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「仏教」一覧

「答え」なんか、言えません。
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十五、先生、ごもっともです!

 およそ学校と相性の良くなかった私は、懐かしい思い出などひとつもない上に、親が教員だったせいか、小学校から大学まで、「恩師」はおろか、記憶に残る教師もほとんどい……

「答え」なんか、言えません。
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十四、ブッダが「ブッダ」になるとき

 とある水曜日の昼下がり。バスに乗っていると、目の前の「優先席」に坐っていたご婦人ふたりが、 「この時間は空いてるわねえ」 「病院は混んでるのにねえ。私、明日病院……

「答え」なんか、言えません。
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十三、「自分」はむずかしい

 この前、恐山の受付に坐っていたら、信楽焼の狸にちょっと似た雰囲気の、丸刈りでポロシャツ&ジーンズ、大きい鞄ナナメ掛けの「オニイサン」推定30歳くらいがニコニコし……

「答え」なんか、言えません。
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十二、母は「命の恩人」にして「最高の教師……

 本を書いたり原稿を書いたり、世間に文章を出すようになってから、かれこれ30年になる。そうすると、ありがたいことに、ご覧の通りの愚考・駄文の類でも、継続的に読んで……

「答え」なんか、言えません。
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十一、信じるか、賭けるか

 今から20年ほど前、私はまだ修行道場に在籍したまま、寺の住職になった。檀家が30軒ほどで、浄土真宗の金城湯池(きんじょうとうち)とも言われる北陸の地、本山のお膝元で……

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十、平たいファンがいい

 私のようなものでも、それなりの年月、人前で話をしたり、本を書いたりしていると、中には「面白かった」とか、「勉強になった」と言って下さる方がいる。恥ずかしさ半分……

「答え」なんか、言えません。
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九、小指の折れたダースベイダー

 肋骨を2本、折ってしまった。面目ない話である。  この原稿を書いているのは5月15日、今のところ、額を畳に着けての、正式な礼拝ができない。情けないことである。  骨……

「答え」なんか、言えません。
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八、親の「良かれと思って」は逆効果?

 時は5月、ゴールデンウィーク。新入社員や新入学生が、新しい環境に少しは馴染んできて、ここで一段落、と思いたいところなのだが、一昔前から言われ続ける「5月病」は今……

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七、ご長寿万歳!

 坊さんというのは、どうしても年輩の人との付き合いが多くなる。しかし当節、いったいどの辺から「老人」「高齢者」としてよいのか、よくわからない。  私が子供時代の……

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六、ウツってもいいじゃん

 修行道場に入門して10年ほど経った時、私はそれまでの仕事の他に、この道場が管轄する別の寺の管理責任者を兼務することになった。  この寺は、宗祖である道元禅師が京……

「答え」なんか、言えません。
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五、根拠への「欲望」としてのペット

 私の先輩である住職は、世に言う「ペット葬儀」を始めた草分けの一人だろう。50年近く前から行っていたはずである。  本人がやろうとして始めたわけではない。彼の妻が……

「答え」なんか、言えません。
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四、生涯最高の「説教」

 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。  とはいえ、これを書いているのは、旧年の12月下旬である。これから1月上旬まで、私は福井の住……

「答え」なんか、言えません。
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三、修行をなめるな!――「厳しさ中毒」と……

 今もそうかどうかは知らないが、「禅」とか「修行」とか言うと、それなりの年齢の日本人には何か響くものがあるような気がする。そしてそれは、ご多分に漏れず、世上に流……

「答え」なんか、言えません。
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二、悩み方がわからない若者たち

 コロナ禍では中止にしていたが、それ以前より私は希望者との面会を続けていた。  面会場所は、私の都合で恐山か東京、福井にある私の寺に限られるが、希望者は圧倒的に……

「答え」なんか、言えません。
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一、仕方がないんだ、人生は

 今年、出家してから40年になった。自分の誕生日さえ忘れることがある人間なので、先だって昔の修行僧仲間からそう言われ、仰天してしまった。    私の得度は1984年の1……

私の同行二人――ふたたびの四国遍路
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第1回 歩かざるを得ない生

芭蕉、山頭火、寅さん  逍遥する、散歩をすることを英語でsaunterという。  19世紀半ばに『森の生活』を著したヘンリー・ソローによれば、この言葉は「中世に国中を放浪……

住職はシングルファザー!
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1. お坊さんの結婚と離婚

お坊さん、結婚を決意する  「結婚することにした」  27歳のある日のこと。ぶっきらぼうに、両親にそう報告した。  いや、報告したというより、宣戦布告に近かった。  ……

考える四季
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四国遍路を世界遺産に!――札所住職の考え……

白川密成『マイ遍路』 2023/03/17 公式HPはこちら。 四国にある八十八の霊場を巡礼するお遍路。本書は、そのひとつ第五十七番札所・栄福寺の住職が、六十八日をかけてじっ……

五木寛之×碧海寿広「私たちはなぜ親鸞に魅了されるのか」
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私たちはなぜ親鸞に魅了されるのか

『私の親鸞』&『考える親鸞』刊行記念対談

もうひとつの『坂の上の雲』 五木 碧海さんがお書きになった『考える親鸞 「私は間違っている」から始まる思想』を興味ぶかく読ませていただきました。たまたまですが、……

碧海寿広『考える親鸞 「私は間違っている」から始まる思想』試し読み
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なぜ親鸞は、人気なのか?

碧海寿広『考える親鸞』 2021/10/27 公式HPはこちら。 親鸞の人気の理由  なぜ、親鸞は人気なのか。一つの理由として、真宗が日本で広範に普及したことがあるだろう。日本……

横田南嶺ほか『不要不急 苦境と向き合う仏教の智慧』試し読み
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人生に夜があるように

横田南嶺、細川晋輔、藤田一照、阿純章、ネルケ無方、露の団姫、松島靖朗、白川密成、松本紹圭、南直哉『不要不急 苦境と向き合う仏教の智慧』 2021/07/19 公式HPはこちら……

お坊さんらしく、ない。
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一、「老師」はつらいよ

 お坊さんに呼びかけるとき、どう言ったらいいのかというのは、一般の人には結構悩むところらしい。 「どう言えばいいんですか? 和尚(おしょう)さんでいいんですか?」 ……

おかしなまち、おかしなたび 続・地元菓子
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ご縁をつなぐ涅槃だんご(下)

富山県八尾

 尼寺での涅槃会の翌日、餅店のおばさんに教えてもらった、もうひとつのお寺の涅槃会に行く。14時開始と書かれた山門前の案内を前日のうちに確認しておいたので、15分ほど……

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ご縁をつなぐ涅槃だんご(上)

富山県八尾

 富山の八尾を訪れたのは、まだ道の脇に雪の塊が残る頃だった。おわら風の盆でつとに有名な八尾で、お釈迦様の入滅を法要する涅(ね)槃(はん)会(え)が行なわれることを知り……

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考える人とはとは

 はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
 「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
 どうして自分が「考える人」なんだろう―。
 手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか―手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
 それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

「考える人」編集長
金寿煥


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