋輔、藤田一照、阿純章、ネルケ無方、露の団姫、松島靖朗、白川密成、松本紹圭、南直哉『不要不急 苦境と向き合う仏教の智慧』 2021/07/19 公式HPはこちら……

お坊さんらしく、ない。
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一、「老師」はつらいよ

 お坊さんに呼びかけるとき、どう言ったらいいのかというのは、一般の人には結構悩むところらしい。 「どう言えばいいんですか? 和尚(おしょう)さんでいいんですか?」 ……

おかしなまち、おかしなたび 続・地元菓子
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ご縁をつなぐ涅槃だんご(下)

富山県八尾

 尼寺での涅槃会の翌日、餅店のおばさんに教えてもらった、もうひとつのお寺の涅槃会に行く。14時開始と書かれた山門前の案内を前日のうちに確認しておいたので、15分ほど……

おかしなまち、おかしなたび 続・地元菓子
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ご縁をつなぐ涅槃だんご(上)

富山県八尾

 富山の八尾を訪れたのは、まだ道の脇に雪の塊が残る頃だった。おわら風の盆でつとに有名な八尾で、お釈迦様の入滅を法要する涅(ね)槃(はん)会(え)が行なわれることを知り……

釈徹宗『天才 富永仲基 独創の町人学者』試し読み
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  • 内容紹介

序 早すぎた天才

天才の条件  富永(とみなが)仲基(なかもと)は天才である──。  それを最初に言ったのは内藤湖(こ)南(なん)でしょう。内藤は仲基のことを「日本が生み出した第一流の天才」……

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考える人とはとは

 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう―。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか―手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

「考える人」編集長
金寿煥


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