シンプルな暮らし、自分の頭で考える力。
知の楽しみにあふれたWebマガジン。
 
 

「ことば」一覧

随筆 小林秀雄
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五十四 学習と学問のちがい

 今年もまもなく、入試の時節に句切りがつくようだ。受験戦争に勝利を収め、四月からは大学生となる諸君にまずお祝いを申し上げ、そのうえで訊いてみたい、これまで諸君が……

往復書簡「小説⇔演劇」解体計画
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(15)次の戯曲、次の小説へ[最終回]

松原俊太郎→滝口悠生 初稿、二稿、最終稿と読まれるのは大変だったのではないでしょうか、それに応じて、というわけではないと思いますが、異なる「文体」の入り混じったご……

最後の読書
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20 「どうしようもなさ」の哲学――『鶴……

 ――1985年、私学会館での黒川創の出版祝いの場で、「あの本(梅棹批判文をふくむ私の評論集)は思想の科学社からはだせません」と鶴見俊輔さんに大声で宣告された。  そ……

往復書簡「小説⇔演劇」解体計画
  • ことば
  • 対談

(14)言葉の宛先

滝口悠生→松原俊太郎 公開に先立って送ってもらった「カオラマ」の最終稿を読んだ。部分部分に遡ったり、読みながらとったメモを見たり、およそ一年前に公開された第一稿を……

亀のみぞ知る―海外文学定期便―
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(8)読んでよかったと思えるエドワード・……

 自分が訳しているのであまり持ち上げるのも気が引けるのだが、エドワード・ゴーリーがアメリカン・アートの世界においてone-of-a-kind(唯一無二)と言うしかないユニー……

小さい午餐
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ラーメン店のラーメン

 平日13時過ぎ、初めてのラーメン屋に入った。昼時だと何人かが店の前の丸椅子で待っていることも多いのだが今日は誰も待っていなかった。  ガラス戸を開けると暖房のだ……

往復書簡「小説⇔演劇」解体計画
  • ことば
  • 対談

(13)人間の形

松原俊太郎→滝口悠生 地点の『グッド・バイ』は僕も京都で観ました。タイトルをよそ目に第二次大戦の戦前戦中戦後を生きて書いてきた太宰の声に焦点があてられていたのに対……

随筆 小林秀雄
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五十三 我慢だよ、我慢だよ

 今年も、先生の命日が近くなった。先生が亡くなったのは、昭和五十八年(一九八三)三月一日だった。以来、毎年、祥月しょうつき命日にお墓参りをされる先生の長女、白洲……

亀のみぞ知る―海外文学定期便―
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(7)遍在するブライアン・ウィルソン

 無茶振りというのも時には有難いものである。昨年11月に東京で開かれたヨーロッパ文芸フェスティバルで、アイルランド人作家ケヴィン・バリーの朗読会に飛び入りで参加す……

鶴見俊輔「外伝」の試み
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第3回 ラグビーの球を置いて

多田道太郎さんのこと 黒川 ベ平連でいうと、鶴見さんは東京のベ平連のいいだしっぺだから、そっちに責任意識があった。京都での定例デモなどでも、演説は飯沼二郎先生に……

鶴見俊輔「外伝」の試み
  • ことば
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第2回 桑原武夫、梅棹忠夫、梅原猛、そし……

日文研設立のころ 黒川 もう一つ覚えているのは、国際日本文化研究センター(以下、日文研)が1987年、京都に設立されるときの話です。  鶴見さんが「あるとき私の家に、……

往復書簡「小説⇔演劇」解体計画
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(12)身体なき声

滝口悠生→松原俊太郎 年末に東京公演のあった地点×空間現代「グッド・バイ」を観ました。昨年の「山山」「忘れる日本人」を含め、これまでに観た地点の演劇とくらべて、劇……

小さい午餐
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居酒屋の日替わり定食

 家でする仕事をしている。周囲に高い建物がない田舎のアパートなので窓を開けると風が通る。外の匂いがする。松葉の匂い、冷気に混じった生木の匂い煙の匂い、ツンツンと……

随筆 小林秀雄
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五十二 志ん生そっくり

 小林先生って、志ん生そっくりですね――。  「新潮CD」で先生の講演を聴いた人たちは、皆が皆と言っていいほどにこう言ってくる。たしかに先生の語り口は、ふだんの酒席で……

考える四季
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書き終わらない本――辛島デイヴィッド v……

 "Are you still writing that book?"(その本まだ書いているの?)  自宅近くのカフェで数カ月前に出した本のプルーフ版にメモを書き込んでいると、隣で宿題をしていた……

分け入っても分け入っても日本語
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「スミレ」

 スミレって、スミレって、どんな花だと思うだろうか。スミレの花咲く頃によく観察してみればいいけれど、都会に暮らす研究者にはなかなかその機会がない。それで、語源に……

往復書簡「小説⇔演劇」解体計画
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(11)語りの中の場所と時間

松原俊太郎→滝口悠生 もうすぐ今年も終わりますね。3ヶ月アメリカに滞在して帰ってくれば、「凡庸なこと」も新鮮に感じられそうな気がしますが、その後いかがお過ごしです……

亀のみぞ知る―海外文学定期便―
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(6)ウルグアイの不思議なピアニスト兼作……

 つい先日、メキシコの作家フアン・ホセ・アレオラ(Juan José Arreola,  1918-2001)の短篇集『共謀綺談』がこの夏に松籟社から安藤哲行訳で刊行されているのを知って、……

往復書簡「小説⇔演劇」解体計画
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(10)ふたたび「声」について

滝口悠生→松原俊太郎 こんにちは。11月の半ばに日本に帰ってきました。自分でも驚くほどあっという間に日本の感覚が戻ってきてしまい、むしろアメリカにいた3か月がすでに……

分け入っても分け入っても日本語
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「銀ブラ」

「銀ブラ」とは何のことですか。答え、東京の銀座通りをぶらぶらすること。  と、分かっている人には1行ですむ話が、近頃はややこしくなっています。「銀ブラの語源は別……

随筆 小林秀雄
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五十一 にせものの価値

 十二月である、十二月と言えば「忠臣蔵」である、というような言い方は、今でも通じるのだろうか、それとも、もう通じないのだろうか。そんなことを思いながら今回の準備……

往復書簡「小説⇔演劇」解体計画
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(9)では戯曲は、誰に向かって書いている……

松原俊太郎→滝口悠生 お返事いただいて、日記における「読み手の不安定さ」とはどういうものなのか考えました。日記は、日付があり、その日に書き手が経験した出来事、感じ……

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(5)21世紀のおとぎばなし――レアード……

 アメリカ小説の文章上の特徴を考える上で、僕が勝手に「ヘミングウェイ指数」と呼んでいるものがある。その計算式は、ある文章がいくつの音節から成っているかを数え、そ……

往復書簡「小説⇔演劇」解体計画
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(8)日記は誰に向かって書いているのか?

滝口悠生→松原俊太郎 『新潮』の「アイオワ日記」お読みいただきありがとうございます。これを書いているいまは10月29日で、あっという間でアイオワ滞在も残り数日です。僕……

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考える人とはとは

 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう―。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか―手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

「考える人」編集長
金寿煥


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