「世の中のうごき」一覧
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四国遍路を世界遺産に!――札所住職の考え……
白川密成『マイ遍路』 2023/03/17 公式HPはこちら。 四国にある八十八の霊場を巡礼するお遍路。本書は、そのひとつ第五十七番札所・栄福寺の住職が、六十八日をかけてじっ……
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第11回 〈民の声〉は「神の声」か?
共和国の誕生 1792年9月初旬、国民公会議員を選出する普通選挙が実施された。投票権は21歳男子に限られ、家内奉公人や無収入の者には与えられなかったが、それでも、従来……
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前篇 「フリーセックス」という時代の合言……
「フリーセックス」というものがあった 黒川 京都新聞文化部の記者、行司千絵さんにお相手いただき、僕の新しい小説『彼女のことを知っている』について、お話しすること……
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- 対談
後篇 若いころの「無為の時間」こそ今の財……
(「前篇 「フリーセックス」という時代の合言葉」はこちらから) はずかしいけど、実践するのが思想 行司 「♯MeToo運動」のことも今回盛りこんでおられます。女子高生が……
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第10回 「陰謀」への強迫
宣戦布告 1792年3月、ルイ16世はブリソ派に内閣を組織させた。そして、革命の理念を世界に広めようとする同派と、逆に敗戦によって革命を止めようとする国王の思惑が一……
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- 評論
第9回 帰郷
最後の帰郷 ヴァレンヌ事件の直前、ロベスピエールは予期せずパリ県の検察官(革命期の役職)に選出され、代わりに前年の1790年10月から議員と兼務していたヴェルサイユ……
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- 評論
第8回 堕ちた〈象徴〉
国王の逃亡 フランス革命では民主主義が目指されたが、それは当初国王の存在と矛盾するものとは考えられていなかった。むしろ、ある面では補完し合うものと考えられてい……
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- 評論
最終回 パンデミックの世界に響く詩の言葉
(*本連載について) 閉塞と分断の時代に求められるもの アマンダ・ゴーマンという詩人は彗星のごとく現れたようだが、そのブレイクの背景には詩のブームがあった。とく……
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- 評論
第7回 能動国民と受動国民
「10月事件」という衝撃 バスティーユ監獄襲撃から3ヶ月、「第2の革命」と呼ばれる事件が勃発する。 議会では、国王の暫定的(停止的)拒否権が承認される一方で、二……
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- 評論
第5回 アマンダ・ゴーマンの詩が提起し……
(*本連載について) 大統領就任式で披露された「言葉と声の力」 ここからは、現代を象徴するもうひとつの特徴である「多様性と他者性」、つまり異なる人種や文化、言語……
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- 評論
第6回 ヴェルサイユの華
全国三部会の開催 当時、ヴェルサイユは人口およそ5万5千、約60万人のパリに比べれば少ないが、アラスのほぼ3倍の人口を抱える都市だった。パリから南西へ20キロほど……
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- ことば
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- 評論
第4回 「ミューズ」になるか、自分で書く……
(*本連載について) 女性を型にはめる「聖と魔」の理論 父権社会で男性たちが自分の理解を超えた女性の力に出会ったとき、対処に困った彼らは女性たちにレッテルを貼っ……
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- まなぶ
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- 評論
第5回 「幸福の革命」に向けた3つの矢
「世論」の法廷 生まれる時代が少しでもずれていれば、〈本来の自己を知ることが本来の社会を知ることにつながる〉というルソーから学んだ発想が、実際に社会を変革しよ……
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- 評論
第3回 文学に描かれてきた「舌を抜かれる……
(*本連載について) 「口封じ」というナラティブの武器 ここからは、実社会でのみならず文学においても、さまざまな形で抑圧されてきた女性やマイノリティの「声」につ……
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- 評論
第4回 心の「師」との出会い
「グレッセ」への讃歌 デビュー演説の翌年、未来の革命家の思想を読み解くうえで意想外に重要な論考が執筆された。「グレッセへの頌詞(しょうし)」(1785年)である。これ……
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- 評論
第2回 女性と子どもにとってのリアルなデ……
(*本連載について) SFから日常へ――ディストピアの曲がり角 ここで、ディストピアとSFの関係に少し触れておきたい。 ディストピア文学はもともと未来を舞台にするこ……
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- 評論
「慈母としての政治家」大久保利通
瀧井一博『大久保利通 「知」を結ぶ指導者』 2022/07/27 公式HPはこちら。 旧君を裏切り、親友を見捨てた「冷酷なリアリスト」という評価は正当なのか? 富国強兵と殖産……
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- 評論
第3回 「名誉」を超えて
「抑圧された人々」のために 当時、アラスは2万2千人ほどの住民が暮らす地方の中心都市だった。それでも、長引く不況で繊維産業は衰退し、伝統的な穀物取引に多くを依存……
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第1回 ディストピア文学はなぜ長年流行し……
*本連載について わたしは翻訳業と並行して、2000年頃から新聞や雑誌で書評の執筆を始めましたが、気づいたら、書評や評論のほうが仕事の大部分を占めるようになってい……
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第10回河合隼雄物語賞・学芸賞授賞作決定
2022年6月6日、一般財団法人河合隼雄財団の主催(協力:新潮社)による「河合隼雄物語賞」「河合隼雄学芸賞」の第10回選考会が開催され、授賞作が決定しました。 第10回河……
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- 評論
第2回 美徳と悪徳
「生真面目で、勤勉な」少年時代 アラスは、フランス北部アルトワの州都(県庁所在地)である。その地で、弁護士のフランソワ・ド・ロベスピエールとジャクリーヌ・カロ……
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- 評論
第1回 真の民主主義を求めて
「ポピュリスト」以後 トランプ前アメリカ合衆国大統領がワシントンを去って1年と半年が経つ。在任中は、社会を敵と味方に分断し、議会やマスメディアに代表される既成権……
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『犬は歌わないけれど』&『平成のヒット曲……
(前回の記事へ) ヒット曲=オルゴールになる歌 柴 水野さんの『犬は歌わないけれど』(新潮社)を読んで、強く印象に残ったのは印税について書かれたところです(「印税……
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- 対談
『犬は歌わないけれど』&『平成のヒット曲……
時代を超えた『世界に一つだけの花』 水野 柴さんの『平成のヒット曲』(新潮新書)では、1989年から2019年まで平成の30年間、それぞれの年にヒットした曲や話題になった……
ランキング
MAIL MAGAZINE
とは
はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう――。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか――手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
「考える人」編集長
金寿煥