シンプルな暮らし、自分の頭で考える力。
知の楽しみにあふれたWebマガジン。
 
 

「ことば」一覧

亀のみぞ知る―海外文学定期便―
  • ことば
  • 文学

(12)365×365

 英語で書かれたショートショートで僕が一番好きな作品は、日本ではかつて「回転ドア」のタイトルで訳された作品である。回転ドアにどうしても入れない男が、ある日意を決……

たいせつな本 ―とっておきの10冊―
  • ことば
  • エッセイ
  • 内容紹介
  • 文学

何か挟まっていたり貼ってあったりしてうれ……

(3)ブックデザイナー・名久井直子の10冊

 本をパラパラと捲った時に、何かが挟まっていると、異様にうれしい気持ちになります。  出版社や本屋さんの栞でもうれしいし、古本で買った本に押し花やレシートが入っ……

小さい午餐
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  • ことば
  • エッセイ

2度目のラーメン

 2度目のラーメン屋に入った。  おいしいよと人から聞いた店で、前回は休日に夫と子供と3人で来た。座った子供はすぐ手をのばして卓上の薬味入れの壺の蓋をいじり始めた……

最後の読書
  • ことば
  • からだ
  • エッセイ

23 ひとりでは生きられない

 多くのことがなんの予兆もなく、とつぜん生じる。しかも年をとり、からだの操縦システムが一つ、また一つと壊れてゆくにつれて、その「とつぜん」の度合いが増し、ついに……

たいせつな本 ―とっておきの10冊―
  • ことば
  • しごと
  • まなぶ
  • エッセイ
  • 内容紹介

人生に迷ったときに背筋を伸ばすための10……

(2)政治学者・宇野重規の10冊

 ふと、人生に迷うときがある。もちろん、日頃もとくに確信を持って生きているわけではない。とはいえ、目の前のことだけをなんとかしのぐだけの日々が続くと、どうしても……

随筆 小林秀雄
  • ことば
  • まなぶ
  • 思い出すこと
  • エッセイ

五十七 常識について

 小林先生のことを聞かせてほしいという声を方々からかけてもらい、北は仙台から西は広島まで、十指に余る会場を定期的にお訪ねしているが、広島の場合は毎回、世話役のY……

安田菜津紀の写真日記
  • 世の中のうごき
  • ことば
  • エッセイ

「また来るために」で死ぬことを思い留まっ……

 前回の連載では、海外に出向いた時や、海外から友人を迎えた時の時間感覚の違いについて書かせてもらった。その続編を書く予定だったが、それは次の連載で触れたいと思う……

たいせつな本 ―とっておきの10冊―
  • ことば
  • エッセイ
  • 内容紹介
  • 文学
  • 評論

はじめて文章を読むときのように読みたい1……

(1)小説家・町屋良平の10冊

 小説を読みたいけれど、なにを読んでいいかわからない。そう言われることが時々ある。けれど大丈夫。自分もまだなにを読んでいいのか、よくわかっていない。なにを読んで……

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  • ことば
  • 文学

ジョゼ・ルイス・ペイショット『白い村の老人たち』より3篇

 ずいぶん前からこの家は黄色すぎるように彼女には見えた。かつては壁紙の模様は赤いコルヌコピア(豊穣の角)だったのに、今は奇妙な黄色のコルヌコピアになっていた。そ……

亀のみぞ知る―海外文学定期便―
  • ことば
  • 文学

(11)いまごろの発見で恐縮ですが――ジ……

 ニュー・ディレクションズといえば海外の文学を積極的に出版していることで知られるアメリカの出版社で、これまで出版してきた作家のリストを見てみると、ボルヘス、ボラ……

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  • ことば
  • 文学

戸口に座る男

ジョゼ・ルイス・ペイショット『白い村の老人たち』より3篇

 ま、どうでもいいかも知らんがな。昨日聞いたんだけどよ、ペイショットんとこの息子が俺のことを本に書いたんだってさ。教えてくれたのは、役所で働いているあの娘っ子だ……

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  • ことば
  • 文学

年寄りたち

ジョゼ・ルイス・ペイショット『白い村の老人たち』より3篇

 夕方になると3人揃う。ぼくの代母と、若いほうの代父と、歳とったほうの代父(訳注:カトリック教の名付け親)。夏も冬も、3人で歳とったほうの代父の家で6時に夕食を食……

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  • ことば
  • 文学

[訳者まえがき]ジョゼ・ルイス・ペイショ……

 ポルトガルのアレンテージョ地方の家は、夏の熱い外気を避けるために、どれも背が低く窓は小さく、壁には白い漆喰が分厚く塗られている。真っ青な空に映える建物の漆喰の……

やりなおし世界文学
  • ことば
  • 文学

(6)船は誰にも従わない――スティーヴン……

 『宝島』は小学一年の時に買ってもらってよく読んでいた覚えがある。といっても、当時のわたしの認識では『デブの国 ノッポの国』とか『十五少年漂流記』、『若草物語』……

小さい午餐
  • たべる
  • くらし
  • ことば
  • エッセイ

喫茶店の豚しゃぶサンド

 日帰りで大阪に行った。広島から新大阪間は約1時間半、東京へ行く場合はこれが約4時間かかる。4時間は長い。ほとんど1日という感じがする。それに比べると大阪はあっとい……

安田菜津紀の写真日記
  • 世の中のうごき
  • ことば
  • エッセイ

ちょっと遅れただけで、なんであんなに謝る……

 前回の寄稿、「満員電車の話をウガンダの友人にしたところ……」では、日本の満員電車を目の当たりにしたウガンダの友人が、「ウガンダだったらね、あの空間にあれだけの人……

随筆 小林秀雄
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  • 思い出すこと
  • エッセイ

五十六 小林先生と「萬葉集」

 平成の世から令和の世になった。新元号「令和」は、「萬葉集」の巻第五に見える「梅花の歌三十二首并(あは)せて序」のなかの「序」の一節が出典だという。 ――于時初春令……

高村薫×南直哉(1280x720)
  • こころ
  • ことば
  • 内容紹介

髙村薫・南直哉『生死の覚悟』試し読み

「住所不定住職」 南:  大変ごぶさたをしております。 髙村:  こちらこそごぶさたをしております。 南:  本日はわざわざご足労いただき恐縮です。 髙村:  いえいえ……

最後の読書
  • ことば
  • エッセイ

22 黒い海の夢

 死にたくはないですよ。でも若いころとちがって、死がとくに怖いとも思わない。おなじ時代を生きてきた連中が片っ端から消えてゆく。かれらとともに私も遠からず消滅する……

亀のみぞ知る―海外文学定期便―
  • ことば
  • 文学

(10)特異な若手作家二人の特異な第二作

 今回は、以前に特異なデビュー作で感銘を受けた若手作家二人の、やはり特異な第二作を取り上げる。  まずは、カナダの作家ジェイソン・フリヴナク。第一作『苦境の家』……

橋本治+浅田彰 日本美術史を読み直す――『ひらがな日本美術史』完結を機に――
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  • ことば
  • 対談

第3回 俵屋宗達は匿名である

浅田 橋本さんが考える日本美術史のピークは、一つはいまの後白河法皇のあたり、もう一つは安土桃山時代から江戸時代の初期まででしょう。さらに強いて言えば、一番のピー……

橋本治+浅田彰 日本美術史を読み直す――『ひらがな日本美術史』完結を機に――
  • こころ
  • ことば
  • 対談

第2回 骨董屋の丁稚の手習い

浅田 そういえば橋本さんは大学時代、美術史の山根有三の研究室に居候的に押しかけていたんですって? 橋本 山根先生の美術史のゼミというのがあり、私、国文科で美術史……

橋本治+浅田彰 日本美術史を読み直す――『ひらがな日本美術史』完結を機に――
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  • ことば
  • 対談

第1回 私の中に「奇」はない

浅田 お久しぶりです。二十五年くらい前に、『広告批評』が紀伊國屋ホールで開いたシンポジウムで、オブザーヴァーと称して隣どうしに座らされて以来ですよね。 橋本 あ……

安田菜津紀の写真日記
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  • ことば
  • エッセイ

満員電車の話をウガンダの友人にしたところ……

 多くの人が新生活をはじめる4月。慣れない通学路や通勤、都市部では満員電車に悩まされている人たちも少なくないはずだ。  ある時、日本を訪れたウガンダの友人に、こ……

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考える人とはとは

 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう―。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか―手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

「考える人」編集長
金寿煥


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