「ことば」一覧
-
-
- ことば
- 文学
(21) 涎と悪魔と妄想の規律――コルタ……
「よだれ」というのはあまりにも強い言葉なので、小説の中ではめったに使わない、というか使ったことがないように思う。「涎」と漢字にしてみてもその威力は変わらず、……
-
-
- 世の中のうごき
- ことば
- エッセイ
32 新型コロナ下でカミュを読む
――アルベール・カミュの『ペスト』がベストセラーになっている。 4月15日、郵便受けからとってきた朝日新聞の夕刊で「感染症扱う小説や歴史書に注目」という見出しの記……
-
-
- くらし
- ことば
- エッセイ
第14回 2020年3月22日~7月24……
(登場人物一覧はこちら) 3月22日(日) 連休の最後の日ももちろん仕事だ。自分で選んだ好きな仕事だから何も文句はない。むしろ幸せである。こんなにたくさんいろんなと……
-
-
- ことば
- 文学
(25)青と白の出版社
フィッツカラルド・エディションズは2014年に設立されたイギリスの小さな出版社である。まだ全部で60数冊しか刊行していないにもかかわらず、すでにノーベル賞作家を二人……
-
-
- たべる
- くらし
- ことば
- エッセイ
スタッフによるビュッフェ
用事があり人と会った。「あーどうも! ご無沙汰してます」あ、え、4ヶ月ぶりとか?「久々ですよねー」彼女も個人事業主、新型コロナウイルス感染症の影響で2ヶ月くらい……
-
-
- ことば
- 文学
(24)笑っていいとも?
「カルト的人気」とか「忘れられた古典」とかいう宣伝文句を見ると、つい買ってしまう。買ってしまうのだけれども、結局ツン読で終わってしまうことも多い。これではいけ……
-
-
- たべる
- くらし
- ことば
- エッセイ
ラーメン屋の肉野菜炒め麺
衣替えのときに入れておいた防虫剤が効果切れになっているのに気づいた。ドラッグストアへ買いに行く。この前室内でヒメマルカツオブシムシの成虫を見た。極小のてんとう……
-
-
- ことば
- 文学
(23)人格者の選んだ怪奇譚集
レアード・ハントは内容的にも文体的にもいまアメリカでもっとも興味深い作家の一人である。彼の最新作In the House in the Dark of the Woodsについてはこの連載の第5回……
-
-
- たべる
- くらし
- ことば
- エッセイ
お肉の弁当
お昼のお弁当を買いに行こうと子供を誘った。先月から引き続き、子供がずっと家にいる。仕事の都合で実家に預ける日も多いが今日は1日2人で家にいる予定だった。夫は仕事……
-
-
- 世の中のうごき
- ことば
- エッセイ
「なぜ政治に発言をするのか」という政治的……
#検察庁法改正に抗議します というハッシュタグとともに、多くの声がSNS上であがっている。黒川弘務東京高検検事長の不可解な定年延長、議事録さえ残されていない法……
-
-
- ことば
- 文学
(22)もっと注目されるべき作家、嫌でも……
自分の翻訳の話で恐縮ですが、去年12月に東京創元社から出した、カナダ人作家エリック・マコーマックの『雲』が少部数ながら増刷になった。一部にファンがいることは知っ……
-
-
- こころ
- ことば
- インタビュー
第5回 蓮實重彦の批評は難解なのか――『……
(第4回はこちら) およそ、生真面目な悲劇性ほど<知>にふさわしからぬものもまたとあるまい。何にもまして、艶やかな色気と、爽快な笑いとで<知>を軽やかに彩……
-
-
- こころ
- ことば
- インタビュー
第4回 ショットが撮れる、要注目の監督
(第3回はこちら) ――先生は、巨匠らのほかにも同時代のアメリカ監督たちにも特別な関心と愛情を示してきました。ジェームズ・グレイやウェス・アンダーソン、マイケル・マ……
-
-
- こころ
- ことば
- インタビュー
第3回 映画には適切な長さがある
(第2回はこちら) ――先生はマーティン・スコセッシよりスティーブン・スピルバーグの方が優れた監督だと何度かおっしゃった事があります。個人的にはその見解に全面的に同……
-
-
- こころ
- ことば
- インタビュー
第2回 『市民ケーン』は真に偉大な作品か……
(第1回はこちら) ――実現に至るかはともかく、本の題材として書きたいと考えている監督がもうひとりいるとしたら、誰ですか。 蓮實 モノグラフィーとして書きたいと考え……
-
-
- ことば
- からだ
- エッセイ
31 かれが最後に書いた本(つづき)
(「29 かれが最後に書いた本」へ) 2019年11月、岩波書店から加藤典洋の『大きな字で書くこと』という本がでた。同社のPR誌『図書』と「信濃毎日新聞」で、ほぼ同時期……
-
-
- ことば
- まなぶ
- 評論
最終回 瀧川事件と「帝大システムの限界」
「自治」の伝統と瀧川事件 昭和戦前期の京大をめぐる最大の出来事といえば、1933(昭和8)年の瀧川事件をあげる人が多いだろう。文部省(文相・鳩山一郎)が京大総長や……
-
-
- こころ
- ことば
- 対談
トイレットペーパーはなぜ消えたのか?
エビデンス主義の限界 與那覇 この春の新型コロナ騒動でトイレットペーパーがあっという間に売り場から消えたのを見て、改めて本書で論じた「うつ病社会」の問題点が浮き……
-
-
- ことば
- こころ
- 対談
第3回 大阪に来て初めて書けたこと
(前回の記事へ) 抽象次元での形の操作 千葉 学問と文学ということでちょっと違う角度から話をすると、最初に西さんがカチッとした論文から崩していく中で小説の文体を発……
-
-
- ことば
- こころ
- 対談
第2回 あり得たかもしれない、もうひとり……
(前回の記事へ) 中間の秩序をどう作るか 千葉 僕は普段からツイッターで細かな気付きをメモし、それをもとに執筆に取り掛かることが多いのですが、ひとつのツイートの字……
-
-
- ことば
- こころ
- 対談
第1回 小説と論文では、どう違う?
文章に滲み出る自我 西 我々三人は、立命館大学の先端総合学術研究科で教員をしています。ここは火山が海底から噴き出すように2003年に生まれた大学院で、分野ごとのディ……
-
-
- たべる
- くらし
- ことば
- エッセイ
ディストピア、ブリトーとビーフンとピザ
4月、子供がしばらくずっと家にいることとなった。それはいい。とてもいい。いま子供に集団生活をさせるのは不安だ。広島もどんどん新型コロナウイルスの感染者が増えて……
-
-
- 世の中のうごき
- ことば
- エッセイ
「緊急時なのだから批判をするな」に思うこ……
今暮らしているコミュニティは、私にとってとても居心地がいい場所だと思っている。お店とお客さんの距離がとても近い。「今日はまっすぐ帰る」と心に決めていても、なじ……
-
-
- ことば
- 対談
第3回 辻とは何か
(前回の記事へ) 蓮實 たとえば、「草原」の中で安居という男が智恵という女に、松山という知人を「あなたが殺したのではないの」と言われますね。殺めたのか殺めてない……
MAIL MAGAZINE
とは
はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。
「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。
どうして自分が「考える人」なんだろう――。
手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな自分にはたして何ができるというのだろうか――手を動かす前に、そんなことばかり考えていたように記憶しています。
それから19年が経ち、何の因果か編集長に就任。それなりに経験を積んだとはいえ、まだまだ「考える人」という四文字に重みを感じる自分がいます。
それだけ大きな“屋号”なのでしょう。この19年でどれだけ時代が変化しても、創刊時に標榜した「"Plain living, high thinking"(シンプルな暮らし、自分の頭で考える力)」という編集理念は色褪せないどころか、ますますその必要性を増しているように感じています。相手にとって不足なし。胸を借りるつもりで、その任にあたりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
「考える人」編集長
金寿煥

ランキング
「考える人」から生まれた本
ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号第6091713号)です。ABJマークを掲示しているサービスの一覧はこちら