「村井さんちの生活」一覧
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翻訳家は長距離ランナー
長くてハードな翻訳作業が続いている。指折り数えつつ考えてみたら、半年以上、切れ目なく作業を続けているようだ。自由業(になるのか?)には週末もへったくれもないか……
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電話しないでって言ったでしょ!?
東京滞在四日目。出版されたばかりの訳本(『黄金州の殺人鬼―凶悪犯を追いつめた執念の捜査録』)のプロモーションイベントも、この日が最後だった。編集者と待ち合わせ……
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義父、倒れる
夏の盛りの八月中旬、その日は突然訪れた。いつものように子どもたちを送り出し、締め切り迫る原稿を必死に書いていたそのとき、義母から入電したのである。しかし、その……
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面倒くさい女
たぶん他人からすれば些細なできごとに対して過剰に気に病むようになってしまった私は、そんな些細なできごとで誰かを傷つけることがないように、常に必要のない配慮をす……
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人生も翻訳のように
本来であれば四月の末に仕上がっているはずだった訳書の仕上がりが遅れてしまい、ようやく入稿することができたのが七月の初めごろだった。最後は必死の作業でなりふり構……
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土砂降りの雨の朝
土砂降りの雨が降っていたので、夫を車で駅まで送り、次は息子たちを送り出さねばと急いで家に戻っているときのことだ。国道の真ん中に、大きな亀がゆっくりと歩いている……
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ごめんね、藁科さん
私の心のなかに長い間住み続けている少女がいる。いつも静かに佇んでいる。名字は藁科(わらしな)さんで、下の名前はどうしても思い出せない。柔らかそうな美しい栗色の髪……
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君に桜を見せたい
小さな写真だけが頼りの、ほとんど何も知らない少年との細々とした手紙のやりとりが続いて一年が経った。きっかけは、生活習慣を改め、酒を辞めたことだった。それまで長……
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サクラサク
子どもたちの卒業式が間近に迫り、慌ただしい日々を送っている。日常生活の大きな変化に、子どもの人生の潮目に、またもや心がついていかない。様々な準備作業に対応する……
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いい親になりたい
二月上旬のとある金曜日、わが家はインフルエンザA型で一家半滅状態だった。 めったに体調を崩さない夫からメールが届き、具合が悪いので会社を早退するとあった。「悪……
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ばっさり捨てて、しっかり暮らす
何もやらないと宣言していた年末年始、すべての正月関連行事(大掃除、おせち料理)からの撤退を宣言していた私は、2018年に築き上げた積ん読の山を少しは切り崩そうと、……
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道はつづく
仕事や家事に追われてうっかりしていたが、暦はいつの間にか師走である。今年は正月明けから入院するというハードモードであったため、一年がまさに飛ぶように過ぎてしま……
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なぜだか傷ついてしまう
息子の同級生の母たちにばったり出会うと、「そろそろやな」、「また行事が終わったな」と言い合うのが最近のお決まりになっている。長い人では保育園時代からの付き合い……
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- エッセイ
NO BEER, NO LIFE?
一年前の私が聞いたら驚くようなことが、今、私の身に起きている。もちろん、病気をしたことも驚きではあったのだけれど、それ以外にも大きな変化が起きた。自分でもにわ……
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おかえり、わたし!
大変暑かった夏に、ようやく終わりが見えはじめた。退院して早5ヶ月、すっかり体調も回復して通常の生活に戻りつつある。しかし周囲からは、若干飛ばしすぎだからもうち……
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心臓へたっちゃってますけど大丈夫 その6
(前回の記事へ) DAY 12 術後八日目 ペースメーカーに繋がれていた青いコードの束がついに抜かれ、体外式ペースメーカーが外された。お腹から飛び出していたコードはと……
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心臓へたっちゃってますけど大丈夫 その5
(前回の記事へ) DAY6 ICUから一般病棟へ 看護師さんたちに両脇を抱えられ、一気にベッドから立ち上がった。管やコードが束になって体からぶら下がっているというのに、……
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心臓へたっちゃってますけど大丈夫 その4
(前回の記事へ) DAY 6 手術翌日の朝 「村井さん! 起きて~!」という声ではっと目が覚める。誰かが私の左手を握っている。目を開けると、エンジ色のシャツを着た女性……
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心臓へたっちゃってますけど大丈夫 その3
(前回の記事へ) DAY4 インフォームドコンセント 入院4日目。手術に向けて、慌ただしくなってきた。朝の9時過ぎに、白いユニフォームを着た、とても礼儀正しい青年が病……
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心臓へたっちゃってますけど大丈夫 その2
(前回の記事へ) DAY 2&3 検査と暇つぶしの週末 病院の朝は早い。六時前に、ヘッドボードに取り付けられた読書灯を、ぴかーっと顔に当てられ、有無を言わさず起こされ……
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心臓へたっちゃってますけど大丈夫 その1
(前回の記事へ) プロローグ 滋賀医科大学医学部附属病院心臓血管外科。 前回心不全で入院した病院の主治医から転院を勧められた私は、この日、一人で滋賀医科大学ま……
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突然の入院騒ぎ その4
(前回の記事へ) DAY 18 検査結果 昨日受けた、カテーテル検査の結果を繰り返し思い出していた。 「血管には狭窄など一切なく、とても良い状態でした。でも、心臓のポ……
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突然の入院騒ぎ その3
(前回の記事へ) DAY 14 涙の訴え 朝一番の巡回で、看護師さんが「気分はどう?」と聞いた時、待ってましたとばかりに「もうダメです」と答えた。看護師さんはびっくり……
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MAIL MAGAZINE
とは
はじめまして。2026年7月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、松本太郎と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただき、ありがとうございます。
2002年7月4日、季刊誌「考える人」が創刊されました。
目次には当代随一の執筆陣がずらりと並び、B5判240ページの誌面の隅々から知の香りが立ちのぼってくるかのようでした。
当時、入社3か月の営業部員だった私は、見上げるような思いで手に取り、発売日には編集長の松家仁之さんと創刊のご挨拶のために書店にうかがいました。
まだ書店訪問にも慣れておらず、編集長ともほぼ初対面の中、次のお店の約束の時間に間に合うだろうかと時計ばかりが気になって、終始、そわそわしていました。そんな私に松家さんがやわらかな笑顔で接してくれたこと、そして、新雑誌の門出を祝うようなすっきりと晴れた一日だったことを覚えています。
あれから四半世紀が過ぎ、ウェブマガジンとして衣替えした今でも、創刊時に掲げられた「Plain living, high thinking(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という言葉は古びていません。AIに尋ねれば瞬時に答えが返ってくる時代だからこそ、それらしい言葉に飛びつくのではなく、自分の頭で考え、心の声に耳を澄ませることの大切さは増しているように感じます。
創刊号には、養老孟司さんのロングインタビューが掲載されています。養老さんはその中で、恩師である中井準之助先生の口癖だった「人の心がわかる心を教養という」という言葉を紹介しています。
読んだ瞬間に立ち止まり、さまざまな思いが湧き上がってくるような文章に、楽しみながら出会える場であり続けたいと思っています。
「考える人」編集長
松本太郎

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