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「生活」一覧

土足の限界 日本人はなぜ靴を脱ぐのか
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第8回 オランダか中国か

蘭学者たちの新年会  オランダ正月という言葉がある。  長崎出島のオランダ商館では、しばしば正月に祝宴をもよおした。その日程は日本の元旦とくいちがう。江戸時代の日……

土足の限界 日本人はなぜ靴を脱ぐのか
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第7回 スリッパをはいて庭へでる

オランダのスリッパは  日本のホテルは、たいてい客室にスリッパをそなえている。宿泊者は部屋へはいると靴をぬぎ、すぐスリッパにはきかえることができる。その提供は、……

土足の限界 日本人はなぜ靴を脱ぐのか
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第6回 スリッパの使い道

靴とスリッパ  南蛮時代の日本へやってきた西洋の宣教師たちは、畳の部屋でミサをとりおこなった。靴は、まずはいていない。日本の生活に、その点ではあわせながら、聖祭……

土足の限界 日本人はなぜ靴を脱ぐのか
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第5回 日本の風俗とむきあって

陋屋で下駄をはく  いわゆる南蛮時代に来日した宣教師は、日本家屋でくらしていた。教会や修道院、そして神学校などをたてるさいにも、日本建築をもうけている。本格的な……

土足の限界 日本人はなぜ靴を脱ぐのか
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第4回 南蛮時代のミサ聖祭

畳とカトリック  天橋立は、京都府の宮津市にひろがる名勝である。そして、同市には、ヨハネの天主堂がある。こちらはカトリックの教会である。建物は1896(明治29)年に……

土足の限界 日本人はなぜ靴を脱ぐのか
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第3回 住まいの近代

下駄箱と下足番  下足番という言葉がある。屋外用の履物で、なかへはいることをゆるさない。そんな施設では、外履きの靴や草履などを、入口であずかる場合がある。そして……

土足の限界 日本人はなぜ靴を脱ぐのか
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第2回 階層や地域をのりこえて

ハラスメントの可能性  家を出て、わすれものに気がついた。いそいで、とりにかえる。あわてていたので、靴をぬがず、そのまま玄関からなかにあがった。土足で床の上をあ……

土足の限界 日本人はなぜ靴を脱ぐのか
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第1回 ベッドで靴をぬがないで

ブラジルの病院では  外国の病院で、手術をうけたことがおありだろうか。私はある。  二〇〇四(平成一六)年のことであった。場所はブラジルのリオデジャネイロ。私は街……

村井さんちの生活
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あの真面目そうな青年が

 事件勃発である。どれだけ事件勃発するんだよと言われそうだが、実際に勃発である。  この連載でも何度か書いてきたことではあるけれど、義母の認知症の症状には浮気妄……

村井さんちの生活
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「お客さん」になった義母

 去年の年末から最近まで、多忙を極めた。いつも遅れ気味の原稿だとか、なかなか減らない原書のページ数だとか(一応、翻訳家なので)、そういった問題には慣れているが、……

村井さんちの生活
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  • くらし
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動物好きのパン屋さん

 十年ほど前、わが家の近くに小さなパン屋がオープンした。本当に小さな店舗で、店舗というよりはむしろ、自宅の一部を改装してとりあえずパンを置くスペースを作ったよう……

村井さんちの生活
  • こころ
  • 思い出すこと
  • エッセイ

お兄ちゃんの遺骨どうするんだ問題

 あまり考えないようにはしていたのだけれど、すでに年末が近い。憂鬱だ。十月に入った途端、義父が「おせちはどうする」とわが家に電話をかけてくるようになったことと、……

村井さんちの生活
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  • 思い出すこと
  • エッセイ

義父、ふたたび倒れる

 わが家に、実は大変なことが起きていた。また村井さんちが大変なのか! と驚かれてしまいそうだが、その通りだった。なんと、コロナ禍のまっただ中で、義父が緊急入院し……

村井さんちの生活
  • こころ
  • 思い出すこと
  • エッセイ

段位審査会にて

 先日、次男の段位審査会(剣道)につきあった。  私は今まで、次男の部活動にあまり積極的に関わらないようにしてきた。もちろん、道具を揃えるとか道着の洗濯をするな……

村井さんちの生活
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  • 思い出すこと
  • エッセイ

彼を待つあいだ

 その日は長男が出先から電車で戻ることになっていて、夕方の少し遅い時間だったため、最寄り駅まで迎えに行った。改札の前で待っていたものの、なかなか長男が階段を降り……

雑貨の終わり
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雑貨界の地図をつくる

著者インタビュー

 ――新刊『雑貨の終わり』は『すべての雑貨』(夏葉社)につづく二冊目の著作です。  私は東京の西荻窪で十五年前から雑貨店を営んでいますが、雑貨について考えはじめた……

雑貨の終わり
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書評「忘れられへんから」

 すべてのものが「雑貨」と称され、消費されていく過程を、著者は「雑貨化」と呼ぶ。前著『すべての雑貨』には、すでに「人々が雑貨だと思えば雑貨。そう思うか思わないか……

村井さんちの生活
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右肩が上がらない

 ここ数ヶ月の話なのだけれど、右肩の激痛に悩まされている。突然痛み出したと思ったら、指先まで痺れるようになった。肩を上げようにも、ある程度の角度になると痛くてそ……

村井さんちの生活
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双子に生まれた僕たち

 わが家の双子(二卵性)は、それぞれの特性に合わせて、別の塾に通っている。普段は同じ曜日にそれぞれクラスがあるのだが、ここのところ一ヶ月ほどは、コロナ禍が原因の……

村井さんちの生活
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休校が終わる週のことだった

 もうすぐ学校がはじまるという、休校生活も終わりに近づいた日のことだった。わが家の男子チームが突然、ビワイチ(琵琶湖沿いの道を自転車で走り、一周すること)を決行……

村井さんちの生活
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信用するって難しい

 さて、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、臨時休校が開始されて70日以上が経過した。学校が再開された自治体もちらほら増えてきたようだが、私たちが住む地域では……

村井さんちの生活
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理想の生活は諦めた

 子どもたちの休校がはじまってから、50日ほどが経過した。朝から晩まで、ふたりと顔をつきあわせてずっと家にいるなんて、それこそ10年ぶりぐらいのことだ。いくらわが子……

村井さんちの生活
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孤独死した兄のこと

 昨年10月下旬、兄が宮城県多賀城市内のアパートで孤独死した。病死だった。宮城県塩釜警察署から連絡を受けたのは、夜遅くのことで、そろそろ寝ようとベッドに入った直後……

村井さんちの生活
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10年前の写真が教えてくれたこと

 写真は苦手だ。撮られるのも面倒だけれど、撮るのも面倒だなと感じるときがある(例外:犬の写真、仕事用の記録写真)。  ずいぶん前の話だが、写真をほとんど撮らない……

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考える人とはとは

 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう―。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか―手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

「考える人」編集長
金寿煥


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